高橋メソッドなプレゼンツール in XUL リターンズ

これは何?

まあ実際に見てみて下さいな。

高橋メソッド in XULの後継バージョンであるもんたメソッド in XULに手を加えていったらだんだんもんたから離れていってしまったので、敢えて原点に回帰して「高橋メソッドなプレゼンツール in XUL リターンズ」としました。高橋メソッドをベースとして、もんたメソッドその他の機能に対応した、XUL製の簡易プレゼン作成&実行ツールです。

このツールは以下のファイル単体で構成されています(本体、表示設定、ラベル用画像全部埋め込んであります)。

Mozilla Suite/Mozilla Firefox、Netscape 7以降など、レンダリングにGeckoエンジンを使用するブラウザで利用できます。

高橋メソッドって何?

むやみに大きな字が特徴的なプレゼン手法です。後ろの席でも見やすい、ボーッと見ていても分かりやすい、作りやすい、発表しやすい、などの特長があります。詳しくは提唱者の高橋征義氏による解説をご覧下さい。

もんたメソッドって何?

午後は○○おもいッきりテレビにおける、みのもんたのプレゼン手法です。要所要所のキーワードをラベルで隠すことにより、要点への注目度を高める、観客に考えさせる、観客いじりに活用する、などの効果が得られると言われています。詳しくは提唱者の大庭慎一郎氏による解説をご覧下さい。

これを使うと何がうれしい?

  • 高橋メソッドなプレゼンやもんたメソッドなプレゼンを簡単に作れる。フォント選択やサイズ調整は全自動なので、煩わしい作業は一切不要。
  • 高橋メソッドなプレゼンやもんたメソッドなプレゼンを、環境を選ばずに実行できる(Mozilla/Firefoxがインストールされていれば)。
  • 高橋メソッドなプレゼンやもんたメソッドなプレゼンを、Web上でそのまま資料として公開できる。PowerPointのようにいちいちHTMLなどに変換しなくてもよい。
  • 高橋メソッドにもかかわらず、インライン画像を埋め込むことができる。工夫の幅が広がる。
  • リンクを埋め込むことができ、また、プレゼン自体がWebブラウザ上で動作するので、プレゼンの中に「参考リンク」をたくさん埋め込んでおいて、プレゼン実行中にガンガンそれらを開くことができる。
  • キーワードを隠すことにより、観客の「そこに隠されている情報を知りたい」という感情を揺さぶることができる。
  • 外部に置いたデータやスタイル定義を読み込めるので、より自由な形でプレゼンを作成できる。(2006.3.3)
  • ステータスバーで次のページの内容をプレビューするので、プレゼン内容を忘れても大丈夫。(2006.3.3)
  • タイマー機能を内蔵しているので、残り時間と現在のプレゼン進行状況とを確認しながらプレゼンを進められる。(2006.3.3)

どうやって使うの?

インストール・設置

ローカルで使用する場合、構成ファイル群をダウンロードして同じフォルダに置いて、takahashi.xulをブラウザウィンドウにドラッグ&ドロップしてください。リモートで使用する場合、前述のファイル群をどこか適当なところにアップロードして、takahashi.xulにアクセスしてください。発表時には、ブラウザを全画面表示にしておくと、まるで普通のプレゼンツールのように見えることでしょう。

より一層楽しむために、極太系ゴシック体のフォントをインストールしておくことをお勧めします。とりあえず、以下のフォントに対応しているつもりです。上の方にあるものほど優先的に使用します。

  • ゴシックMB101U
  • ニューセザンヌ-EB
  • セザンヌ-EB
  • DHP極太ゴシック体
  • DFP極太ゴシック体
  • DHP特太ゴシック体
  • DFP特太ゴシック体
  • セイビイサラゴUB-P
  • AR Pゴシック体 S
  • DF特太ゴシック体
  • セイビイサラゴUB
  • AR ゴシック体 S
  • HGP創英角ゴシックUB
  • HGS創英角ゴシックUB
  • HG創英角ゴシックUB
  • 小塚ゴシック Std H
  • モトヤゴシック 6

また、以下のフォントがインストールされていると、エヴァモード(白黒反転・明朝体表示)をより一層楽しめるでしょう。

  • リュウミンU-KL
  • リュウミンH-KL
  • マティス-EB
  • RFファイン-ME
  • DHP極太明朝体
  • DFP極太明朝体
  • AR P明朝体U
  • AR明朝体U
  • HGP平成明朝体W9
  • HGS平成明朝体W9
  • HG平成明朝体W9

