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美撮り - Feb 16, 2010

ケータイ世代の女性が企画:男の知らない“きれい”とは――4000枚以上の写真から完成したカシオ端末の「美撮り」 - ITmedia +D モバイル

リンク先の記事にある写真を2つのタブで開いて何度かタブを切り替えてみると、違いがよく分かる。「美撮り」の方は肌をソフトに・目を若干大きめに加工してあった。リアルタイムに自動で行うちょっとしたフォトレタッチだけど、よく考えてみれば今の携帯端末はそれなりの性能のPCみたいなもんなんだから、ソフトウェアさえ載っければこういう事は造作もないんでしょうね。そういえば懐かしい記事で、美人フィルタなんてのもありましたね。

こういうので撮った写真を「偽物だ」と言うのは容易いけど、こういうリアルタイム自動フォトレタッチがあるといいなあと自分も思いますよ。

自分の携帯のカメラとかで彼女の事を撮っても、後で見返してみると、ちょっとションボリする写りで残念になる事がある。肉眼で見てその時感じた「この瞬間の画が欲しい」と思った映像と比べて、蛍光灯の光が青白かったり顔に影が落ちて薄暗くなってたり。一眼レフのカメラを借りて撮った写真は、それに比べるとまだ「思った通り」に近い写真になってたと思う。でもそれでも、肉眼で見た時の通りというわけではない。

人の目というのは、眼球を通して網膜に映った光を視神経で脳に伝えてそこで改めて映像として再構築する物らしいけど、思うに、その過程で周囲の様子とか音とか匂いとか思い入れとかいろんなものが反映されて、物理的な形状とは違う人それぞれの見え方になる物なのではないだろうか。だから、3次元の物理的な形状をレンズを通して2次元に写し取っただけの写真を見た時に、他の情報が欠けているために「あれ、なんでこんなにショボく見えるんだろう……」ってなってしまうんじゃないだろうか。動画の方がまだマシに見えるのは、情報の欠落が写真に比べればまだ少ないからじゃないだろうか。水彩画や油絵なんかの絵が時に写真よりも美しく見えるのは、僕ら凡人が実物を見ても感じることのできない美しさを、画家が敏感に感じ取ってキャンバスに描き付けるからだったりするんじゃないだろうか。

いや、単に、僕のカメラの扱いがなってないだけというのも多分にあるとは思いますけどね。カメラの使い方を心得てる人達なら、同じカメラでもきっと、僕が撮った写真よりずっといい写真を撮れるはず。

ともかくフォトレタッチというのは、写真というメディアの特性や、あるいは撮影者の腕のヘボさによっていくつかの情報が欠落してしまった結果の画像に対して、欠落していた情報を加味した補正を加えて、自分の目でその人や風景を直接見た時に感じていた物に近い情景を再現する作業なのだと僕は思う。「偽物の像を造る」作業ではなく、「自分の記憶に焼き付いた唯一無二の『本物』を復元する、再現する」作業なのだと思う。CGを駆使した映画というのも、偽物を作ってるんじゃなくて、監督の頭の中に思い浮かべられた映像を再現してるんだと思う。(絵を描くという作業だってそもそも、思い浮かべたイメージを画面上に正確にトレースする作業なんですよね。だから、完成図を細部まで思い浮かべる想像力と、それを正確に描写する力とが重要になる。グラデーションがどうとかのテクニックは、思い浮かべた物を画像として再現するための道具でしかない。)

写真を撮るのが下手糞な僕でも、彼女を見て「かわいいなあ」と思った時の感動をそのままフレームに収められたら嬉しいだろうなあと、僕は思うんですよ。そのために何十万円もするカメラやレンズや撮影環境を整えなくとも、いつでも持ち歩けるサイズの携帯電話の組み込みのプログラムで補えるのなら、それはそれで手軽に使えて嬉しい便利な道具だと思うのです。


ずれた前提に基づいてコメントしてる方がいたので追記しておく。

みんなに俺の彼女の「かわいらしさ」を分からせよう→そんな事、どこにも書いてない。写真の目的が「表現」か「商売」かの二者択一だという前提がそもそもおかしい。誰に見せるわけでもないけど後で自分で見返してニヤニヤする、そういうプライベートな思い出の保存のための一形態としての写真について、僕は語っているつもりです。

他人が作ったプログラム補正機能で写した写真は、当のカメラマンの「感動」そのまま なんてあり得ない→それには首肯するが、そもそも「自動的に補正された物がベスト」だなんてどこにも書いてない。「機械的な補正でも、無いよりあった方がイメージには近づくだろう」「現実的な値段と現実的な手間でそこそこの結果が得られるという意味で、美撮り機能はリーズナブルだと自分には思えた」そういう事をここには書いたつもりです。

それで文句垂れるような彼女なら、彼女が悪い→上記の通り、この目的における写真とは僕の美化された思い出そのものですから、「僕の思い出に」「彼女が」ケチをつけるというのが理屈から言っておかしい。そもそも僕の彼女は僕なんかよりはよっぽど現実を冷静に見れていますから、こういう類の事は言わないと思いますよ。

僕のみならず(仮定とはいえ)彼女の考え方までピントのずれた想像をされて、しかも僕や彼女の事を慮ってではなく氏自身の考える「正しい・間違ってる」を語るための枕に使われたに過ぎず、要はオナペットにされたということで不愉快な気持ちになりました。が、僕も他人に対してそういう事を無自覚にやっていると思いますし、Webに書いた時点で事情を知らない人のオナペットにされるのは仕方のない事なので、それをやめろとかやめて欲しいとかは言わないです。この追記は、リンク先の文からここに辿り着いた人向けの物です。

分類:出来事・雑感, , 時刻:03:52 | Comments/Trackbacks (0) | Edit

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