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萌えるふぉくす子さんだば子本制作プロジェクトの動向はもえじら組ブログで。

宣伝。日経LinuxにてLinuxの基礎?を紹介する漫画「シス管系女子」を連載させていただいています。 以下の特設サイトにて、単行本まんがでわかるLinux シス管系女子の試し読みが可能! シス管系女子って何!? - 「シス管系女子」特設サイト

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結構面白かったと思いますよ、実写映画「僕は友達が少ない」 - Feb 03, 2014

はがないの映画見てきましてん。

実は原作未読・アニメ未視聴で、1巻の序盤の所だけチラッと読んだ事があるのと、あとはWikipediaで各キャラの設定・関係性を把握していたという程度の前知識だったので、最初に実写化の報を聞いた時には「フーン」って感じだったんですよね。でもPVが出てきて、ストーリーは映画オリジナルだということが公式サイトに書かれていて、それなら自分でも取っつきやすいかも(原作もアニメもマンガ版も既に結構数が出てるから、今から見始めるのはハードルが高いなあと感じてたんですよね)、と思って興味を持ったのでした。

自分の感想

結論から言うと、普通に楽しめました。映画館に2度見に行くか?と言われるとそうでもないのですが、ブルーレイあたりで出たら買って棚の中に置いときたい感じです。「涼宮ハルヒの消失」とか、映画館で見たけど後で買ってはいないという物もあるので、それらに比べると気に入ってますね。

  • PG12ってどんなもんや、と思ってたら案外あざとい「お色気」エロカットが多かった。パンチラとか。知らずに行くとギョッとしますねこれは。女の人をうっかり連れて行くと「ごめんなさい……ほんとすんません……」ってなる。
  • 小鷹イケメンでした。夜空も星奈もかわいかったです。
  • 小鳩とマリアは、思い切って省略しても良かった気がする。あんまりキャラが話に絡んでなかったので。むしろ、省いた分でメインの話の描写を充実させて欲しかった。
  • 幸村は、話にはあんまり絡んでなかった気がするのでこれも削ってよかった気がしなくもないんだけど、夜中の会話のことを考えると必要だったんだなあと思えて、悩ましい。
  • 理科は、いいキャラしてるんだけど、話を転がすための便利な存在でしかなかった感じで、勿体なかったなあ。
  • ラストはともかく、クライマックスで類くんが殴られてるのは完全にとばっちりじゃないすか……(笑)
  • 校舎が「けいおん!」アニメのロケ地で有名な所で、階段の手すりとか、階段登り切ったところにある教室だとか、ニヤリとさせられました。

総じてダイジェスト感・安上がり感が強く、いくつか要素削ってその分個々の要素を丁寧に描いて欲しかったなあという感想を持ちました。例えば夜店のシーンはもっと使ってよかったんじゃないかなあとか、講堂に集まった生徒は低品質でもいいからCGで増やしてもっと全校生徒感を出して欲しかったなあとか。

ただ、話としては「小鷹少年がなんやかやあって成長の片鱗を見せるという所までの成長物語」「不器用な少年少女達が友達という関係を築くまでの物語」としてうまくまとまっていて、後味爽やかな印象です。まだまだ彼らの前には多くの苦難が待ち受けているだろうけれども、成長した彼ならきっと乗り越えていけるだろう、そんな希望を感じました。僕が「ディスク買おう」と思ったのもそれが理由なんじゃないかなあ。

特に、「恋愛物語」じゃなく「友情物語」であるところが良かったなあと思います。この先恋愛に発展するのかどうかというのはさておき、少なくとも本作で描かれた範囲内では「彼らはいかにして友達という関係を築くのか」という所にフォーカスしていて、恋のさや当てや駆け引きといったドロドロが出てこない。大勢いる嫁候補の中からさあどの娘を選ぶのだ?みたいな視点で見なくてよくて、実に健全で、安心して見ていられました(所々入るあざといエロカットは不健全ですけどね!!!)。

しかし、そう見ると主役はやはり小鷹、夜空、星奈の3人ということになって、他のキャラが「成長物語」「友情物語」にあんまり絡んでいないのが残念だったなあと思えてしまいます。個性の強いキャラ達がどんどん出てきてハーレムが形成され、さあこれからどうなんの、と思ったら上記3人以外はどんどんフェードアウトしてしまう(その場にはいても「いるだけ」になってしまって、そのうちほんとに退場しちゃうし)ので、拍子抜けしてしまったんですよね。それだったら、複数のキャラを1つにまとめるとかしてでも、主要な3人の(あるいは主役2人の)話であるという形で見せた方が分かりやすかったんじゃないかなあ、と。でもまあそれやっちゃうと元のキャラが好きな人からはきっと大ブーイングだろうから、やりたくてもできない事ではあるんでしょうけどね……(追記。実際、星奈の父とか後で他の人の感想を見たら、原作とかけ離れすぎてて原作ファンほど大ブーイングという感じみたいだった。サブキャラでこれなんだからメインキャラだったら……おおこわ!)

