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Latest topics 近況報告

たまに18歳未満の人や心臓の弱い人にはお勧めできない情報が含まれることもあるかもしれない、甘くなくて酸っぱくてしょっぱいチラシの裏。RSSによる簡単な更新情報を利用したりすると、ハッピーになるかも知れませんしそうでないかも知れません。

萌えるふぉくす子さんだば子本制作プロジェクトの動向はもえじら組ブログで。

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浅井 智也 池田 譲治 小山田 昌史 五味渕 大賀 下田 洋志 寺田 真 松澤 太郎
オライリージャパン

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ラズパイにCPUパワー使う処理はやらせるもんじゃない(バックアップの試みの失敗について) - Aug 13, 2015

Raspberry Piと外付けHDDでNASっぽい運用をしようとしてた件だけど、使い回そうとしてたバルクのHDD(SATA→USBの変換アダプタで外付け化した)が壊れたのか元から初期不良だったのか全然安定しなくて、結局、バッファロー製の外付けHDDとして売られてる製品(バックアップ領域用に使ってるのと同じ3TBのモデル)を買い足してそっちをメインに使う事にした。バルクのHDDはWindowsに繋いでもOS巻き込んで落ちる惨状なので、全く使えない。1万円強を無駄にしてしまった……落ち込むわ……

ともかく、やっと安定して動くようになってきたので満を持して duplicityを使って差分バックアップをやってみたんだけど、1TB未満のフルバックアップで5788分……丸4日、その直後の差分バックアップでも3411分……2日半ほどかかってしまった。duplicityは何やら色々凝ったことをしているっぽく、ただのI/O待ちのせいというわけでもないようで、ほんとにCPU時間がそれだけかかってた。Raspberry Piは低消費電力が売りのCPUでその分計算能力はそれほど高いわけではないっぽいというのはぼんやりと把握してたけど、ここまでかかるとは正直想像してなかった。これでは毎日の自動バックアップには使えない。

というわけで、どうしたものかと悩んでいる。rsyncでもミラーリング先をローテーションすれば最大2世代のバックアップは取っておけそうなんだけど。メインのHDDの使用率が50%を超えてしまったら複数世代バックアップはできなくなるなあ……と思うと、それで行こう!と割り切れずにいる。

duplicityを使ったバックアップを支援するスクリプト(実験中) - Jul 05, 2015

差分バックアップをやりたくて、でも自分であれこれ考えて作るのしんどいわって思って、UbuntuデフォルトのバックアップツールのDeja Dupを試してみてたんだけど、こいつはデスクトップ環境にログインしてないと動かないという制限がある。

Deja Dup自体はduplicityというコマンドラインツールのフロントエンドに過ぎないのでそっちを直接実行すればいいらしい、という事までは知ってたんだけど、なんかオプションがめっちゃ多くてやる気萎える感じだったので、諦めてしまってた。

ラズパイを使ったファイルサーバーでも、バックアップ態勢を確立するにあたってまたDeja Dup頼みかなあと思いながら試してみてたんだけど、なにげなくtopの画面眺めてたらduplicityのコマンド列(Deja Dupがいい感じにオプション指定を組み立てた状態の物)が出ていて、なんだこれコピペすればいいんじゃん!と思って、それを足がかりにして簡単なスクリプトを書いてみた。

#!/bin/bash

# バックアップの保存先
destination=/mnt/backup-external/backup
# バックアップに含める物、含めない物
includes="/root /etc /mnt/main-external"
excludes="/root/.cache /mnt/main-external/home/piro/.cache"

# アクセス権がらみのトラブルを避けるために、root以外での実行は禁止する
if [ "$EUID" != "0" ]; then
  echo "You must run this script as the root."
  exit 1
fi

# root直下でバックアップ対象以外のディレクトリはバックアップ対象から除外
for dir in /*
do
  if echo " $includes " | grep -v " $dir "
  then
    excludes="$excludes $dir"
  fi
done

echo "includes: $includes"
echo "excludes: $excludes"

mkdir -p $destination/archive
mkdir -p $destination/data

# duplicityのオプションを組み立てる

include_options=""
for include_target in $includes
do
  include_options="$include_options --include=$include_target"
done

exclude_options=""
for exclude_target in $excludes
do
  exclude_options="$exclude_options --exclude=$exclude_target"
done

other_options="--gio --volsize=50 --no-encryption --verbosity=9 --gpg-options=--no-use-agent --tempdir=/tmp \
  --archive-dir=$destination/archive \
  / file://$destination/data"

# 差分実行
time duplicity incremental $include_options $exclude_options $other_options

# 失敗したら、フルバックアップにフォールバック
if [ $? != 0 ]
then
  time duplicity full $include_options $exclude_options $other_options
fi

うまくいったら、rootのcronjobに指定しておこうと思う。

Raspberry Pi 2にUbuntu(Lubuntu)を入れて、USB接続のHDDと組み合わせてファイルサーバーとして運用する - Jul 04, 2015

