Oct 09, 2011

三宅島に行ってきた(三宅島を去るまで編)

ちょっと立て込んでいて間が開いてしまいましたが、三宅島の話の続きですよ。

ダイビングを終えて、ホテル海楽に立ち寄りそこでシャワーを借りて(という事も海猿隊の方が交渉して下さいました。お世話になりっぱなしでした……)軽く塩水を流した後は、ホテルで貸していただいた車でちょっとだけ島の観光地を見て回りました。ここまでずっと移動は海猿隊の方に車で送り迎えしてもらってたので、島に着いてから初めての自由行動です。

シャワーを借りたものの、湯船に浸かれたわけではなかったので、ここはひとつ温泉にでも入っていきたい所です。が、目を付けてた温泉は開くのが11時からということで(この時まだ10時過ぎくらいですよ! 朝の!)、それまで他の所で時間を潰さないといけません。

ということで、それまでの待ち時間はちょっと遠目のスポットに行っておこうということで、彼女の希望で大路池のほとりのアカコッコ館という施設にまず向かいました(アカコッコとは、三宅島を含む伊豆諸島にしかいない固有種の鳥で、国の天然記念物にもなっている絶滅危惧種だそうです)。

アカコッコ館はバードウォッチングのための設備がある他に、ちょっとした展示で三宅島の環境や噴火の話が書かれたパネルが色々置いてありました。2000年の噴火で全島避難になってしまい、2005年にやっと住人が島に戻ってこれるようになった……という話は恥ずかしながら僕は全然知らなかったので、そこからの復興の話とか、5年間の間に変わってしまった自然環境の話とか、興味深く読ませてもらいました。あと、スタッフの人が色々教えて下さって、伊豆諸島にしかいないという固有種のメジロを凄く間近に見る事もできました。時間があまりなかったのでゆっくりできなかったのですが、時間があるときだったら、もっと長い事待って野鳥をじっくり見たり大路池の周りを散歩したりしたかった所です。残念。

あと、ここでは旅の思い出にとご当地キューピーのアカコッコキューピーを買ったのですが、帰宅後にケータイに付けてたら速攻でクチバシが取れてしまいました……

アカコッコ館の次はご飯です。朝が早かったので、昼におなかが減るのも早いのです。しかしご飯所と言っても海猿隊の方曰くそんなに選べるほど店があるわけでもないそうで、無難に観光地の食事処っぽいふるさと味覚館に行くことにしました。目星を付けてた温泉というのはここに併設されてる物だということと、すぐ近くに溶岩に飲み込まれた町の跡があってそこも見に行きたかったというのも、ここに行く事にした理由です。

ここではデザートにアシタバアイス(多分アシタバの粉末が練り込まれてる?)というのを食べたのですが、551のあずきアイスを彷彿とさせるような、ちょっぴりビターでコクのある味がおいしかったです。これはまた食べたいと普通に思いました。池袋のナンジャタウンの中に日本各地のご当地アイスクリームを集めたセクションがあったと思いますが、あそこに入ってないですかねぇ?

で、食べた後に温泉に入ろうと最初は思ってたんですが、気がついたら結構時間が経ってて、これだと船の時間までに間に合わせようと思ったら他の所を見れない!!と思ったので、残念でしたが温泉はスルーして次のスポット(溶岩に飲み込まれた町)を見に行きました。

ふるさと味覚館を過ぎてさらに先に進むと、1983年の噴火(この時は死者0人だったそうです。すごいね。)の時に溶岩の下に町が飲み込まれたという一帯がありました。海岸沿いは溶岩が冷えて固まってできた崖?になっていて、石が細かい穴だらけで、歩いてるときに石同士がぶつかると高い音がしてた気がします。で、さらに先に進むと、溶岩に半分埋もれたままになってる昔の小中学校の校舎が見えてきました。

溶岩の崖。

溶岩に埋まった中学校。 手前にある階段状の物はプール脇に設置された観覧席だったそうですが、完成後すぐに噴火で学校が溶岩に飲み込まれてしまって、実際に使われたのは1回だけだったそうです。

実は島の観光地をちょっと調べたときから僕はここを見たかったので、非常にwktkでした。近寄って見てもこれはほんとに圧巻で、いやあ、なんつうか、これは見に行った甲斐がありました。滅多に見れるものではないと思うので、三宅島に行ったら1回は見に行くといいと思います。