ともあれ、僕にとってはこれは手元に置いておきたいと思える1作でした。とりあえず主題歌はiTunesで買っちゃいました。

Webで他の人の感想を見て

僕は日常的に映画の感想を語り合うような友人がいないので、自分が見た映画の感想をWebで検索してニヨニヨしているのですが、映画を見終わった後に本作の感想を検索してみたら、まあなんとも酷評されまくりで、「えぇぇ……僕楽しめたんだけど、僕の方がおかしかったんか……?」となってしまいました。(その後さらに探してみたところ、酷評オンリーというわけでもないようだったので、ちょっと安心しましたが。)

  • 曰く「キャストが不細工」→十分かわいかったと思うんだけど、どんだけ高いハードル設定してるの皆さん…… 確かにコスプレイヤーでもっと可愛い写真はいくらでもあるんだけど、あれは1枚絵の写真としてなら成立するという物であって、映画のスクリーンで見たら「宝塚の演劇をどアップで見てる」みたいなクドさ・辛さがあるだろうから、これくらいで全然いいと僕は思うんだけど。
  • 曰く「演技が下手、学芸会レベル」→子役の子達については正直僕もちょっと思ったし、隣人部の面々についてもそう感じる部分は所々あったけど、トータルではそこまで酷いとは思わなかったんだけどな……まあ、実写映画「デビルマン」を見て以来自分の中の「まともな演技」の閾値が極端に下がってるとか、僕自身が最近テレビで「ダンダリン」とか「トリック」とかの「日本人が普通に演じてる普通のドラマ」を見てて見慣れているとか、そういうのがあって僕の評価が甘くなってるのはあるかもしれない。
  • 曰く「劇場がガラガラ」→確かに、それは思った。ものすごくいい席を簡単に予約取れちゃったし。
  • 曰く「つまらない」→それは……ちょっと分かる。

言われてみると確かに、シナリオの質だったり演技の質だったりは手放しで「最高!!!」と絶讃できるものではないと僕も思うし、誰もが見るべき・後世に残すべき名作とまでは、正直なところ言えないです。

ただ、「客観的に言って出来が良いか悪いか」と「主観的に好きか嫌いか」は全然別の話で、僕の場合はこの作品(映画)に対してはどっちかというと「好き」の部分の方が大きいんですよね。欠点は確かに多いんだけど、なんか、心に引っかかる。放っておけない。「パシフィック・リム」の時に「見立てが必要のないクオリティの圧倒的な映像って素晴らしい」みたいな感想を持ったけど、それはそれとして、見立てが必要でも「好き」であれば僕の中では映像のクオリティもそこまで問題にはなりませんでした。

誰かが「人に積極的に勧められるほど面白いかっていうとそうでもないけど、ゴミカスって言われると否定したくなる」という感じのコメントをしているのを見ましたが、僕の感想も一言にまとめるとそういう感じになるような気がします。実際に見た人が酷評するのは妥当だと思いますが、まだ見てない人が「だから実写はやめとけと……」といった下げ方をしているのを見ると、ちょっと擁護したくなってしまいます。

そんな風にもしかしたら心のツボに引っかかるかもしれないので、そう毛嫌いしないで、機会があったらレンタルででも見てみるといいんじゃないでしょうか。と、まだ見てない人に対しては言っておきたいと思います。

さらに他の感想を見て(6日追記)

公開から数日経って、相変わらず客の入りは大変悪いようですが、感想をちらほら目にするようになってきました。まとまったレビュー記事を見た感じでは、「原作と違いすぎてダメ」「単体の映画として普通につまらなかった」「(期待しないで見たら)案外楽しめた」の3パターンが多い印象を受けました。以下、自分が見かけた物。

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液晶ペンタブレットを使った(PCに接続して) - Jan 21, 2014

液晶ペンタブレット買った話と、Androidモードで使った感想の続きで、運用編その2です。

正月休みが終わって帰宅し、いよいよデスクトップモードでの本格利用です。Androidモードの感想は「液晶ペンタブレットという未体験の入力装置の感想」でしたが、こちらのエントリは「Intuos 4と比べてどうなのか」という話がメインです。

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液晶ペンタブレットを使った(Androidモードで) - Jan 20, 2014

液晶ペンタブレット買ったという話の続きで、運用編その1です。

お正月の間は、少しでも液晶ペンタブに慣れようと思って練習していました。Cintiq Companion Hybridは単独でAndroid端末としても使えるのが特長の製品で、お正月の間はこれだけ持って出かけていたので、自動的に練習はAndroidモード上で行うことになりました。単独では使えないCintiq 13HDだと、こうはいかなかったですね。

なのでこのエントリではAndroidモードの話をお送りします。とは言いつつ、液晶ペンタブ一般に適用できそうな話も入っていますので、Cintiq 13HDの導入を検討されている方の参考にもなるかもしれません。

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液晶ペンタブレット買った - Jan 17, 2014

液晶タブレット買いました。僕もついにCintiqユーザ! 「#!シス管系女子 Season2」第5話、日経Linux 2014年3月号掲載分からは新作画環境にてお送りいたします(予定)。

以下、3エントリに分けてCintiq Companion Hybrid導入の経緯やレビューを書いてみます。

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達人出版会さんで無印「シス管系女子」まとめ読みをダウンロードできるようになりました&「王様達のヴァイキング」が面白い! - Nov 15, 2013

表題の通り、「シス管系女子」無印のまとめ本のPDFを達人出版会さんでダウンロード購入できるようになりました。サンプルのページでは1話から4話まで、ページ数にして1/3くらいを無料で試し読みできるようになってます。

シス管系女子 まとめ読み
Piro(結城洋志)
日経BP
発行日: 2013-10-23
対応フォーマット: PDF

中身については過去に「日経Linux」本誌付録DVDに収録されたPDFと全く同一で、描き下ろしが増えているということはありませんのでご注意下さい(付録DVD収録時には本編切り出しに差し替わっていた表紙がまとめ本準拠の物に戻っている、という程度の違いです)。また、ぶっちゃけた話、達人出版会版がめっちゃダウンロードされまくったとしても僕のお財布がものすんごく潤うというわけでもなかったりします。いわゆるひとつの電子書籍での単行本化リリースではなく、あくまで過去の本誌付録の単品での再頒布ということになりますので、当該号を購入されていなかった方で単行本化を待ちきれないよという方のための物と言えそうです。