先日HDDを交換したばかりだった自宅サーバ機が、起動しなくなった。 起動してもすぐに電源が切れるという状態で、使い物にならない。

HDD以外のハードウェアは少なくとも5~6年は経過しているので、寿命と思って新調する事にした。 それに伴って、GitHubのService Hookなどの処理はVPSあたりに移動して、自宅に置くのは完全にストレージ専用の物にする事にした。

で、どうするかなんだけど、せっかくついこの間買ったばかりのHDDなのだから、ここが故障したわけでないのなら流用したい。 でも実質的にファイルサーバーとしてしか使わないんだから、そのためだけにPCを導入するというのも何だか勿体ない気がする。 あれ、そういえばラズパイって5000円くらいで買えてUSBで色々繋げられてLinuxが動くんだよね? じゃあこれに既存のHDD繋いでファイルサーバーにしたらいいんじゃね?

というわけで、漫画を連載させて頂いている日経Linux誌でずっと前から特集や連載がいっぱい載ってるにも関わらず完全にスルーしていたRaspberry Piを、今更ながら自分でも導入してみることにしました。

事前に仕入れた&知ってた情報によると、Raspberry PiというのはARMプロセッサを搭載して1ボードで完結してるLinuxマシンで、DebianベースのディストリビューションのRaspbianを使うのが通常の使い方らしいけど、今出回ってるRaspberry Pi 2 Model BではUbuntuの動作実績もあると。 であれば、今まで運用してたサーバ機(Ubuntu)と似た感じで使えるのではないか? という予想ができる。 もしうまくいかなくても、値段が値段だから大して痛くはないだろう。 というのが、導入を後押しした感じです。

必要な物を買い揃える

必要な物は全部Amazonで買えた。

まず、何はなくとも本体。Ubuntuの動作実績があるのはRaspberry Pi 2 Model Bとのことなので、他と間違えないように気をつけないといけない。 Amazonで買える物は裸の基盤のままではなくケース付きなので、見苦しくなくて良いですね。

先日買ったHDDを外付けするための、ケースとアダプター。 SATAをUSB接続に変換して、HDD自体はほぼ裸で置くという感じ。

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HDMIケーブル。 今までのサーバ機はD-sub 15pinでテレビに繋いでたけど、Raspberry Piには映像出力はHDMI端子しかないので。

マウスとキーボードは手元にある物を使った。 Raspberry Pi本体にはUSB端子が4つあるので、外付けHDDに2つ使って、キーボードとマウスで1つずつで埋まった。 (多分普段はSSHで操作するから、キーボードとマウスは必要な時だけ挿せばいいんだけど。)

Raspberry Pi本体にはmicroSDのスロットがあって、これがシステム領域のストレージになるんだけど、たまたま手元に32GBの物があったのでそれを使う事にした。 持ってないなら、これも買っておかないといけない。 後述するUbuntuのイメージを使うなら4GB以上の大きさは必要だそうです。

OSの基本的なセットアップ

このあたりの手順は、他の用途でも共通して使えそうな気がするので、ここだけ読んでも有用かも。

起動イメージの用意

有志の人が作った起動イメージがUbuntu Wikiで公開されているので、ダウンロードしてきて、Win32 Disk ImagerでmicroSDに書き込んだ。

書き込み完了した物をRaspberry Piに挿して電源を繋ぐと、ユーザ名がubuntu、パスワードがubuntuとなっているアカウントが1つだけある状態のUbuntuが(デスクトップ環境無しで)起動する。 しばらくはこれで作業することになる。

ちなみに、何かやらかして起動不可能になってしまった時(/etc/fstabにミスがあった、とか)は、最悪の場合ここからやり直すことになる。 僕は2回やり直しました。

リモート操作の準備

起動できたら、SSHで接続できるようにしておくと後が楽。 上記のイメージにはOpenSSHサーバが入っていないので、自分でインストールする必要がある。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install ssh

そうしたら、DHCPで割り当てられたこのサーバ自身のIPアドレスを調べておく。

$ ifconfig

DHCPで割り当てられたIPアドレスを確認したら、作業用の別環境から接続する。 そうすれば、その作業環境でインターネットを検索しつつ、紹介されていたコマンドラインをコピペで実行するのが容易になる。

ディスク領域の拡大

前述のUbuntu Wikiのページに書かれている通りの手順で、パーティションを修正してmicroSDの全領域を使えるようにする。

$ sudo fdisk /dev/mmcblk0

2番目のパーティションを削除して、領域を作り直し(d, Enter, 2, Enter, n, Enter, p, Enter, 2, Enter, Enter, Enter, w, Enter)、 パーティションを編集したら、再起動する。

$ sudo reboot now

2番目のパーティションを最大サイズに拡張する。

$ sudo resize2fs /dev/mmcblk0p2

既定のエディタの変更

ここから先、ターミナルの操作でファイルを編集することが多いんだけど、nanoの操作よりもvimの操作の方が自分は慣れているので、vimをデフォルトのエディタにした。 ついでに、SSH越しの接続を中断したり複数タブを開いたりという感じの事ができるように、tmuxも入れた。

