音と色

希に、聴いたときに「イメージ」を感じる曲に出会うことがある。自分だけなのかもしれないが。

例えば、「 Around the Mind 」(曲:高瀬一矢 歌:島宮えいこ)。私はこの曲を聴くと、必ず「透き通った紅」のイメージを感じる。インクを溶かした水のような、透き通る赤。

例えば、「鳥の詩」(曲:折戸伸治 詞: Key 歌: Lia )。この曲には、霧のかかった朝のようなイメージを感じる。もやがかかっているようで、しかしながら、透き通っている……例えればポカリスエットやアクエリアスのような感じ。

例えば、「氷結の夜」(曲:一色由比 詞:リバ原あき 歌:島宮えいこ)。この曲は、とにかく透明なイメージを感じる。それも、暗闇(夜)の中に置かれたガラスのような。

例えば、「銀の翼で翔べ」(曲:松本孝弘 詞・歌:稲葉浩志)。これは、いぶし銀のイメージだ。輝いてはいないが、重みを感じる銀色

こういう「イメージ」は、感じようと思って感じているものではない。全ての曲に対して「イメージ」を感じるわけではなく、ほとんどの曲は無色……透明でさえない、なんの色もイメージも感じない。それが、いくつかの曲を聴いていると、自然と浮かんでくるのだ。何度聴いても必ず。

色の名前がタイトルや曲中にあるから感じるのかというと、そうでもない。「 Yellow Yellow Happy 」などはもろ「黄色」というタイトルだが、上に挙げた曲のようなイメージは全く感じないのだから、それは明らかだ。

ついでにいうなら、上のような「明確なイメージ」を感じる曲は、どれも自分の中で気に入っているものだ。気に入った曲の中にそういう「イメージを感じる曲」が希に存在する、という感じ。

……いや、だったらどうしたってわけでもないんだが。