……という事になってくると「単行本化しないフラグか……?」と思われる向きもあるかと思いますが、編集さんに聞いてみたところそういうわけでもないそうです。僕としても、単行本になるなら本編で触れられなかった点のフォローとかのおまけページを用意したいと思っていますし、その時は全力で告知すると思いますので、大変申し訳ないのですが、単行本派の方はまだもうしばらくお待ちを頂けましたら幸いです。(単行本化が全くあり得ないという事になれば、その時はその時でアナウンスします。)

あと、「#!シス管系女子 Season2」と題して連載継続中の日経Linux 2013年12月号も、紙版PDF版ともに発売中です。今回はまたシェルスクリプトの話からちょっと脱線して、公開鍵認証の解説をしております(これから先の話をするにはやはり避けて通れなかったので)。

その話の中で「どういうパスワード(パスフレーズ)にするといいのか?」という事にちょっとだけ触れているのですが、本編中で書いているようなもじり方は結構典型的な物なので、辞書攻撃に対する耐性がそれほど強いというわけではないと思われます。じゃあどういうパスフレーズなら安全なんだよって話なんですが、「王様達のヴァイキング」という漫画でまさにそういう話が描かれていましたので、ご紹介しておきます。

王様達のヴァイキング 1 (ビッグコミックス)
さだやす 深見 真
小学館 (2013-06-28)
王様達のヴァイキング 2 (ビッグコミックス)
さだやす 深見 真
小学館 (2013-09-30)

こちらは「シス管系女子」とは全く違って、物凄いハッキング(クラッキング)技術を持った非コミュの少年がそのたぐいまれな技能を使って社会の中で自分の生きる場所を見つけていくというお話です。ガチのエンジニアが監修に協力されているという事で技術的な観点でのリアリティは折り紙付き、そして話の内容も安易な「ハッキングもの」とは一線を画していて、とても面白かったです。安全(堅牢)なパスワードの話は2巻目で登場しますが、是非とも1巻から読んでみて下さい。

(自分の漫画の宣伝だったはずが、「王様達のヴァイキング」の宣伝になってる……)

巨大ロボや怪獣にかつて心躍らせた人、チャチいのはちょっと……と敬遠していた人にこそ見てもらいたい「パシフィック・リム」 - Sep 29, 2013

先日、パシフィック・リムを見ました。

「ハリウッドで、巨大ロボと怪獣が闘う映画が作られました」というと、こう、なんていうか、「怪獣が現れた!(最初の30分のイントロ)→人類がピンチだ!(この辺をたっぷり描く)→巨大ロボ完成した!(この辺でもう残り30分くらい)→どうにか退けた!→やったね!(エンドロール)」という感じの、ビミョーに残念な物が来るんじゃないのかなーって、本作の最初のニュースを見た時は思ったんですよ。その記事にあった画像のロボのデザインも、ああなんだかアメリカンなテイストだなあ、違うんだよなぁ「コレジャナイ」んだよなぁ……とガックリくる感じだったし。

それで映画の存在をすっかり忘れてた頃に公開が始まったわけですが、なんか妙な事になってたんですよね、自分の観測範囲の景色が。Twitterのタイムラインでは、「パシフィック・リム最高」みたいなTweetがフォローしてる人のTweetだったりその人によるRTだったりで妙に流れてるし、フィードを購読してるブログ(普段は辛口・うるさ型な感じの記事が多い)でも大絶讃されてるし。こうなると俄然興味が湧いてきまして。Tweetで紹介されてたNAVERまとめも見たりなんかして、一部の人に絶讃されてる割に興行的には苦戦しててあっという間に映画館から姿を消してしまいそうだみたいな記述も見かけて、これはちょっとほんとになるはやで見に行っとかないとヤバいなという焦りが出てきまして、コミケが終わって一段落付いた後にようやく3D吹き替え版を見てきたわけです。

結論から言うと、最高だった!!の一言に尽きます。

どのくらい良かったかというと、あまりに最高すぎて超ドハマリしちゃってうっかり2回も見に行ってしまい(初回は3D吹き替え、2回目は3D字幕)、さらにもう1回(2D字幕)行く予定になっています。同じ映画を何度も映画館まで見に行くのは人生で初めてです。パシリム成分に飢えすぎて、ブルーレイの発売(12月)を待てずにサウンドトラックのCDも買ってしまいました。

ライムスター宇多丸さんのムービーウォッチメンでも「減点はあるけど、怪獣で100億点、巨大ロボで100億点の、200億点満点からのマイナス15点くらいだ(=19999999985点)」なんて高評価がなされてたりして、もう既に多くの人によって感想とか評論とか色々と出尽くしてしまってるんですが、せっかくだから自分も記念に書いておこう、と思って書き始めたのがこのエントリというわけです。

あらすじとか

巨大怪獣が太平洋の海底から突如出現して、環太平洋地域の都市を襲ってきましたよと(タイトルの「パシフィック・リム」とはまさに「環太平洋地域」という意味)。で、最初の何体かは核兵器で倒したけど、核兵器は使った後が大変だし、でも怪獣はまだまだやってきそうだし、なんかクリーンな倒し方が必要だと。それで開発されたのが、全高80メートルの巨大ロボット(劇中では「イェーガー」と呼称される)だと。操縦はパイロット2人が協力して行い、主にぶん殴って怪獣にダメージを与えて倒しますよと。そういう設定のお話です。