$ sudo apt-get install vim tmux
$ sudo update-alternatives --config editor

日本語で使えるデスクトップ環境の導入

先のイメージで起動した環境は、必要最小限のソフトウェアしか入っておらず(OpenSSHサーバすら入ってない)、GUIで操作したかったら必要な物を別途入れないといけない。 先程、microSDのパーティションを編集して使える領域を広げたのは、それが理由。

ここから先は、技評のサイトのいくやさんの記事を参考に、日本語環境用の設定とデスクトップ環境のインストールを行う。

まず、既定の状態で設定されているファイルのダウンロード元は海外のサーバで、必要なファイル群のダウンロードにメチャクチャ時間がかかってしまうので、日本のミラーサーバからファイルをダウンロードするように変更する。 (自分が最初にやった時は、既定の状態だとファイルのダウンロードだけで5倍くらいは時間がかかった気がする)

$ sudo vim /etc/apt/sources.list

ファイルの内容を全削除して、以下のように書き換えてしまう。

deb http://jp.archive.ubuntu.com/ports/ trusty main restricted universe multiverse
#deb-src http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ trusty main restricted universe multiverse

deb http://jp.archive.ubuntu.com/ports/ trusty-security main restricted universe multiverse
#deb-src http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ trusty-security main restricted universe multiverse

deb http://jp.archive.ubuntu.com/ports/ trusty-updates restricted main multiverse universe
#deb-src http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ trusty-updates restricted main multiverse universe

deb http://jp.archive.ubuntu.com/ports/ trusty-backports restricted main multiverse universe
#deb-src http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ trusty-backports restricted main multiverse universe

そうしたら、早いとこ安全な状態にするために、インストール済みのパッケージを更新しておく。

$ sudo apt-get update && sudo apt-get upgrade

一息ついたら、Lubuntuのデスクトップ環境(LXDEを使っている。XfceのXubuntuより軽いそうなので。)をインストールする。

$ sudo apt-get install lubuntu-desktop xserver-xorg-video-fbturbo fonts-takao language-pack-ja language-pack-gnome-ja ibus-mozc dphys-swapfile

デスクトップ環境が入ったら、プロプライエタリのドライバ用の設定を作る。

$ sudo vim /etc/X11/xorg.conf

ファイルが無ければ新規に作成する。内容はいずれにせよ以下の通りにする。

Section "Device"
    Identifier "Raspberry Pi FBDEV"
    Driver "fbturbo"
    Option "fbdev" "/dev/fb0"
    Option "SwapbuffersWait" "true"
EndSection

日本語を既定の言語にする。

$ echo "Asia/Tokyo" | sudo tee /etc/timezone
$ sudo dpkg-reconfigure -f noninteractive tzdata
$ sudo locale-gen ja_JP.UTF-8
$ sudo dpkg-reconfigure -f noninteractive locales
$ echo "LANG=ja_JP.UTF-8" | sudo tee /etc/default/locale

日本語キーボードのレイアウトをデフォルトにする。

$ sudo vim /etc/default/keyboard

設定ファイルが開かれるので、以下のように変更する。

- XKBLAYOUT="us"
+ XKBLAYOUT="jp"

終わったら、ファイルを保存して、設定を更新する。

$ sudo dpkg-reconfigure -f noninteractive keyboard-configuration

普段使いのユーザを作る

デスクトップ左下のボタンから開けるメニューを辿ってユーザーアカウントの管理画面を開き、普段使いの名前でユーザーを作る。 僕の場合はpiroで作った。

ユーザの作成後は、詳細設定で適切な権限を与えた上で、グループの編集でsudosambashareグループに参加させるsudoグループに入れるのを忘れると後で詰むので、これは絶対に忘れないように。

sudoできるようになり、GUIから特権を必要とする操作をしようとしたらパスワードの入力を求められる事を確認できたら、初期ユーザだったubuntuユーザは削除しておく。

このあたりで、鍵認証を使っているのであれば公開鍵の登録をやっておく。 その後、sshdの設定を変えてパスワード認証を禁止しておく。

$ sudo vim /etc/ssh/sshd_config

以下の点だけ編集すれば、とりあえずはOK。

PermitRootLogin no # sshから直接rootでログインするのを禁止
PubkeyAuthentication yes # 鍵認証を有効化
PasswordAuthentication no # パスワード認証を無効化

設定の変更後は、デーモンを再起動しておくこと。

$ sudo service sshd restart

固定IPにする

サーバ機として使うには、DHCPでIPアドレスが頻繁に変わられてしまうと不便なので、固定IPにしておく。

$ sudo vim /etc/network/interfaces

後半のeth0の自動設定を定義している2行をコメントアウトし、以下の要領で設定を追加する(ネットワークが192.168.0.0であると仮定)。

auto eth0
iface eth0 inet static
address 192.168.0.100
network 192.168.0.0
netmask 255.255.255.0
broadcast 192.168.0.255
gateway 192.168.0.1
dns-nameservers 192.168.0.1

