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五年生(木尾士目) - May 01, 2007

友人にずっと前から勧められてたので読んでみた。「四年生」の続編なんだそうだけど、こっちだけ読んじゃったよ……いや読み始めたら止まらなくなっちゃってね。

あらすじ。アキオと芳乃は同棲中の大学4年生カップル。しかし卒業を目前に控えてアキオの単位不足が発覚。同棲解消して、芳乃は東京で社会人一年生に、アキオは大学五年生に。遠距離でやっていくものかと思いきや、アキオはドロドロの四角関係に巻き込まれたり、芳乃はナイスミドルな妻子持ちに一目惚れしたりで、あっちこっちで別れたりひっついたりと泥沼な恋愛模様を描きまくる……という感じ。「げんしけん」で爽やかな青春オタクライフを描いた木尾士目のダークサイド全開です。

「ちょっと買い物に来た」という言い訳が通用するような距離しか離れてないくせに「遠距離」ってのは喧嘩売ってるんですか、という感じなのですが(まあ、この漫画を勧めた友人が太平洋を隔てた遠距離恋愛をしてたので、そんな彼からすれば僕の状況も十分「喧嘩売ってんのか」って感じでしょうけど)、それはともかく、僕が普段目を背けようとしている事を嫌らしい程に突き付けてくる漫画ですね。

この主人公達は最終的には理解し合うようだけれども、それって、長いバックボーン(それこそ僕が読まなかった前作「四年生」で描かれていたであろう風な)があったからこそなんじゃないだろうかという気がしてならない。付き合い始めてから半年以上バーチャル遠距離で、昨年4月からリアル遠距離になって、最初からずっと繋がりが希薄な僕なんて、ねぇ。芳乃は最初自分の浮気心に戸惑ってアキオと今まで築いてきた関係を維持・修復しようとしていたけれども……僕は自分が彼女からそこまで執着されるほど重要な存在になれている自信が無い。

だいたい、この手の「本当に好きなの?」系の問いが含まれている話を見ること自体が、リアルな恋愛事と無縁の人生を生きてきて、初めての「彼女」ができて浮かれて何も見えなくなっている、自分自身がその問いに対してハッキリYESと答えられる自信が無い、単にタイミングが合って都合のいいポジションにいてくれているからそう思い込もうとしてるだけなんじゃないのかという自問自答を暇さえあれば繰り返している人間にとっては、苦痛でならんのですよ。

ていうかもう諦めるしかないだろう。「本当に好き」とかそういう問いに向き合って綺麗な答えを出せる清廉潔白な人間になろうとすることを、いいかげん、放棄しないと。恋物語の主役を張れるような素晴らしい人格の持ち主では僕はなかったんだ、僕は所詮脇役の器でしかないんだ、成り行きとかタイミングとか勘違いとか打算とかそういう事で簡単にひっついたり別れたりする、恋物語において唾棄すべき存在としてしか描かれ得ない種類の人間だったんだ、と、自分で自分に言い聞かせなければ。

なんかよくわかんないことをダラダラ書いてしまったけれど感想をまとめると、「よかったね、きみたちはがんばってね。ぼくはもうだめだ。ていうか最初からダメダメだ。」という感じです。

分類:レビュー・感想 > マンガ, , , , , 時刻:01:26 | Comments/Trackbacks (0) | Edit

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