という設定から真っ先に想起されるのは多分やはり「「怪獣が現れた!(最初の30分)→人類がピンチだ!(この辺をたっぷり描く)→巨大ロボ完成した!(残り30分くらい)→どうにか退けた!→やったね!」ってな感じのハリウッド式パニックムービーテンプレだと思うのですが、本作ではこれを最初の10分くらいで「前回までのあらすじ!」みたいなノリであっさりと消化してしまいます(本作は何かの続編ではなくて完全新作なんですが、そういう感じでさらっと流されちゃうという事です)。劇中でメインのエピソードとなるのはむしろその先の、対怪獣の切り札・イェーガーを環太平洋地域の各国がそれぞれ保有するようになってから後の話。

一旦は盛り返した人類であったものの、怪獣がだんだん強くなってきて、せっかく作ったイェーガーもどんどん倒されていく。今まで快進撃だった主人公機も、新たな敵に思わぬ苦戦を強いられ、辛くも勝利したもののこちらも大ダメージで倒れてしまう。破滅が刻一刻と迫ってくる追い詰められた状況での、主人公の復活から起死回生の最終決戦までが、たっぷり2時間使って描かれています。

そう。本作は「パニックムービー」ではなく、まさしく「巨大ロボ対怪獣の映画」なのです。

それに対する思い入れも何も無い人が「こうした方がウケるから任せとけって!」といじくり倒す問題

スーパーマン然り、スパイダーマン然り、ハリウッドでは度々アメコミヒーローが実写映画化されていますが、それらは基本的にはちゃんとヒーロームービーしてる印象があります。なので、また何か別のヒーローが実写映画化されると言われても、そんなに驚きは感じないというのが僕の正直な所です。

が、巨大ロボとか怪獣とかの「日本のお家芸」のハリウッド映画化となると、俄然不安になります。というのも、「ゴジラ」をハリウッドで1998年にリメイクした「GODZILLA」が非常に残念な出来でしたし、「DRAGONBALL EVOLUTION」も、設定を聞くだけで「ないわー……」な感じでした(←ということで僕は未見)。

多分なんですけど、アメコミヒーローの実写映画は、作り手の人達の中にちゃんとそのヒーローの事が好きな人がいるんだと思うんですよ。あるいは自分自身ではそこまで好きというわけではないとしても、そのヒーローのどういう所がファンに愛されているのかという事が、皮膚感覚としてそれなりに理解できてるんじゃないでしょうか。

でも巨大ロボとか怪獣とかドラゴンボールとかになってくると、それらの題材のどこがファンに愛されているのかがさっぱり分からない、想像も付かない、肌感覚で分からない……っていうのがあるんじゃないかって思うんです。それで、分からないなりに自分の感覚でどうにか分かる形に当てはめようとして、トンチンカンな答えを出しちゃう、っていう。ハリウッド映画に限らず、いろんな所でありふれてる話ですよね、こういうの。今が旬の剛/力/彩/芽が主演する作品の原作にビブリア古書堂が大抜擢されました、みたいな(これはちょっと違うか)。

ちなみに、ロボといえばトランスフォーマーの実写化がありましたが、あれは意志を持った金属生命体型宇宙人同士の闘いの話なので、日本語で言う所の巨大ロボとは趣がちょっと異なります。あのノリでロボ対怪獣を作られると、まあ映像は多分凄いんだろうとは思うんですが、やっぱりそれはなんか違うな……って。

そういう心配は、パシフィック・リムについては、後から思うと全くの杞憂でした。なにせ監督のギレルモ・デル・トロ氏自身がとんでもないオタクで、来日した際には中野ブロードウェイのまんだらけや秋葉原のショップで怪獣グッズを買いまくるという筋金入り。一番のファン目線の持ち主が、映画監督としての実績も実力もあるプロとして、巨額の予算を好きに使って「自分が見たかった映像」を作るわけです。非常にありがたい話ですよ、これは。

「見立て」の必要がない、圧倒的な映像が持つ力

すごい映像というのは、それだけで商品価値があります。

ストーリーはかなり単純、メカデザインは(主役機は特に)ダサいくらい。でも、ものすごいコストをかけて「男の子が夢想するような巨大ロボ対怪獣の映像」を真面目に作り込んである。その圧倒的な映像の前では、他の部分の粗なんてどうでもよくなる。本作はそういうタイプの映画だと思います。

その対極として、「これは視覚的表現としてはショボいけど、本当はこういう凄い物を表現してるつもりなんですよ、だから見る人の側で見立てて脳内補完して楽しんで下さいね」という種類の作品もあります。能や狂言、文楽などに至っては、そういう「見立て」がなければ成り立ちません。観客の側が「こう見るのだな」ということを勉強しないと楽しめない、そういう娯楽です。

本作に対する世の評論等を見ていると、日本で作られる怪獣映画、特撮作品は、そういう「見立て」を強く必要とする領域に突っ込んでしまっている……といった指摘が目につきました。例えば近年ではエヴァQと同時上映された「巨神兵東京に現る」がありましたが、あれはエフェクト等はすごいなあと自分は思ったのですけれども、肝心の巨神兵自体はどうにもゴムっぽい質感が見えるというか、作り物っぽさが目立つというか……それを観客の側が「これは、実在していたらこういう物なのだ」と「見立て」ないとリアルな映像としては楽しみきれない、そういう印象を僕も受けました。

「見立て」スキルの持ち主でなければ楽しめない作品、という事を考えてハッとしました。僕自身が「見立て」スキルをあまり持っておらず、あるいは成長の過程で失ってしまっていて、古い特撮の作品(例えば「エイリアン」の第1作だったり、「ロボコップ」だったり)を見ると、セットや衣装の粗やチャチさが目について楽しみきれない、そういう所が実際にある気がしたからです。