ネットワークの新しい設定は、再起動したらそれ以後は反映される。

$ sudo reboot now

ファイルサーバにするための設定

USB接続のHDDを常に自動マウントする

USB接続のHDDは、デスクトップ環境にログインするとマウントされるんだけど、ログインしてなくてもマウントされてて欲しい。ユーザのホームみたいにそれなりに多くのファイルが置かれる物は、外付けHDDの方に置いておきたいし。

まずはマウントポイントを作る。 バックアップの保存先のディスクと、普段使う方のディスクとで、2箇所マウントしたので2つ用意した。

$ sudo mkdir -p /mnt/main-external
$ sudo mkdir -p /mnt/backup-external

次に、外付けHDDを繋いで、各パーティションのUUIDを調べる。

$ sudo blkid
/dev/mmcblk0p1: SEC_TYPE="msdos" UUID="AB3E-B34D" TYPE="vfat" 
/dev/mmcblk0p2: UUID="3aee2e0f-21f9-43c8-a4d3-e864f5d72d37" TYPE="ext4" 
/dev/sda1: LABEL="backup-external" UUID="2fdef27e-8ad9-4f44-a46f-5799e5143489" TYPE="ext4" 
/dev/sdb2: UUID="bc802910-f850-4685-90a4-9034d5d2d931" TYPE="ext4" 
/dev/sdb3: UUID="d710499f-1ab6-4c63-98b7-c06bc08d501a" TYPE="swap"

/dev/sda1がバックアップの保存先として使っていたディスクで、/dev/sdb2は旧マシンのシステムのrootになってたパーティション。 ここで表示されたUUIDを参照しつつ、/etc/fstabに自動マウント用の設定を書く。

$ sudo vim /etc/fstab

追記する内容は以下の要領。

UUID=bc802910-f850-4685-90a4-9034d5d2d931 /mnt/main-external ext4 defaults 0 0
UUID=2fdef27e-8ad9-4f44-a46f-5799e5143489 /mnt/backup-external ext4 defaults 0 0

指定が正しいか、実際にマウントして確認する。

$ sudo mount -a

僕はここでちゃんとマウントできない状態のまま再起動したせいで、起動中にエラーで止まってしまって、リカバリが効かなくてイメージの書き込みからやり直しになってしまった。

スワップ領域の割り当て変更

ここまでの手順の中で、ディスク上の専用パーティションではなく、ファイルをスワップ領域に使うようになっている。

が、microSDに頻繁に読み書きが行われるのはなんとなく寿命を縮めそうで怖い。 実測値的には半永久的に使えるレベルらしいので、今時こんな事怖がるのはおじいちゃんもいいとこなのかも知れないけど。

そういう気持ちの問題と、あとHDDの方にスワップ領域がそのまま残ってて、使わないのも勿体ないかなと思って、HDD上にあるスワップ領域を使うように設定し直すことにした。

$ sudo vim /etc/fstab

UUIDを参照しつつ、以下の内容を追記する。

UUID=d710499f-1ab6-4c63-98b7-c06bc08d501a swap swap defaults 0 0

ファイルへのスワップ領域の割り当てを無効にする。

$ sudo dphys-swapfile swapoff
$ sudo apt-get remove dphys-swapfile

ファイルの所有権の変更

旧環境は自分で普通にインストールしたUbuntuだったんだけど、Ubuntuのインストールウィザードの中で作成した初期ユーザはuidが1000になる。 しかし、上記イメージからセットアップしたUbuntuではuid 1000ubuntuという名前のユーザに使われていて、新たに作成した普段使い用のユーザはuid 1001となる。 なので、旧マシンのHDDをそのまま使いまわす場合、所有者がズレて認識されてしまう。 これを修正するために、以下の要領で所有者を再設定する。

$ wrongr=1000
$ correct=piro
$ sudo find /mnt/main-external -user $wrong | while read file; do echo "$file"; sudo chown $correct:$correct "$file"; done

xargsとか使った方が高速なんだろうけど、ミスしてた時に途中で止めやすいかと思って、この時はこうした。

homeその他の置き換え

microSDの上に色々ファイルを増やしていくと、すぐにディスクが一杯になるのが目に見えている。 なので、基本的にファイルの保存先の実態は外付けのHDDとしておいて、適宜シンボリックリンクを作って使う、というスタイルを取ることにした。

$ for dir in "/home/piro" "/opt" "/var/shared"; do if [ -d $dir ]; then sudo mv $dir ${dir}_; fi; sudo ln -s /mnt/main-external$dir $dir; done

ホームも実態を外付けHDDに置いておく……というか元のシステムでホームにしていたディレクトリをそのまま使うようにするわけだけど、前項で述べた通り外付けHDD(=旧マシンで使っていたディスク)のファイルは所有者の情報がズレているので、前項の手順で所有者情報を直しておくのを忘れないように。

