Jun 13, 2007

Mozillaとコミュニティとビジョンの欠如

「コミュニティ」というとなんとなくOOo日本ユーザ会とかもじら組とかの「団体」をイメージする人が多いと思うけど、以前どこかで聞いた話では、「community」とは地域社会や物の好みなどで人が自然に寄り集まって形成された集団を指し、何らかの明確な意図を持って結成された集団は「association」と言うらしい。だから、ピンで活動している人も、関わっている間は、広い意味ではコミュニティの一員であるという言い方ができる。「オープンソースコミュニティ」とか「Mozillaコミュニティ」とかいう風な言い方がされている時に指す範囲は、そういう広い範囲であると解釈するのが妥当だろう。

そう考えると、Mozillaにビジョンが欠如している(と僕は思っている)のにも納得できる。コミュニティによって成り立っているMozillaには――コミュニティという集団には、元から、協力して一致団結して共に「今とは別の状態への進化」を積極的に目指そうというようなビジョンが無くて当り前だ。

なんとなく居心地がいいから集まってできるのが「コミュニティ」の本質であるなら、コミュニティにとっては現状の居心地の良さの維持・コミュニティそのものの維持こそが目的となるのが当り前であって、外側に向かって積極的に何かを働きかける必要は無い。外に向けて何かしなくてもコミュニティを快適な状態で維持できるなら、それでもう十分だから。コミュニティが外に向かって動き出すとしたら、外に向かって働きかけなければコミュニティを維持できなくなったから、というのがけっこう大きな理由として存在するんだろう。

Operaが明確なビジョンを持っている理由は、Operaがコミュニティではなく、Operaのビジョンのもとに作られた会社でありプロダクトであるからに他ならないんだろう。

……と、朝に出し残した膿をもうちょっと出してみるテスト。

エントリを編集します。

wikieditish message: Ready to edit this entry.











拡張機能