本作は、そんな自分でも無心で楽しめました。それは、「見立て」る必要が無いほどのリアルな映像表現があったからこそなのではないかと思います。

本作の制作費(広告宣伝費含まず)は、ものの記事によると1億9千万ドル。これは「アバター」の制作費(2億ドルちょい)に迫る勢いで、日本円にすると180億円以上。予算規模では文句なしの大作です。こういう凄い額のお金がかかってる映画を、ビッグバジェットと言うという事を僕は今回初めて知ったのですけれども。それだけかければこれだけの映像が作れる。逆に言うと、これだけの映像を作るにはそれだけの金がかかる。世界中で上映して稼ぐという前提があるために1作の映画に巨額を投じられるハリウッドでしか作れないであろう、本作はそういう作品なんですね。

メカデザインが少々ダサくても全く問題なかった

本作のメカデザインは、日本のロボット物に慣れた目からすると、ぶっちゃけそんなに洗練されてない印象を受けました。洗練されてないというか、「外連味溢れる格好いいメカ」とは違うベクトルのデザインであるというか。

劇中で活躍していた「ストライカー・エウレカ」や、オープニングにチラッと登場していた「タシット・ローニン」は、そういう意味では「格好いいメカ」の系譜にある物なのですけれども、主役機の「ジブシー・デンジャー」は相当にダサイです。というか、ストライカーは当初は主役機用に作られたデザインだったらしいのですけれども、デル・トロ監督曰く「これじゃ格好良すぎるから」ということで敢えて今のジプシーのデザインに変えたんだそうで、その事からも「なるほどジプシーは誰の目から見てもやはり、流行りのラインからは外れたダサめのデザインなのだな」という事はうかがえます。

ですが、実際の映像を見ているとこれが驚くほどに気にならない。むしろ、ジプシー格好いい!!!と全力で頷いてしまう勢いです。

結局の所、「∀ガンダム」然り「地球防衛企業 ダイ・ガード」然り、本編中で活躍してそれが格好良く描かれていれば、そのメカは格好いいメカという事になるのでしょう。活躍を見た側の脳内に、あのメカは格好良く活躍していたのだという思い出が残されることによって、かつてはダサく見えたメカが、格好良く見えてきてしまう。そういう事なのだと思います。

というわけで、僕は7インチフィギュアのシリーズもだいぶ欲しくなってきてます。香港決戦に参加した4体、できれば揃えたいです。

そば屋にそばを食べに行って、実にまっとうに美味いそばが出てきた、という感覚

総括すると、僕にとってこのパシフィック・リムという作品は、「そば屋で食べた美味いもりそば」と言うことができると思います。

思えば、過去に僕が気に入ってきたメカや作品の多くは、豊富な具が売りの5品割子だったり、豪華なエビ天が載った天そばだったり、スパイスがきいたカレーそばだったりという物に例えることができるのでしょう。確かにそれらは美味かったし、何度でも好んで注文する。そば自体もそれなりに美味い。それなりに美味いんだけど、物足りないから具を付ける。

でも本当に素材から良い物を使って、腕のある職人によって打たれたそばは、もりそばだけで十分楽しめる。口に入れると、これがそばだ!という香りがプンプン漂ってきて、物足りなさを感じることがない。話が単純だとか、メカがダサイとかいうのは、「なんでこのそばには具が付いてないんだ」と文句を言うような物なのだと思います。もちろん具が付いてくればそれはきっと美味しく楽しめるのでしょうけれども、無いからダメだというものでもない。むしろ、装飾が少ないからそば自体の良さが引き立つ。ストライカーのピンチに駆け付けてレザーバックに全力で殴りかかるジプシーの格好良さは、あれが仮にスパロボオリジナルのメカのようないかにも格好いいデザインであったとしても多分格好良く感じられたでしょう。でも、あのジプシーで十分格好良いのです。もっと派手なメカにするのは、「あのジプシーであの格好良さ」に飽きてからでも遅くないでしょう。

そば屋に行って、そばカレー定食セットのカレーを食べて、「このカレー超うめえ!!!」って言ってる人がいようがいまいが、「このカレー、シャバシャバで超まずい!!!」って言ってる人がいようがいまいが、その店がそば屋である事には変わりないし、一番の売りはそばなワケです。脚本が良いのか悪いのか、演技が上手いのか下手なのか、僕には正直よく分かりませんが、少なくとも一番の売りである「巨大ロボ対怪獣」を邪魔するような違和感のあるものではなかったと思ってます。そばの味を邪魔するような薬味やつゆでないのなら、僕は文句は無いです(もちろん、美味ければそれに越した事はないのですけれども)。

これが、例えば構成が実写デビルマンのようにメタメタだったら、マコの吹き替えが「TIME」のヒロインを吹き替えた篠田真理子の声だったら、一番の売りの良さすらもスポイルするようなとんでもないものになってただろうなと思います。が、パシフィック・リムについては、場面設定、脚本、演者の演技、音楽などなど、「巨大ロボ対怪獣」という主題が映える・それを引き立ててくれる、必要十分の基準を満たすレベルであったと僕は思っています。

かつて「巨大ロボ対怪獣」に燃えたことがある人、また、それらが好きになる素地のある人に、ぜひ見て欲しい

そばが好きだったのに、気がついたら赤いきつねと緑のたぬきや乾燥麺や工場生産の安いそばでは満足できなくなってしまって、そば自体を食べなくなってしまった。でも心のどこかで、そばを食べた時のあの感動をもう1度味わいたいと思っていた。それが、職人の手打ちのそばを食べて、そばってこんなに美味い物だったんだ!と、かつての新鮮な感動を取り戻す。本作で得られるのは、そんな感動だと思います。幼い頃に巨大ロボや怪獣に燃えていたのに、でも大人になった今の目で見るとチャチさに耐えられなくて正視できなくて残念な思いをしてしまう、そんな人にこそ、パシフィック・リムはぜひ見て欲しい一作です。