ただ、さすがにrootのホームまで シンボリックリンクにするのは怖かったので、こちらはファイルをコピーするだけに留めた。

$ sudo su
# cp -r /mnt/main-external/root/* /root/

sambaのファイル共有設定

ファイル共有のために、Sambaをインストールする。

$ sudo apt-get install samba

Sambaユーザーを作成して、パスワードを設定しておく。

$ sudo smbpasswd -a piro

次に、共有したいフォルダの設定を行う。 普通のUbuntuだとGUIから設定できるんだけど、Lubuntuのデスクトップ環境だとそれができないようだったので、自分でsmb.confを編集した。

$ sudo vim /etc/samba/smb.conf

共有したいフォルダごとのセクションを以下の要領で書いた。

[shared]
path = /mnt/main-external/var/shared
guest ok = no
read only = no
writable = yes
create mask = 0666
directory mask = 0777
browseable = yes
valid users = @sambashare

[piro-shared]
path = /mnt/main-external/home/piro/shared
guest ok = no
read only = no
writable = yes
create mask = 0600
directory mask = 0700
browseable = yes
valid users = piro

僕はシンボリックリンクを多用するので、便利なように、[global]セクションに以下を追記してシンボリックリンクを辿るようにした。

wide links = yes
unix extensions  = no

バックアップの体制を整える

旧環境では/backupにマウントした外付けHDDにファイルのバックアップを保存するようにしてたので、新しい環境でも同じ事をやることにした。 まずは、Ubuntuの「バックアップ」の実態であるDeja Dupをインストールする。

$ sudo apt-get deja-dup

これはまだエントリを書いてなかったんだけど、Deja Dupを使ってシステム全体や複数ユーザのホームをまとめてバックアップするために、僕はrootでDeja Dupを起動していた。

$ gksu deja-dup-preference

ここまでの過程で旧環境から/root以下の内容を引き継いでいるので、きちんとファイルをコピーできていれば、バックアップ先の指定などがそのまま読み込まれる。 とりあえずテストとして、バックアップを実行してみた。 バックアップ対象(ホームや共有ディレクトリ)が今の環境ではシンボリックリンクになっているので、ちゃんとバックアップできるか心配だったんだけど、処理が進行中の時のステータス表示を見てみた限りでは、シンボリックリンクの先を辿ってバックアップしてくれているようだった。

なんやかやで、Deja Dupではなくその後ろにいるduplicityを使うようにしようと実験中です。

おわりに

ということで、Raspberry Piと旧マシンから引き継いだHDDを組み合わせてファイル共有サーバを立ててみました。

本物のNAS製品に比べると性能だったり使い勝手だったりの面でかなわないとは思うんだけど、普通のPCをサーバにするのに比べれば場所を取らないし静か(なにせRaspberry Piには電源やCPUクーラーのようなファンが無い)だし、クラウド上のVPSの上にあるデータの自動バックアップなんかもcronjobでできるし、チャレンジがてら皆さんもお試しになってみてはいかがでしょうか。

片付いた部屋が苦手なのではなく、変化のための努力や、変化そのものが苦手なんじゃないのかということ - Jun 28, 2015

最近、10年近く使っていた使い勝手が微妙な机を処分して、別の机に入れ換えた。 (写真:入れ換え後の様子)

元の状態と比べて、手前への張り出しが減ったので開放感が増した。 サブディスプレイの方を、妻所有だけど今は使ってなかった物(ベゼルが細くて画面が大きくて、メインで使ってる物と仕様が似てる)に置き換えたので、普段の画面が広くなった。 作画はCintiq Companion Hybridでやってるから、作業時の状況にはほとんど影響ないんだけど。参考資料をたくさん出しておけるというくらいか。

スピーカーの置き場所はちょっと微妙になった。もっと小さいのにすればいいんだけど、これはそれなりの重さがあって落ち着いた音が出るので、高校生の頃からずっと使ってて、替えるならこれより音がいい物でないと嫌なので、このまま行こうと思ってるけど。

僕は部屋を片付けるのが苦手で、増えてきた漫画が本棚から溢れてしまったり、洗濯が終わった衣類をなかなかしまわなかったりで、妻に嫌な思いをさせがちだ。

でも、汚部屋が好きというわけでは決してない。汚部屋でもそこまで気にはならない、というのはあるかも知れないけど。

世の中には、片付いてない部屋の方が好きだとか、コタツに入ったまま必要な物全てに手が届くようにしてるのだとか、そういう人もいるみたいなんだけど、僕が自分を省みる限りは、そういうのとも違うように思う。 物が出っぱなしになっているのが、特別に便利なようになっているというわけでもないし。 汚いよりは綺麗な方がいいというのは、素直にそう思うし。

僕が苦手なのは、大きくて急激な変化なのだと思う。 毎日少しずつ変わるのは気にならない……どころか、気がつかない、鈍い。 だから、少しずつ本が溢れて、少しずつ洗濯物が溢れて……というのが続いてもそれを意識できていなくて、気がついたら本が本棚の横にうずたかく積み重ねられたり、衣類収納の中が空っぽで乾いた洗濯物の中からパンツを取り出してはいたり、そういう事になってしまうんだと思う。 そういう状態に改めて言及されると、「良くないなあ」というのは分かるし、元々自分でもうっすら「これ、良くないよなあ、なんとかしないとなぁ」と思ってはいるんだけど、その状況を改善するための大がかりな労力を割く事にどうしても抵抗を感じてしまって。