屋上側から見た所。 こっち側は溶岩で埋まってて(校舎で溶岩が堰き止められた感じ?)、遊歩道を歩いて行くと、埋まった校舎を屋上側からすぐ近くで見れました。

校舎の中も見えました。 いかにも廃墟ですね。

体育館。 鉄骨が熱でひん曲がってます。

体育館の横には小学校の校舎もあって、こっちも溶岩に半分埋まってました。 これは小学校の方の教室。手前の黒いのは、崩落防止のビニールか何かでしょうか。

中学校の校舎の脇に駐車場がありましたが、横を見るとこのように半壊した校舎の一部が覗いていました…… 最低でも2階くらいの高さはあると思うので、溶岩の層の厚さが窺い知れますね。

もう少し行った所には、溶岩に潰された自動車の跡というのもありました。 が、見てもどこが自動車なんだかよくわかりませんでした。

溶岩に埋まった自動車があるあたりから、溶岩に埋まった校舎のある方向を見下ろした所。 黒い所一帯が全部溶岩で、この下に町が丸ごと埋まってるんですねぇ。恐ろしい。

自然の脅威というやつを目の当たりにした所で、そろそろ車を返さなきゃいけない時間になってしまったので、ホテルに戻って車を返した……という所で、受け付けの所にダンボール箱があって「ご自由にお取り下さい」と書いてあって何かと思って見てみたらアシタバ(生)でした。三宅島ってどこもアシタバばっかりなのか……?!

三宅島には港がいくつかあるのですが、天候やら何やらで竹芝行きの定期便はどの港に着くのかが変わるのだそうです。で、この日はホテル海楽の目の前の港に着く事になるらしいという事を事前に聞いていて、実際その通りだったので、ホテルから港へは余裕で徒歩で行く事ができました。

その途中にある土産物屋で土産物を物色していると、他のお客が「船が燃えてる」とかなんとか騒いでて、外に出て海の方を見てみると確かになんだか煙が上がってます。まさか帰りの船じゃないよね?と思って買い物を終えてから港の待合所に行ったら、ほとんど時間ピッタリなのに、なんとまだ船には乗れないと。他の乗客が話しているのが聞こえてきた所によると、炎上したのは漁船で、その消火活動のために僕らが乗る予定の船も駆り出された……という事のようでした。なんだ、こうなる事が分かってたら温泉に浸かってから来ればよかった、というのは完全に後の祭り。ひょっとしてこのまま出航が遅れたら竹芝着く頃には終電終わってるとかいう事になったりせんかなあ、それは困るなあ……と思ってましたが、ちょっと待たされたものの無事明るいうちに乗船・出港することができました。よかった。

帰りの船では最初から2等座席を取ってあったので、くつろいで帰れました。しかし2等船室からは外が見えないので、ずっと座ってても結構辛い物があるんですよね。深夜の行きの便なら後はもう寝るくらいしかやる事がないから別にいいけど、帰りはめっちゃ昼間から乗ったからそうもいかないし。で、あまりにヒマすぎてトランプで時間を潰したりしようとしてみたんですが、大体すぐに飽きてしまって、食堂行ったり外に出てみたりウロウロしてました。日曜ではなく土曜の帰りの便だったからか、人の数は行きの便に比べて少なかったです。行きでは見かけた、外でテント張ってる人とか鍋を囲んでる人達とかも、この時は全く見かけませんでした。連休最終日となる日曜の帰りの便に乗ってたら、きっともっとすごい事になってたんでしょうねぇ(そもそもチケット取れなかったので、そこからもう推して知るべし)。

そんなこんなで数時間後に竹芝に到着して、余裕で終電前だったので無事に家まで帰り着く事ができました。

総括すると、イルカは見れませんでしたが、ダイビング体験はとても面白かったですし、島の観光ももっと時間取ってゆっくりしたかったし、三宅島また行きたいです。イルカ主目的だったら御蔵島の方に直接行ってもいいみたいですが、三宅島以上に行くのが大変(船が出てくれないとか着いても揚がれないとか)らしいのが悩み所です。伊豆諸島の他の島も面白いらしいし、小笠原諸島(伊豆諸島よりもっと南)まで行くと本土ではシーズンオフでも向こうではまだ海に入れたりするらしいし、クジラも見れるらしいし、東京都内の海でまた楽しみたい!!!と思いました。以上。

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