また、巨大ロボや怪獣は映像がチャチいから興味ないんだよね、という人にもぜひ見て欲しいです。その人がそれらのジャンルを避けていたのが、巨大ロボや怪獣に興味が無いからではなく、たまたまこれまで出会った作品の映像のクオリティが高くなかったからだけだったのであれば、本作は、その偏見を吹き飛ばす力を持っていると思います。

レンタルのDVDなんかではなく、映画館の大スクリーンで3Dでこそ、見て欲しい。それだけの価値がある映画です。

8月9日に公開開始されて1ヶ月以上が経過し、全国的には上映がすっかり終わってしまった頃合いですが、ファンの熱い声援に支えられて、各地で本作のリバイバル上映が決定しています。現時点(9月29日)での情報は以下の通りです。

上記一覧は2ちゃんねるの「映画作品・人」板にあるパシフィック・リムスレからの転載です。このスレに最新の情報が集まっているようなので、映画館で見てみたいという人はチェックしておくと良いと思います。

戦闘機と八岐大蛇が空中戦する「神秘の法」見てきた - Oct 31, 2012

仏陀再誕の時もチケットを頂いた友人にまたチケットを頂いて、映画神秘の法を見てきた。感想としてちゃんとまとまっていない、思った事をたらたら書いてく感じです。

エンターテインメントの観点で

正直、コメントに困る映画だ……映像とかは今時のそれなりのレベルかなって思う(ただ、フルCGの十二神将?の戦闘シーンはCGっぽさが前面に出すぎていまいちだった……)んだけど、話の方が色々詰め込みすぎてて、気がついたら置いてかれてた感。

  • 台詞で語りすぎ。宇宙人が自分で「UFOに乗ってきた宇宙人」って語るのはギャグでしょう……
  • ベガの姫様、どことなく松本零士臭が……そういうメタなネタ?
  • いろんなモチーフ・ガジェットのパッチワークになってる感じ。バラバラの「これを見せたい」がそのままつなげられてて、上手く馴染んでない。
  • 主人公が一人で出雲の民家を回るのとか、単身潜入するのとか、そういうシーンを描く事にだけ気が行ってて、何故そういうシーンにつながるのかという所が掘り下げられてないから、「ヘリで上から呼びかけるなり、組織のスタッフを動員するなりすればいいのに……」とか「特殊訓練を受けたわけでもない、組織のリーダーが、なんで単身敵地に潜入するの……」とか、違和感の方が強い。そこを上手くこじつけるために設定やガジェットを駆使するものだと思うけれども、そのこじつけ方も上手くないから、「なんで宇宙人……」ってやっぱり違和感。
  • もっと、話の軸をはっきりするために、不要な要素をそぎ落とすべき。金星人の彼のくだりとか、裏切り者の彼の「あの場に放置しときました→自殺してました」のくだりとか、どう考えてもカットしていいですよね。
  • 宇宙人うんぬんと、霊魂・輪廻云々は、割と相反する世界の話のような気がするんだけれども、それがここまでストレートに一緒になって語られるというのは、僕には目新しくて面白かった。
  • カーチェイスとか空対空戦とか、もっと見せ場を!! カーチェイスは結構よかった気がするけど、ちょっと物足りなかったかなー。空対空戦は、ドッグファイトになる前に決着付いてしまってあっけなかった……

メッセージを伝えるという観点で

原作になってる「神秘の法」が「物語」ではなくて「幸福の科学という宗教における経典」ということだそうなので、その中で語られている要素を映像化してストーリー仕立てにした、ということなんだと思うけど、それをそのままやっちゃあ、それだけですよ……それって先生が黒板に書いた事を忠実にノートに書き写しただけみたいなもの。個々のフレーズが掘り下げられていなくて上滑りしてて、深みを感じられない。

三国志が好きだったり信長の野望が好きだったりして歴史の事が色々頭に入ってる人が、歴史の教科書とか先生の板書とかを見て、行間に自分の知ってるエピソードを思い出してワクワクする、っていうのはある。それと同じように、経典の内容だったり価値観だったり体験談だったりが頭に入っている人が、これを見る事でそれらを喚起されるってことはあるのかもしれない。でもそれって逆の言い方をすれば、歴史を何も知らない人が黒板の板書だけ見たって何も喚起されずにピンと来ないままポケーッと過ごしてしまうってことで、僕みたいに「神秘の法って何?」って人がこれを見ても何も喚起されずに終わってしまうってことで。

例えば「地球は魂の修行の地」とかなんかそういうフレーズが出てきてた気がするんだけれども、それも台詞で語っただけで、実際何がどう修行なの?ってのが描かれてない、そういうのがちょこちょこあるのも「浅い……」って感じた。そうではなくて、例えば、ある一人の人の生涯を追い続けて、人生の苦しみの過程を丹念に描いて、なんでこんなに苦しまなきゃいけないんだっていうのをとことんまで溜め込んで、最後に「これこそが業であり修行なのです」みたいに〆るとか、そのくらいまでやってやっと、それを描いたって事になるんじゃないのかなあ? だから、ちゃんと描けるテーマなんてそりゃあ1つか2つが限度だよなってことなんじゃないかなあ?