まあ、そういうのが億劫なのは誰もがそうなのかも知れないけど。 「自閉症スペクトラムの特徴の1つに、慣れた環境から変わる事を極端に嫌がるという点がある」という話を聞きかじって、それに自分を当てはめて考える事で、「片付けられないのはそういうビョーキのせいなんだ」と責任逃れをしてるだけなのかも知れないけど。

tiarraをサービスとして登録する - May 06, 2015

自宅サーバのHDDが死んで、新しいHDDに入れ換えてバックアップから各種データを復元したんだけど、tiarra(IRCプロキシ)をデーモンとして動作させるための設定が吹っ飛んでしまったので、Ubuntu 15.04で使える方法を調べて再設定した。

tiarraのインストール

Tiarra : Archiveからファイルをダウンロードして設置するだけ。

設置場所は、別ユーザで起動することを考慮して/opt/以下にした。

$ wget http://www.clovery.jp/tiarra/archive/2010/02/tiarra-20100212.tar.bz2
$ tar xpvf tiarra-20100212.tar.bz2
$ sudo mkdir -p /opt/
$ sudo mv tiarra-20100212 /opt/tiarra
$ sudo chown -R root:root /opt/tiarra

設定ファイルの用意

新規導入の場合は他の方の設定の仕方などを参考にしながら設定ファイルを用意する。僕の場合は幸い「~/local/conf/tiarra.conf」にファイルを置いていてバックアップ対象になっており、無事復元できていたので、このステップは省略できた。

動作確認

一回コンソール上から普通に起動してみて、ちゃんと動く事を確認する。

$ /opt/tiarra/tiarra --config=/home/piro/local/conf/tiarra.conf

IRCクライアントから接続できたら、設定はちゃんとできているということ。確認ができたらCtrl-Cで終了する。

サービス起動スクリプトの作成

tig.rbとTiarraをstart-stop-daemonで動かすのスクリプトをちょっと変更して、「/etc/init.d/tiarra-piro」の位置に置いた。

サービス名等は、別ユーザでも動かすことを考慮して、自分のユーザ名を入れた。別ユーザで実行する時はまた別ユーザ用のサービス起動スクリプトを登録するということで。

#!/bin/sh
# /etc/init.d/tiarra-piro

USER=piro
NAME=tiarra-$USER
PROG=/opt/tiarra/tiarra
CONFIG=/home/$USER/local/conf/tiarra.conf
PIDFILE=/var/run/$NAME.pid

start() {
  echo -n "Starting: $NAME"
  start-stop-daemon \
    --start \
    --pidfile $PIDFILE \
    --make-pidfile \
    --background \
    --exec $PROG \
    --user $USER \
    --chuid $USER \
    --chdir /home/$USER \
    -- \
    --config=$CONFIG
  return $?
}

stop() {
  echo -n "Stopping: $NAME"
  start-stop-daemon \
    --stop \
    --oknodo \
    --pidfile $PIDFILE
  return $?
}

restart() {
  stop
  start
}

case "$1" in
  start)
    start
    ;;
  stop)
    stop
    ;;
  restart)
    restart
    ;;
  *)
    echo "Usage: $0 {start|stop|restart}"
    exit 1
    ;;
esac

ファイルを置いたら、実行権限を付与してサービスとして登録して起動する。

$ sudo chmod +x /etc/init.d/tiarra-piro
$ sudo update-rc.d tiarra-piro defaults
$ sudo service tiarra-piro start

どうやらこれで動くようになった模様。

フィリピン行ってきた - May 03, 2015

フィリピンのセブ島に行ってきた。主な目的は、現地滞在中の家族へのごまだれの配達(現地で手に入るそうめんのマトモなつけだれが無い、とのことで)……にかこつけた、ダイビング。聞いた所では、ボホール島、モアルボアルなど、セブ島およびその近くにはダイビングスポットとして有名な所が多いらしくて、その中でも、セブ島南部のオスロブにはジンベエザメの間近を泳げるエリアというのがあって、そんな機会滅多に無いんじゃないの?!と思って、それメインで行ってみた。

結果、目的を無事達成できて満足度は高かった。他にも色々スポットがあるようなので、また行ってみたい。しかし、今回の旅はとにかく不安だらけだったし、意識していなかった所での気付きというのもあった

続きを表示する ...

