あの、素晴らしい  をもう一度

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はじめに

今日はゲームの紹介。(資)自転車創業あの、素晴らしい  をもう一度です。思いやりとか配慮とかは抜きにした、素の感想でお送りします。

紹介

18禁ではない(笑)、普通のノベルゲーム。お値段は2800円。入手できるルートが限られているようなので、 Web サイトから情報を確認しておくと吉でしょう。僕は着払いの直販で買いました。

主人公は記憶喪失、ヒロインは一晩経つとその日の記憶を全部なくしてしまう前向性健忘症(新しく記憶を保存できなくなる病気。記憶の積み重ねができないため、発症と同時に人生が終わってしまうようなものと言えなくもない。ゲームの中のそれとは少し違うが、こういう病気は実際にある。)。その二人で堕天使を倒し世界の危機を救うために少しずつ敵の弱点を解き明かしていく、というストーリーです。

シナリオは劇中では3日間程度で、極めて短いです。その短いシナリオを、前回までの記憶を保持したまま何度も繰り返していく、というシステム。一度クリアすると選択肢が増えるという類のノベルゲーに通じるものがありますが、本作ではそれがシナリオの要素として組み込まれているのが最大の特徴だと言えます。

感想など

設定が設定だけに、物悲しいお話です。ハッピーエンド至上主義の人にはお勧めできませんね。笑。

ぶっちゃけた話、剣と魔法のファンタジーの世界でサスペンス、という感じです。これまで読んだシナリオを選択肢のところまで自由に戻ったり進んだりできる ANOS というシステムがこのゲームの売りで、これに慣れてしまうと、ほかのノベルゲーなんてかったるくてやってられませんね。笑。 YU-NO の ADMS のパクリちゃうんかという説もあるようですが、僕は YU-NO は未プレイなのでわかりません。誰かサターン貸して下さい。ともかくこの機能のお陰で(?)、総プレイ時間は僕の場合は3時間ほどでした。

印象を一言で表すと、良く出来たオリジナル同人ゲーム、という印象です。良くも悪くも。コミケ等の同人イベントで、どこかのサークルのスペースで売られていて、それを買ってきたという風に考えれば、面白い作品・オススメだと思いますが、普通のゲーム店の店頭で市販のゲームとして買ってきたと考えると、ちょっと不満。プレイ時間が短いので、ゲームであることを忘れるほど劇中世界にどっぷり浸かるより前に終わってしまったような気がします。もっと描写を細かくしたりどーでも良さげな何気ないイベントを増やしたりして水増しして欲しかったというか何というか。そういう風なユーザーを満足させるためのサービス(媚び)がないというのが、こういう印象を抱くに至った理由なんじゃないだろうか。

とはいえ値段分の価値はあると思います。ネームバリュー等を気にしない、本当に面白いゲームをプレイしたいという人は、(一度体験版をプレイした後ででも)購入されてみてはいかがかと。

このゲームの BGM は、僕は結構好きですね。「荒野」とか、荒野を歩いてる雰囲気満点。ただ、オープニングはちょっと……これは歌を入れない方が良かったんじゃないかと思うんですが。ちなみに、 OP ・ ED はムービーですが、アニメーションがあるとかそういうワケではないので、あまり期待されないように。苦笑。