例えば僕は「100万回生きたねこ」という絵本が好きなんだけど、人を好きになるとかそういう事がまだ分かってなかった頃に読んですら、何か違和感というか、「これはなんなんだ?」っていう、心に残る物があったような気がする。そのくらいに強く訴えかけてくる何かを、残念だけど僕は見つけられなかった。

……後から聞いた話だと「奇蹟はある」「宇宙人にも友好的な宇宙人と敵対的な宇宙人がいる」「中国ヤバイ」といった要素が原典にはあるそうなんだけれども、だとすると、どれも微妙に伝わらなかった(というか、さらっと流されたからそこがあんまり残らなかった)感がある。やっぱり詰め込みすぎだと思う……

布教・啓蒙的な観点で

僕自身、悟り体験的な……って言うとなんかオカルトっぽいから、アハ体験とかそういう風に言ってもいいんだけど、それまで別々の分野の知識として頭に入っていた知識群同士が、何かのきっかけでつながって、「ああそういうことだったのか!」と一気に理解が深まるみたいな、そういう体験があるんだけど、その時「悟った」と思った事すべてを一気に全部人に語ろうとすると、すごく表面的な所をさらーっとなでるだけで終わっちゃうんだよね。気付きとか悟りとかっていうのは多分、普通の言語感覚で言葉にすると、すごく陳腐なものになってしまうんだよね。それが黒板の板書。だから、「分かってる人がそれを見ると、伝わる。分かってない人には、伝わらない。」ってことになってしまうんじゃないだろうか。

技術の話の例で言えば、オブジェクト指向の説明で、犬がワンと鳴きネコがニャーと鳴くとかそういう文章が今でもよくあるけれども、あれも、そういう「分かってる人が見ると、なるほどそうですねって伝わる。分かってない人が見ると、何言ってんだって感想にしかならない。」っていう類のものだと思う。パラダイムシフトした後の人同士でしか通じない言葉なんですよね。そういう「パラダイムシフトした後の人同士で通じる言葉」があること自体はべつによくって、分かってる人同士で「うんうん」って頷き合うためのものなんだったら、まあ、目的に合致してるからいいんだけど。問題なのは、それを「パラダイムシフトできてない人に、パラダイムシフトしてもらうための、オブジェクト指向の入門書」での説明の言葉として使ったらあかんやろって話ですよ。

っていう話自体が、「パラダイムシフト前の人に対してどうやってパラダイムシフトしてもらうか」という事で悩んだ経験のある人にしか通じない話なんだろうなーと思うわけですが。

そういえば「クニミツの政」って漫画があったなあと、唐突に思い出した。あれは、政治の事がさっぱり分からない読者向けにエンターテインメントとして噛んで砕いて説明する漫画としては、面白かったなあと思う(最後の方は失速してた気もするけど)。

とかなんとか偉そうに他の人の作った物の事を語ってるけど、他でもない自分自身が、「シス管系女子」でそういう事に気をつけてやっていかないといけないわけですよね。技術が分かってる人が見て「あるある」って感想を抱くだけで終わらせてはいけない、ちゃんと「分かってない人」に「分かってもらえる」ような説明をして、「分からなかった事が分かるようになった」って思ってもらえるような仕事をしないといけない。改めて、身の引き締まる思いをした次第です。

ほんとまとまりがないエントリだ、これ……

「プロメテウス」3Dで見てきた - Sep 03, 2012

とりあえず見とくか……的な。「エイリアン」好きだったし。

「エイリアン」で見覚えのある形をしたものがちょいちょい出てきてニヤリとさせられたんだけど、総じて「なんかよくわかんない映画だった……」って印象でした。「エイリアン」の前日譚っていう触れ込みだったから、アクションなりホラーなりの分かりやすい特徴に期待しちゃったんだけど、そういう分かりやすい(ユーザーフレンドリーな)映画では残念ながらなかった。

敵を2種類出すのは詰め込みすぎだったんじゃないかなあ。「俺は先に帰らせてもらうぜ!」ポジションな2人の扱いも適当っていうか投げやりっていうか……なんかわちゃわちゃ起こってた中の1つの出来事でしかなくって、あんまりオイシイ使われ方ではなかった気がするし。パンフレットを後で見たら「人類の起源に迫る」みたいな所が前面に押し出されてたけど、本編中ではそれすらもなんかわちゃわちゃ語られてた中の1つだった印象を受けました。そういう壮大なテーマよりはむしろ、デヴィッドとホロウェイ博士、社長さんとその子のやり取りから、子が親を超えるとか子が親を殺すとかそういう所の方が話の根底にある物なのかなーという気がしました。

「T京K芸大学マンガ学科一期生による大学四年間をマンガで棒に振る」を見て自分に重ね合わせて見たり見なかったりした - Feb 19, 2011

うっわーこれほんと他人事と思えないんですけど!!! 僕が2期生として入り卒業した後で学科自体がなくなってしまった大阪電気通信大学メディア情報文化学科の出身としては、こう、なんというか、胸に詰まる物がある。

ただ、僕自身そこまで大学に期待はしてなかったというか、それまでWeb標準がらみのやりとりで、高校生の自分よりその技術の事を知らない大人というのが世の中にいるのか!という事にある意味でショックを受けて、大人に訊けば何でも分かるとか、大学に行きさえすれば何でも教えてもらえるとか、そういう期待はもうできなくなっていたと思うのですよね。

とはいうものの、まだ何を自分が生きていく上での道に選べばいいのかは漠然としていたので、文字通りの人生勉強というか、何かしらの雑学知識が身に着けばいいなというか、自分の知らない世界に触れるきっかけだけでも得られたらいいなというか、そういう事には期待して大学に行ってはいたと思う。会社で毎日PCに向かって仕事してる今では、自分からどんどん動いていかないと新しい物なんて全然目に入ってこないなあ、いざ興味を持って知ろうとしてもどこから取りかかればいいのかさっぱり分からないなあ、という事を時々感じる。それを思えば、いろんなトピックが取り揃えられてて、選んで履修すれば最初の方から順番に教えてもらえる(どこから取りかかればいいのか教えてもらえる)という環境はとても恵まれていたのだなあと、改めて思う。

