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日本の童貞 - Nov 24, 2005

日本の童貞(著:渋谷知美)Amazon.co.jp)。童貞非モテ界隈の聖典(今ここで勝手に認定)ということで、今更読んでみた。

東大大学院の修士論文として書かれた物を読み物としてリライトしたものだという本書は、膨大な資料をもとに、戦前と戦後での日本社会の中での「童貞」の位置づけの変遷を検証している。

結論の部分だけいえばこの手の話題の中で散々繰り返されてきたこと……というかこの本を読んだ人達が結論部分を語ってるんだろうけど、その結論に至るまでに細々と例を挙げて解説・分析してるところが見所だ。いやあ、見える世界が変わるね、これは。

知ったかぶって一席ぶつ前に読んでおくべきだった。無邪気に「童貞ってキモいよね」とか「童貞はキモくないよ」とか思ってる程度のレベルでこの話題に触れることがどれほど愚かしいか、痛感させられる。

それにつけても改めて思うのは、統計的なものは本当に悪用されがちなのだなあということ。似非科学とかもそうだ。「もっともらしいデータらしき体裁のもの」を見せられると、なぜ人はこうも容易く信用してしまうのか。

この本の中で挙げているデータは1990年代中頃までの話のようなので、最新の動向がどうなっているのかまとまった情報があればぜひ見てみたいものだ。僕はメンズノンノとかその辺の若者らしい若者が読む雑誌というものを全然読んだことがないから。

変身 - Nov 24, 2005

変身(著:東野圭吾)Amazon.co.jp)。どっかのサイトで紹介されてたのを見かけて読んでみた。

脳移植ものはブラック・ジャックの話の一つにもあったし、設定もストーリーも目新しいものは特になく、むしろ陳腐な方で、話の展開も冒頭のうちに予想がつき……とはいえ、その分登場人物の心理的な動きの描写が強調されたのか、感情移入度は高かった気がする。成瀬純一と一緒に怯え、彼と一緒に絶望し、彼と一緒に悲しんだような感覚。特に感性・芸術性が変化していく描写には恐ろしいものを感じた。

値段分は楽しめたかな。

コールドゲーム - Nov 12, 2005

コールドゲーム(著:荻原浩)Amazon.co.jp)読んだ。こないだの親指さがしみたいなどうしようもないのだったらどうしよう(意味不明)、と戦々兢々としてたんですが、杞憂でした。おもろかった。

高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく……。犯行予告からトロ<ruby><rb>吉</rb><rp>(</rp><rt class="読み">よし</rt><rp>)</rp></ruby>が浮かび上がる。4年前、クラス中のイジメの標的だったトロ吉こと廣吉。だが、転校したトロ吉の行方は誰も知らなかった。光也たち有志は、「北中防衛隊」をつくり、トロ吉を捜しはじめるのだが――。やるせない真実、驚愕の結末。高3の終わらない夏休みを描く青春ミステリ。

以上、カバー後ろのあらすじより。

笑えて、ちょっとほろっと来て、考えさせる物があって、首筋のあたりがゾクッと来る。そんな小説でした。赤いモヒカンとか、ギャグとしか思えないんだけど、凍り付いた笑いしか出ないというかなんというか……

裁判官が日本を滅ぼす - Nov 02, 2005

裁判官が日本を滅ぼすAmazon.co.jp)。新潮文庫。以前出版されたものの文庫版、らしい(元のやつを僕は知らない)。

裁判官が揃いも揃って世間知らずだ、というのはだいぶ前になんかのシンポジウムで聞いた話なんだけど、まあ、通勤時の暇潰しになるかなと。

有名な仰天判決をいくつかとりあげて「オイオイ裁判官ってまともな判断力ないんちゃうんけ」とこき下ろしつつ、人権擁護のお題目で行われるメディア規制に反対する、という感じの内容。まあ、漠然と「裁判は真実を暴き正義を明らかにするものだ」と考えてる人は、これでも読んで裁判所不信・司法不信に陥ってみるのも悪くないんじゃないでしょうか。

ただ、感情的だったり恣意的だったり作為的だったりするのは言うまでもないんで、これ読んで義憤に燃えあがっちゃうのもどうかと思うわけで。

親指さがし - Oct 26, 2005

親指さがし(山田悠介 著)Amazon.co.jp)読んだ。帰りの電車の暇潰しに。ふうん、「リアル鬼ごっこ」の作者なのかー。あれはちょっと興味あったんだけど結局読んでないなあー。で、この小説はどうなのよ?