操作方法

画面上部に表示されるツールバーで操作できます。ツールバーは普段は隠れていますが、画面の上の方にポインタをもっていくと表示されます。 (画像による解説)

プレゼンテーション領域を左クリックすると、次のページに進みます。右クリックすると、前のページに戻ります。Enterキーなどでも操作できます。その他の操作については実演をご覧下さい(操作説明用のプレゼンテーションです)。

キーワードが隠されている部分は、クリックすることによってラベルをめくることができます。

画面下部のステータスバーには、次のページの内容がプレビューされます。また、プレゼンの現在の進行状況をプログレスバーで表示します。

画面上でドラッグするとペン描画モードになり、自由に線を引けるようになります。この時は、ページを移動すると自動的にペン描画モードが解除されます。ツールバー上の「Pen」ボタンを押すと、もう一度ボタンを押すまでペン描画モードは解除されません。

「Function」→「Start Auto-Cruise」を選択すると、一定時間で自動的にページが切り替わるオートクルーズモードになります。もう一度押すとオートクルーズを解除します。

「Function」→「Set Timer」を選択すると、分単位でタイマーをセットできます。タイマーをセットすると、画面下のステータスバーが、上半分が現在の進行状況・下半分が残り時間を示す二つのプログレスバーに切り替わります。

「Function」→「Print」を選択すると、プレゼン資料の印刷用ドキュメントを生成できます(Firefox 2以降では、印刷用ドキュメントの保存もできます)。実行には特権が必要なので、特権取得のための問い合わせダイアログが表示された場合、「今後も同様に処理する」にチェックを入れて「許可」を選択してください。なお、ここで与えた特権は「高橋メソッド in XUL」を読み込みなおした際に失われますので、他のサイトのスクリプトなどによって特権を悪用される危険性はありません。

構文

  • ページの内容は、表示領域にページ内容が収まりきる最大の文字サイズで自動的に表示されます。
  • ページ内容の最初と最後の連続する改行や空白文字列は、無視されます。

編集画面では、以下の編集記号を使ってプレゼンテーションを編集できます。

普通の改行
改行します。
----(半角ハイフン4つ以上の連続)
改ページします。
[文字列]
文字列を隠します。隠された文字列は、クリックすることによって表示できます。
[[EM:強調したい文字列]]
文字列を強調します。複数行に渡るテキストも含むことができます。
[[PRE:整形済みテキスト]]
整形済みテキストを表示します。複数行に渡るテキストも含むことができます。
[[RAW:XML]]
[[ENCODED:XML]]
XMLを埋め込む。現在のところXHTML、XUL、SVGについて動作を確認済みですが、MathMLは表示されず、埋め込めるものについてもまだまだ挙動が怪しいです。
[[リンク先URI]]
URIにリンクします。相対パスを指定した場合、外部データファイル(後述)もしくはtakahashi.xulの置かれたディレクトリを基準とした相対パスとして解釈します。
[[ラベル|リンク先URI]]
URIにリンクします。リンク文字列はラベルとして指定した文字列になります。相対パスを指定した場合、外部データファイル(後述)もしくはtakahashi.xulの置かれたディレクトリを基準とした相対パスとして解釈します。
[[IMAGE src="画像のパス" width="" height="高さ"]]
[[IMG src="画像のパス" width="" height="高さ"]]
インラインで画像を表示します。相対パスを指定した場合、外部データファイル(後述)もしくはtakahashi.xulの置かれたディレクトリを基準とした相対パスとして解釈します。幅・高さは数値(単位はピクセル)またはパーセント値(ウィンドウサイズに対する割合)で指定できます。幅か高さのどちらか一方を指定すると、元画像のアスペクト比を保ったまま拡大縮小します。幅・高さを両方とも省略すると、画像本来のサイズで表示します。
[[#クラス名:文字列]]
クラス名を指定して文字列を表示します。具体的には、以下のように変換されます。
<description
  class="クラス名"
  value="文字列"/>
複数行に渡るテキストも含むことができます。
<vbox class="クラス名 block">
  <description value="1行目"/>
  <description value="2行目"/>
</vbox>
スタイルシートに専用の記述を追加して使ってください。
[[#{スタイル指定}:文字列]]
CSSの記法でスタイル指定を直接埋め込むことができます。例:
[[#{font-size:0.5em;color:gray;}:ほげほげ]]
[[NOTE:補足情報]]
補足情報を定義します。補足情報があるページには、画面左下に「Note!」ボタンが表示されます。また、ツールバーの「Note」をクリックすると、発表時用に別ウィンドウで補足情報を表示しておく事ができます。
|セル内容|セル内容|セル内容...
表の行を定義します。隣接する「|」で始まる行は、統合されて一つの表になります。「<br/>」と書くと、その位置でセル内で改行します。「|」の後に「~」を付けると、そのセルだけ強調して表示するようになります。
SIZE::文字サイズ
ページの内容の文字サイズを0(最小)以上の数値で設定します。10で画面全体の表示になり、それ以上だと画面からはみ出すようになります。この定義行はプレゼン実行時には表示されません。
GLOBAL-SIZE::文字サイズ