何度か同じ事を語ってる気がするけど、大学って「めちゃめちゃレベルの高い所に行ってそこでしか教われない事を学ぶ」か「そんなにレベル高くない所に行ってサクッと卒業に必要な単位を取ってあとは無駄に教養を深めたり学外で実践して経験を積んだりする」かのどっちかのスタイルで接するのがいいんじゃないかと思うのですよ。どちらにせよ自分からアグレッシブに動く必要があって、ただイスにボーッと座って話聞いて試験受けてっていうサイクルに乗っかってるだけでは、その時間は果てしなく無駄だろう、と。そんなにレベルの高くない大学で、学内で教われる範囲だけで閉じてるっていうのが、一番駄目なパターンだと思う。

竹熊健太郎氏はこうおっしゃっている。 <style type='text/css'>.bbpBox38837663356289020 {background:url(http://a2.twimg.com/a/1297446951/images/themes/theme8/bg.gif) #8B542B;padding:20px;} p.bbpTweet{background:#fff;padding:10px 12px 10px 12px;margin:0;min-height:48px;color:#000;font-size:18px !important;line-height:22px;-moz-border-radius:5px;-webkit-border-radius:5px} p.bbpTweet span.metadata{display:block;width:100%;clear:both;margin-top:8px;padding-top:12px;height:40px;border-top:1px solid #fff;border-top:1px solid #e6e6e6} p.bbpTweet span.metadata span.author{line-height:19px} p.bbpTweet span.metadata span.author img{float:left;margin:0 7px 0 0px;width:38px;height:38px} p.bbpTweet a:hover{text-decoration:underline}p.bbpTweet span.timestamp{font-size:12px;display:block}</style>

美大系大学に教える立場でいると痛感するのだが、教育者として作家 志願者に教えられるものは「知識」と「技術(方法論)」の2つしかないということだ。それ以前に「どんな作品を創るか」までは教えようがない。最初に創りたい作品のビジョンがない人は、そういう学校に行くべきではない。less than a minute ago via web

美大でなくてもどこの大学だってそうなんじゃないかと僕は思うんだけど、ビジョンまで持った状態で大学に入ってこれるのが(というかそういう目的意識を持ったから大学に入ろうと思って入るというシナリオが)理想なんだろう。でも僕も含めてほとんどの人は、18歳時点でそんなはっきり人生の目標なんて持ててないんじゃないのかなーって思う。漠然と「高卒じゃ仕事なんてないんじゃないの……?」みたいな不安を持ってて、それでとりあえず大卒っていう資格を取っておきたくて大学に行くんじゃないのかなあ。

ビジョンなんて後から見つければいいじゃん、やってるうちに「これ面白いなあ、これを突き詰めたいなあ」って思ったらそれがその人の道になるんじゃないのかな。というのが僕の考えなので、別にビジョン持ってないからって大学に行ったらあかんとか会社に入ったらあかんとかまでは思わないんですよね。まあ美大だと「おまえそんなヌルい事言っとんちゃうぞコラ!!! 才能ない奴は死んでまえ!!!」くらいのノリになっちゃうのが当たり前なのかもなんですけど。美大の入学式で「この中の99%の人は芽が出ずに消えていきます。ここは、その残り1%の人を見つけて磨き上げるための場所です。」という感じの、お前らのほとんどは捨て駒だ的な演説があったとか無かったとかいう話も、どっかで聞いたか読んだかした気がします。

ともかく、危険なのは「大学に行けば何でもある」って思っちゃう事なんだと思う。大学には何があるのか、っていう事だけじゃなくて、大学には何が無いのか、っていう事も、これから大学に進学しようかという年の子には教えてあげて欲しいものです。……まあ、本当にその事を理解しなければいけない、視野が狭い状態になってる人(過去の僕のような人)ほど、言われてもその言葉の意味などきっと理解できないのでしょうけれどもね。

木村拓哉艦長代理の宇宙戦艦ヤマト - Dec 14, 2010

話題のSPACE BUTTLESHIP ヤマト、見てきましてん。感想。

  • 木村拓哉は総理になっても弁護士になっても木村拓哉だなあ。
  • 第3艦橋って……死亡フラグ……
  • アナライザーかっこいいよアナライザー。
  • 森雪さんはいつの間に木村さんと恋愛関係になったのでしょうか。

正直かなりなめてかかってた(最悪、実写デビルマンを想定してた)から、最初の戦闘で結構「おおっ!」と思った。コスモゼロにギミックが加わってたり、アナライザーがでっかくなってたり、森雪の役所が生活班長じゃなくなってたり、デスラーの設定が今時のSF風になってたりと、色々入ってたアレンジについては、僕はこれはこれでアリだと思えた(ガミラス星人が青塗りの日本人俳優だったらコメディですよね)。まあ、僕自身が原作にそれほど強い思い入れが無いからかもしれないけど。

重力どないなってんのん? とか、なんで放射線があった方が住みよい種族なのに放射能を除去できるん? とか、突っ込めそうな所はたくさんあるけど、まあ、堅い事言わないで頭空っぽにして気楽に楽しんだらいいと思います。

しかし主役のラブストーリー展開はあまりに唐突すぎるなーとは思った。真田さんの「本当の弟のように」も。世界観とか舞台設定の強引さ不自然さは「そういうもの」として僕は気にならないんだけど、人間関係のそういうのはすごく……気になる。時間が限られてるんだし、恋愛に振るのかそうでないのかスッパリ割り切ればよかったのになー。そこの所の不自然さがなければ、もっと手放しで褒められたんだけど。

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