……買って損した

以下、ネタバレかも知れないから一応「続きを読む」で読みたい人だけ見てねって事で。

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レボリューション・イン・ザ・バレー - Oct 25, 2005

レボリューション・イン・ザ・バレー 開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏Amazon.co.jp)読み終えた。

素晴らしい。素晴らしく面白い。初代Macintosh誕生までのエピソードを当事者が<ruby><rb>口伝</rb><rp>(</rp><rt class="読み">フォークロア</rt><rp>)</rp></ruby>調につらつらと語るというもの。知り合いを楽しませるための思い出話ならではのサービス精神からか、淡々と語るような体裁では出てこないであろうエピソードの選び方・語り方が実に小気味良い。

これを読むと、Macはハードウェアからソフトウェアまで全て含めてまるごとで、一つの製品「Mac」なんだなあ、という認識が改めて強くなる。

ディアスポラ - Oct 12, 2005

ディアスポラ(著:グレッグ・イーガン、訳:山岸真)Amazon.co.jp)読んだ。

人類が、自らの精神をスキャニングして特殊なプログラム言語でシミュレートした「知性ソフトウェア」となった人々が一つのサーバを一つの<ruby><rb>都市</rb><rp>(</rp><rt class="読み">ポリス</rt><rp>)</rp></ruby>として暮らす「ポリス市民」と、固有のボディを持つことに拘る<ruby><rb>機械化人</rb><rp>(</rp><rt class="読み">グレイズナー</rt><rp>)</rp></ruby>と、あくまで肉の体に拘る肉体人の、それぞれに別れて暮らしているはるか未来の物語。ポリス内では、複数の市民の精神の部分的なコピーを混合して新しい精神を作る形で「出産」に類することが行われているが、ごく希に、システムが勝手にゼロから作る人工精神の市民もいて、それらは孤児と呼ばれる。その孤児の一人として生まれたのが、この物語の主人公・ヤチマ。いくつかの短編の寄せ集めという形で、ヤチマやヤチマの知り合い達の目を通して描かれる、複数の宇宙にまたがった長い旅のお話。

うん。内容の半分も理解できんかった(ぉぃ)。物理や数学なんて高校時点で既に欠点でしたからね!

でもまあ何が何だか分からないなりに、ワクワクしながら読み進めることができた。まず人類の(この物語での)最終進化系が、段ボール箱2箱程度の体積のサーバマシンの中で走る仮想人格ソフトウェアだというのが面白い。この小説を読んでると、数十人のスタッフが一隻の宇宙船の中で楽しげに暮らしている様な錯覚を受けるけれども、それを外から見たら、(おそらく)無機物の塊のコンピュータが宇宙の果てまで漂ってるだけで、それが最も進歩した地球生命のなれの果てだというのがおかしくておかしくて。

でも肉体のないソフトウェアだからこそ、次元を超えた旅というのも可能なのだろう。地球環境と同じ3次元の空間をシミュレートした仮想空間で暮らす彼らが、旅の中で5次元空間に飛び込み、普段は今まで通りの3次元空間の感覚で「生活」するけれども場合に応じて知覚や神経を司るソフトウェアを5次元用に拡張して「5次元人になって」船外機器を操作する、なんてのは、肉体やハードウェアに縛り付けられた状態ではとても不可能だろう。