アニメ制作の現場を通して仕事というものを描く「SHIROBAKO」 - May 03, 2015

アニメ制作スタジオの日常を描くアニメ、というメタな作品のSHIROBAKO。最初は「え、何? ネタの自主制作アニメ企画か何か?」って認識してたり、主人公達のキャラクターデザインがいまいち好みから外れてたというのもあって、放送時は完全スルーだったんだけど、評判がやたらいいので、ニコニコ動画の公式で無料で見れる1話目を見てみた。そしたら結構印象が良かったので、諸々片付いて時間ができた段階で残りの全話も一気見した。

結論から言うと、ちゃんと物語してて面白かった。仕事論とか社会人としてとかそういう意味で新人の人達に見てもらいたい、と言う人がいるのも分かる(どっちかというと、連絡をちゃんとしないとか、後工程に迷惑をかける人とか、そういう反面教師がたくさん出てきてて「ああ、こういう事をするとスケジュールが破綻するんだなあ……」と思わされる場面の方が多い)んだけど、僕はただただ単純に主人公達5人の成長物語として面白いと思った。

高校時代に1つのアニメを作ったかつての仲間達5人が、いつか再集合することを誓いながら、巣立った後それぞれの現場で一人前になろうと足掻いていて、1人また1人と少しずつ自分の夢に近づいていく中で、1人だけがその中で出遅れてしまう。それぞれバラバラに闘っていた彼女らだけれども、終盤、1つの共通の仕事に各分野のプロとして関わることになっていく、それでもまだ1人だけ出遅れたまま。でも最後の最後に、その1人も思わぬ形での合流を果たす。成長と成功の物語として見事にまとまっていて、2クール分かけてやるだけの事はあったなと思えた。

アニメ制作の現場を描いた作品というと、自分が過去に見かけたことがあるのは動画・原画などの絵描きの人達がメインだった「アニメがお仕事!」と、あとは声優が主人公クラスの作品がいくつかあったかなあというくらいで、「制作進行」という役割の人は口うるさいマネージャーとかそんなくらいのちょい役扱いだったような気がする。やっぱり普通に考えて、抜群に絵が上手い人とか、抜群に演技が上手い人とか、そういう感じで、スター性のある強いキャラクターの方が主役にしやすいんだろうと思う。

今作はその「制作進行」のチームに属する人が主人公で、最初は、なんでまたそんな地味な立ち位置の人を?と思ってしまった。でも考えてみたら、アニメ制作の現場全体を俯瞰しようと思ったら、絵を描く人や演技する人みたいな「そのセクションの中でやってる人」よりは、全体の調整役として動いてる人の視点の方が適してるんだろうな。スター選手ではないし、絵も描いてなければ演じてもいない、音楽もシナリオも作らないけれども、確かに彼女は「アニメを作ってる」人だ。むしろ、そういう各セクションの「絵を描く人」みたいな余計な属性が付かないから、制作進行という立場の彼女こそが主人公に相応しいのかもしれない。

アニメが好きで、アニメ誌とか見てて、あの作品にはこんな人が関わってるんだ、みたいな感じでちょっと制作側のことも垣間見ていて……という人は、大いに楽しめると思う。有名な作品やアニメ関係者のパロディがたくさん出てくるし。

IT関係やってるなら見とかなあかんやろ「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」 - May 02, 2015

イミテーション・ゲーム / エニグマと天才数学者の秘密、やっと見た。

コンピュータの歴史をかじったことがある人なら知らない人はいないだろうと思われる超有名人の、現代コンピュータの礎を築いた1人であるアラン・チューリング(チューリングテスト、チューリングマシン、チューリング完全、といった言葉に今でも名前が残ってる)。エニグマ暗号の解読に関わったものの、晩年は同性愛の嫌疑をかけられて、最終的に自殺した、という程度の事は知ってたんだけど、この映画を見て初めて知った事もたくさんあった。

  • アスペルガー症候群だったらしい。
  • 嫌疑だけじゃなくて、実際に同性愛者だった。
  • でも、女性と婚約もしてた。
  • 少年時代に親友にして初恋の相手がいたが、死別した。
  • 天才数学者でありつつ、アスリートでもあった。
  • 戦時中の業績は国家機密として50年も秘密にされていた。

婚約者になった女性(ジョーン)が参加した経緯とか、脚色の部分も色々あるそうなんだけど、パンフレットを見ると上記の点は全部実話だとのことで、驚くほかない。

チューリングといえば計算機科学、みたいな連想をする人間からすると物足りないくらいにそういう部分の描写や説明は控えめで、メインはあくまで、上記のような特異な人物であったアラン・チューリングその人と周囲の人達の人間ドラマや政治ドラマという感じだった。とはいえ、それは全然正しい判断だし、アラン・チューリングという人の人生のハイライトをドラマティックに描いてるし、1つのストーリーとして綺麗にまとまっていて良かったと思う。IT系じゃない人でも全然面白く見れる。

その時代の常識から外れた「変な人」であったチューリングやジョーンが社会の中でどう扱われるのか、同性愛者として生まれてしまったチューリングが世間からどう扱われるのか、という所の描写もすごく考えさせられた。世の「普通」から外れる事が一体どういう罪だというのか。少なからず世の中のメインストリームから外れた所で生きている自覚があり、メインストリームに完全に合わせては生きられないとも思っている自分としては、他人事に思えず結構感情移入してしまった。