初期状態での全体の文字サイズを0(最小)以上の数値で設定します。10で画面全体の表示になり、それ以上だと画面からはみ出すようになります。初期値は9です。

一度指定すると、次に新しい値を指定し直すまでの間のすべてのページで有効になります。そのページでだけ一時的に文字サイズを変更したい場合、SIZE::を使います。

なお、この定義行はプレゼン実行時には表示されません。

TITLE::タイトル文字列
HEADER::ヘッダ文字列
FOOTER::フッタ文字列
文書タイトル、ヘッダ、およびフッタを定義します。それぞれ、一度値を指定したものは、次に新しい値を指定し直すまでの間のすべてのページで有効になります。なお、この定義行はプレゼン実行時には表示されません。
CHAPTER::チャプター名
ドロップダウンメニューからページを選択する際のチャプターを指定できます。チャプター名が無指定の場合、文書タイトルがチャプター名になります。
ALIGN::left、start、right、end、またはcenter
そのページの内容の水平配置を変更します。leftまたはstartで左寄せ、rightまたはendで右寄せになります。この定義行はプレゼン実行時には表示されません。
GLOBAL-ALIGN::left、start、right、end、またはcenter

初期状態での全体の、内容の水平配置を変更します。leftまたはstartで左寄せ、rightまたはendで右寄せになります。初期値はcenter(中央寄せ)です。

一度指定すると、次に新しい値を指定し直すまでの間のすべてのページで有効になります。そのページでだけ一時的に水平配置を変更したい場合、ALIGN::を使います。

なお、この定義行はプレゼン実行時には表示されません。

HIDDEN::true
IGNORE::true
プレゼン実行時、そのページを飛ばて実行します(そのページが非表示になります)。
STYLE::true
そのページの内容をスタイルシートとして適用します。ページはプレゼン実行時には表示されません。スタイル定義をデータファイルの中にまとめておくのに利用できます。
LOAD::引数
「data=hoge.txt」のような起動オプションと同じ書式の引数を与えることで、その引数で起動し直します。
SET-TIMER::引数
プレゼン開始時に、指定の時間でタイマーをセットします。「10min」「300sec」「1hour」などの単位を指定可能です。単位を指定せずに数値だけを指定すると、「分」として解釈します。

起動オプション

takahashi.xulにアクセスする際、「takahashi.xul?オプション」という形で以下のオプションを指定することができます。また、オプションは「&」または「;」でいくつも記述することができます。

data=パス
外部データファイルを読み込んで起動します。データファイルの形式は、エンコーディングがUTF-8のテキストファイルです(編集画面の構文で記述)。UTF-8でうまくいかない時は、UTF-16で試してみてください。相対パスを指定した場合、takahashi.xulの置かれたディレクトリを基準とした相対パスとして解釈します。
style=パス または css=パス
外部に置いたスタイルシートを読み込んで起動します。スタイルシートの形式はCSS(text/css)のみ対応しています。相対パスを指定した場合、takahashi.xulの置かれたディレクトリを基準とした相対パスとして解釈します。
edit=true
編集モードで起動します。
eva=true
エヴァモード(白黒反転・明朝体表示)で起動します。
page=ページ番号
指定した番号のページを開いた状態で起動します(通常は1ページ目を表示して起動)。

また、「takahashi.xul#ハッシュ」という形でも読み込み時の状態を指定できます。状態を示すフラグはカンマ区切りで指定します。

edit
編集モード。
eva
エヴァモード。
pageページ番号
指定した番号のページを開いた状態。

編集モードの状態、エヴァモードの状態、およびページ番号は、ハッシュによる指定があれば、起動オプションよりもそちらを優先します。

ライセンス

MPL 1.1とします。ライセンスの許容する範囲内で、改変・再配布等ご自由にどうぞ。