Jan 06, 2007

おたくの娘さん(Web版)

まゆげで見る「おたくの娘さん」で紹介されていたので見てみた。すたひろBOX:漫画にて公開されているWeb版と、同人誌、それから月刊ドラゴンエイジ連載があるようですね。内容は同じなんだろうか?

「すたひろ」という作家名、どっかで見かけたんだけど思い出せないなー……と思ってたら思い出した。とらのあなの情報誌(無料配布になる前の分厚い奴。委託してたら送られてきた。)で声優養成学校を舞台にした漫画を連載してた人だ。あの時はなんだかあんまり面白くないという印象だったのでそれっきりだったんだけど、「おたくの娘さん」はなかなか面白かった。ただのキャラ萌えじゃなくて、話として。

同じく公開されてる作品のぱなぱなの後書きを見ると、「あずまんが大王」の影響からの脱却を模索していたように見受けられるのだけれども、多分あずまんがだけじゃなくて、流行りの漫画全般の平均的な像からの脱却というのもあったんじゃないかなとか勝手に思ってみた。

単行本買ってみるかな?

以下、作品のテーマからは全然外れてしまって、フラッシュバック的に喚起されたルサンチマン的妄想をダラダラと。

主人公の境遇をリアルに考えるとなんだか切なくなるというか悲しくなるというか。高校1年か2年で失恋して以来オタク生活にドップリ嵌って(嵌らされて)、そうこうしてるうちに急に一児のパパって。

子供育てるとか養うとか大変だとかそういうのは色々挙げられるんだけど何を置いてもとにかく一つものすごく引っかかるのは、そこに至る過程を全てすっ飛ばしていきなり結果だけ与えられちゃったという、その状況。恋人として交際して親睦を深めることも、結婚して支え合って生活することも、赤ん坊の世話に手を焼くことも、その中で立ち上がるとか言葉を覚えるだとかの成長を目の当たりにして喜びを感じることも、一切何もなく、手のかからないほどよい年齢になった子供を「我が子」として共同生活することになる、っていうのは。

そういう諸々を通じて人は親として成長していくものなのにそれ無しでいきなり「男の子」に「父親」になれだなんて!!という事よりも、まあ、僕が気にしてしまうのは、やっぱり、なんていうか、2時間の映画の最初30分を見れないまま最後まで見ることを義務づけられてしまったような感覚というか、その、ぶっちゃけて言えば、「それってあんまりにあんまりなんじゃないの?」という。

いや、もっとハッキリ言えば、「恋愛、結婚、そして子供の誕生、成長」を内容とした2時間ドラマの最後残り15分くらいになってから「あとよろしく」って押しつけられた、みたいな。オイシいとこ全部終わっちゃってるじゃん、みたいな。若い頃散々男遊びをした女が、30越えて見合いを通じてウブで真面目な童貞の男をひっかけて結婚してイイ思いして、旦那の方は色んな意味で人生ワリ食ってる、みたいな。

いやはや我ながら妄想もたいがいにしとけって感じですね。「恋愛とか結婚とかだけが幸せというわけではないんでないかい?」という価値観に基づいている(と思われる)、そういう幸せを描こうとしている(ように見える)本作についてまで、「なんで恋愛と結婚を通過して幸せになれないんだ」という歪んだ感想を抱く僕は、紛れもなく恋愛至上主義の走狗です。

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