脚色はあるにせよ歴史的な事実の要点を知る事はできるし、それだけでなく、マイノリティの生き辛さを生々しく感じられたり、そういうのをなくしていかなきゃいけないという思いを新たにできたりするし、何より、一人の人の悲しく切ない人生の物語として、大いに見る価値のある映画だと思う。

「かわいい」という評価を表明するのは悪い事とは限らない、と思えるようになったことについて - Mar 31, 2015

女の人の容姿を評価するのをためらうという過去のエントリがにわかに参照されだしたようで、これ7年前に書いたやつなんだけど、改めて読み返してみた。そしたら、当時に比べて今は、女の人の容姿を「かわいい」と評価することにそこまでの抵抗を感じなくなっているなあ、と改めて思った。

当時どうして自分が他者の、特に女の人の美醜を評価することについて抵抗があると感じていたのかについては、要約すると「自分にそんなことを言える権利など無い」みたいな見解だったようだ。では、今はどうか。自分に自信を持てるようになったから他者の美醜を軽々しく言えるようになった、のだろうか。

異常に自信がなかったから言えなかったのが、人並みの自信を持つようになったから言えるようになった、というのは確かにあると思う。でも、だからといって、誰彼構わず「うわ、ブサイクだな」とか言い放つほどに横柄になったとは思ってない。そういうのは表明しないで飲み込む程度には弁えてるつもり。

それだけでなく、自信以外の部分で考え方が変わった部分があるからではないだろうか、と自分では思ってる。具体的には、「かわいい」という事はもっとカジュアルに賞賛されてよいと今では考えていて、それは、差別性のないフレーズとして使って支障がないという認識と、Facebookの「いいね」と同程度にカジュアルに使って良いという認識、そして、言わない方が失礼と言えることすらあるという、3つの理由があると思っている。

まず、「カワイイは作れる」というフレーズを知ったという事。それまで僕は、例えば橋本環奈のように素材が非常に良い物だけをカワイイと言い、そうでないものはカワイクナイと言うのだ、カワイイか否かは先天的なものでまずふるいにかけられるのだ、と思っていた。なので、「誰某はカワイイ」と言うのは、「誰某は白人で、だから良い」みたいに言っているのと同じように、生まれ持った性質を褒めているという事で、その性質を持たずに生まれた人にとっては本人の努力で乗り越えられないような差を殊更肯定する、差別性を持った表現だと思っていた。でも「作れる」となると話は違う。可愛くなりたい・可愛くしたいと思った人が努力できて、努力した分だけ確実に「可愛く」なり得る。そうした成果や経過を褒めることに差別性はないと言える。(そんなマガイモノをカワイイというのはおかしい、と思う向きもあるかも知れないが、マガイモノの極致の二次元美少女をカワイイと褒めそやしている人間にそんなことを言う資格はないだろう。)

それと、今はもう放送が終わってしまったけれども、NHKでやってた「東京カワイイTV」という番組。この番組では原宿的な文化圏を中心としつつも様々な価値観の「カワイイ」を紹介していて、世の中には様々なベクトルの「カワイイ」があり得るのだという事を僕は知った。番組パーソナリティの沢村一樹さんが最終回で「理解する必要はない、理解できなくてもいい。とにかく、否定しないことが大事」といった趣旨の言葉を述べていたと記憶しているけれども、そうして大局的に捉えれば、ガングロも「カワイイ」、ロリィタも「カワイイ」、コスプレも「カワイイ」、ギャルも「カワイイ」、なんでもカワイイ。あるベクトルでカワイクナイからといって、別のベクトルでまでカワイクナイということは意味しない。ある物をカワイイと評したからといって、他がカワイクナイという事は意味しない。そう思うようになった。

あと、コスプレイヤーの人達の考え方を知ったのもある。僕は以前は、「自分大好きだから、カワイイカワイイと言ってもらいたくて、それを引き立てるための衣装を着て大衆に媚びて耳目を集めているのだ」と思っていた。確かにそういう人もいないではないけれども、それだけではない、「作り込んだ3次元の作品を見せびらかしたい、自分自身はその素材として使っているに過ぎない」というスタンスの人もいると知った。そういう人達はより良い作品作りのためにメイクアップであったり衣装作りであったりを頑張っているわけで、その努力に対する正当な評価としての「カワイイですね」は、言って何ら悪い物ではない。(同じ事が、普段のメイクや服選びにだって言える。)

総じて、今僕が使う「かわいい」は、「かわいさという1つの基準において他より勝っている」という相対評価ではなく、「これにはユニークな価値がある」という絶対評価としての性質が強くなっているのだと、自分では思っている。そんなわけで、実際に口にする機会はそれほど無いけれども、女の人に対して「カワイイ」というフレーズを使うことに今ではそこまでの強い抵抗感は感じなくなっているように思う。

まあ、誰彼構わず言いまくったらセクハラになるとか、そういう別の問題はまたあるわけだけれども。

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