Jun 04, 2008

出鼻をくじくということ

いつだったか、僕の撮った写真を友人に見せようとして「素人が撮った写真やん(笑)(だから見たくない)」と言われたことがあった。

あれ以来、「綺麗な構図」とか「面白い形」とかそういう物を意識して写真を撮ることが減ったし、そういう写真を人に見せることもなくなった。自分の「これを綺麗だと思った」とか「これを面白いと思った」というセンスを「くだらない」と一蹴されるのが怖くて、人に見せられなくなったのかもしれない。今僕が撮ることができて人にも見せられるのは、「そういう美的な事は何も意識しないでとりあえず撮っただけですよ、だから美的評価はしないでね、ただの記録写真として見てね」というエクスキューズが可能な写真だけなんじゃないかと思う。

あの時褒められてたらどうなってただろう。もっといいカメラを買って、ばしばし撮りまくるようになってたんだろうか。

小さい頃、描いた絵を人に見せて、その時もしも「ヘッタクソやな」とか「ガキの描いた絵やん(笑)(だから見たくない)」とか言われていたら、それ以来絵を描かなくなっていたかもしれない。作った拡張機能を「役に立たない」「素人の作った物やん(笑)(だから使いたくない)」とか言われていたら、あれほど開発にのめり込むことも、卒業製作の題材に選ぶことも、あるいは、就職に結びついて今の仕事についていることも、なかったかもしれない。

ある程度自信を持って、プライドを持てている状態で、他人に「ハッ(嘲笑)」みたいにされたら、発奮して「見返してやる!!!」という風にやる気を刺激されて却って伸びるのかもしれない。でも十分な自信が無いうちに、恐る恐る手を出してみた段階の時にそうされたら、「やっぱりダメなんだ」と思ってしぼんでしまう。少なくとも僕はそういうタイプの人間らしい。

他の人がどうかは知らない。でも僕は僕のような人の可能性の目を摘んでしまうことが怖いので、なるべくいつでも「褒める方針」でいたいと思う。

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