面白かったです。うん。ヤチマに連れられて一緒に宇宙の果ての果てまで行って来たような感じ。

ところで解説文によると、<ruby><rb>ヤチマ</rb><rp>(</rp><rt>yatima</rt><rp>)</rp></ruby>はスワヒリ語で「孤児」の意味だそうだ。スワヒリ語の発音はヘボン式のローマ字読みに近く、アクセントは二音節目に来ることが多くて、「ti」は「チ」とも「ティ」とも読むらしいから、「yatima」は正確には「ヤ(↓)ティ(↑)マ(↓)」と発音するのかね? そして「yatima」は女性の名前としても使われるそうなので、ヤチマは実は寡黙ひきこもり科学者系萌えキャラという説が。(←勝手に提唱)

ブラウザ選択の時代を読み解く -Don't click on the blue e!- - Oct 09, 2005

じゃんけん大会で獲得したブラウザ選択の時代を読み解くAmazon.co.jp)を読んだ。

やっぱ、邦題はこんな大人しいタイトルじゃなく、「IEを窓から投げ捨てろ」とかその辺が妥当だったんじゃないのかなーと思うワケなんだが。1章でこんだけIEはウンコだウンコだ(大意)と言ってるんだから何を臆することがあるのかね!

MosaicあたりからIEのブラウザ戦争での完全勝利までは今までにも何度か語られてきてると思うんだけど、それから先のIEの停滞と他のモダンブラウザの勃興をこれだけの分量で語ったのはこの本が初めてくらいなんじゃないのかなあ?

2章は原書ではFirefoxの導入方法やなんかが書かれてたらしいけど「今更書いてもこの本の読者には喜ばれんだろう」ということでサックリ削除されたそうで。まあその判断は正しいと思う。

でもこの厚さでこの価格はやっぱリ割高だなあーと思わずにはおれんのですよね。オライリー本にしては安い方らしいんだけど。

個人的には、こんな感じの話題をもっともっと集めてもっと読み物な内容にして「闘うブラウザベンダ」とでも題してハードカバーで出して欲しいなあとか思うわけだけど、売れるだろうかと言われると……

オープンガイドブック OpenOffice.org 2.0 - Sep 26, 2005

オープンガイドブック OpenOffice.org 2.0Amazon.co.jp, 弊社直販)。まあ自社製品なんだけども。せっかくだからレビュっときます。全文をPDF形式で公開してるんで、いくらでも読み放題なんですが、まだ読んでない方向けに。

全部しっかり通し読みした訳ではないんで、Writer、Calc、Impressの解説を一通り流し読みしただけなんだけど、思ったよりずっとまともに普通の「解説書」してます(失礼)。Windowsも使った事が無い、というような全くの初心者にはさすがにお薦めできませんが、ちょっとはパソコン使えるぜ、ソフトのインストールとアンインストールくらいは自分でできるぜ、みたいなレベルの人ならまあ大丈夫そう。

扱う内容は、各アプリケーションのごく基本的な使い方。ラベル印刷や差し込み印刷といった、ニーズの高そうな使い方の解説も含まれてますが、ページ数の都合も合って、リファレンス的な解説はしていません。具体的には、「OOoで書類を作れるようになる」ことはできても、「OOoでMS Officeよりもはるかに効率的に仕事をこなせるようになる」とか「OOoで今までの4096倍ビジネスを効率化する」とかそこまでの事はカバーしてません。

OOo 2.0自体がまだ正式版がリリースされてない状態ですし、今の時期で手に入る「OOo 2.0の使い方入門書」としては、こんな感じなのかな。OOo 2.0が普及して、この本がもっと売れてくれれば、今後はそういう、もっと突っ込んだ内容の本も増えてくることでしょう。きっと。

2.0の新機能のBase(MS OfficeでいうAccess)やマクロについては、入門とは言え、ちゃんとした解説書はこれが国内初らしいので、それだけでもこの本には価値があるかと。

ちなみに一般流通については10月頭くらいから書店に並ぶかもしれないし並ばないかもしれません。弊社直販の場合、備考で「絵師のサイン付けれ」と書いてくだされば僕の直筆サインつきでお届けいたします(んなもん誰もいりません)。

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