Sep 18, 2006

脱童貞しても終わらない悩みがある

教えて!goo:性体験が遅く悔しい別カテゴリにおける同質問者による同じ質問1[2])。20代も終わりに近くになってようやく脱童貞できて「俺だけまだ童貞……」という悩みが無くなった、と思いきや、今度は「でも周囲の奴らはもっと若いうちからパコパコしてたんだよな」と激しい嫉妬に駆られるようになってしまった、という話。

まあ、この質問者は既に結婚して現状に「満足」しているそうなので、遠距離で且つ彼女との連絡が途絶えがちな僕にしてみたら、この人も羨ましい限りなんですがね。

健康で健全な人には信じられないかも知れませんけどね。僕やこういう人は、たまにこういう事を考えて本気で泣くんですよ。胸が詰まって息ができなくなるような感覚に襲われるんですよ。胸の真ん中あたり、深さ10cmくらいのところから苦しいのが発生して息が止まり、鎖骨の間あたりまで駆け上ってきて、のどの奥を通って頭のてっぺんまで行って、もやっと霧散する。そして呼吸が復活すると同時に涙がこみ上げてくる。多分「普通の人達」も、失恋とか挫折とかそういう節目には似たような感覚に囚われるんだろうなと思っています。でも僕やこういう人は、それがずっと続くんですよ。

AVとか見てもですね、たまに悲しくなるんですよ。もうこの歳になってくると、AV女優も自分より年下だったりするわけで。そういう気分になったときというのは、もう、見てても劣等感を刺激されるばかりで。

また、恋愛や性に対してだけでなく、他のことにも僕はこういう感覚を覚える。

例えばたまに何かの機会に言うことがあるんだけど、僕はずっと「トロフィー」とか「盾」とか「優勝旗」とかそういうものを手にしたかった。小中学生の頃だったらそういうものも比較的容易に手に入ったろうと思う。全国3万8千の小中高校(資料:文科省 平成18年度学校基本調査速報)それぞれで毎年何回かの機会があるわけだから、「学校でもらえるトロフィーの数」は全国で膨大な数になるだろう。その分ハードルも低くなる。でも大人になったらもう無理だ。大人になったら競う相手は一つの学校・一つの学年の人数なんかではなく、全国規模、世界規模にもなる。その中で一位を取って優勝の証を手に入れることがどれほど困難か。「脱童貞」は年を取ってからでもできるけど、「優勝の証」は歳を取ったら絶対に手に入らない。

もはや絶対に手に入らない物への憧れ、渇望。諦めきれない欲望。頑張りの原動力になるわけでもなく、ただ内側から自分を腐らせていくだけの、無用の心の闇だ。

健全な大人の方々から見れば、こういう悩みは笑止千万、鼻で笑い飛ばしたくもなるような物なのだろう。あるいは、「何を青臭いことを言ってるんだ?」と、嫌悪感を覚えるのだろう。

冒頭の質問に対する回答の中に、「過度の自己愛、世の幸福を自分も得られて当然のはずであるという思い上がりが原因」「その思い上がりは、自信過剰、もしくは、孤独からくる自家中毒によるもの」という風な物があった(No.18)。いずれにしても、前提にある考え、根本的な所が間違ってしまっている・歪んでしまっている以上、容易に更生できるものとは思えない。仮に「若い頃の成功体験」という絶対に満たされないはずの欲望を満たされてしまう機会があったとしても、この性根の部分が腐っている限りは、きっと別のことでまた同じ悩みを抱えてしまうことだろうと思う。資格を持った人によるカウンセリングを受けて、原因を根絶やしにしておくことが、望ましいのだろう。

というわけで、カウンセリングを受けることを前向きに検討したい。そういうのってどうやって探したらいいんだろう。病院の精神科に行くと薬を処方されて終わりになってしまいそうで、なんか嫌だ。納得して解決したいから、できれば対話でこの腐りきった心の闇を溶かしていきたいのだけれども。

とりあえず友人に勧めてもらったサイトに無料電話相談というのがあったので、このあたりから始めてみようか。

ちなみに、この種の苦悩について語ると「じゃあ今の彼女以外にいろんな人と経験したかったのかね?」と言われるのだけれども、僕としてはそれよりもむしろ、昔に戻って彼女と出会い直して人生やり直したいという思いの方が強い。これもまた非現実的な話ですがね。だから冒頭のリンク先の質問者の人(いろんな人としてみたかった、という願い)とはちょっと考えが違う。

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