Nov 18, 2005

髪型に何十万円もの価値があるのかという話

キャバクラ嬢が美容院で希望と異なる髪型にされたので損害賠償を求めていたという裁判で、24万円の支払い命令を含む判決が出た話について。

夏の葬列とかでは「気に入らんことがあったら全部訴訟かよ。醜いな。たかが髪型じゃねえか。」といった感じの意見が見られ、実際僕もそう思わんところがないワケじゃないけど。以下のような情報を目にすると、全く不合理な判決というわけでもないのかなと思えてきた。

勤務先は歩合制で、髪の毛を切る前の3カ月間は月平均で約157万円の給料を受け取っていたが、4~7月の平均月収は約74万円に下がった。このため、新しい髪形が売り上げ低下を招いたとしていた。朝日新聞

判決によると、女性は昨年4月、渋谷区の美容院で髪を切る際、「巻き髪やアップにできるよう、最も長い部分の長さは残す」などと注文。しかし、カット後は頭頂部が約7センチの短さになり、付け毛などでカバーせざるを得なかった。産経新聞

女性側によると、キャバクラ嬢としてのアピールポイントを「長い髪が美しい点」と考えていたため、付け毛をつけるなどして接客。付け毛代が多額になったほか、付け毛は店のヘアメーク担当者にセットしてもらっていたため、出勤前の同伴営業ができなくなり、平均月収が半減するほどの打撃を受けたという。日経スポーツ九州

水野有子裁判官は「希望を伝えたのに美容師は『自分に任せろ』など十分確認せず、意にそわない髪形で一定期間過ごした」と30万円の慰謝料を認定。すでに美容室が出した約10万円を差し引き、弁護士費用などを加え約24万円と算定した。サンスポ

これらが、訴訟を有利に進めるために並べ立てた嘘ではなく事実なのであれば(水野裁判官はこれらが事実であると認定したわけだが)、この額はそれなりに妥当だと思う。付け毛とかカツラとかって、結構値段するみたいだし。容姿も商品の一つであるキャバクラ嬢にすれば、商品を傷付けられたのと同じなわけで。

容姿を過剰に気にしるのはどうかと思うけど、一般的レベルよりもはるかに自分の髪型について頓着しない喪男の価値観で、この件について感情から批判的なコメントをするのは、駄目とは言わんけど、的はずれなんじゃないかなあ。少なくとも、手間暇かけて作ったガンプラやら手間暇かけて描いたヲタ絵やらを軽い気持ちで破壊されたりなんかしたら激怒しかねない僕としては、このキャバクラ嬢が訴訟を起こしたのを否定することはできない。

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