GFF #0017a MSZ-006A1/C1[Bst] Ζ plus

GFFは塗装済完成品のアクションフィギュアシリーズですが、立体物ということでここに置いておきます。

写真

交差法で立体視できます。

A1 MS形態(前)。爪先を水平まで伸ばせるようにした加工で、足首の可動範囲が偶然にも広がりました。細かいところでは、ブレードアンテナを少し薄くしたりアゴのたるみ(というかバリ)を取ったり。

A1 MS形態(後)。

A1 ウェイブライダー形態(前)。

A1 ウェイブライダー形態(後)。

A1 ウェイブライダー形態(下)。

注意点

説明書に書かれていないところで注意するべき点がいくつかあります。

かかとの可動

ウェイブライダーに変形させる際、かかとはスライドさせる必要があります(パッケージ裏の写真を参照のこと)。説明書では触れられていませんが、HobbyJapanの記事で紹介されていた変形プロセスにはこれが含まれていました。

灰胴の可動

MS形態時にやたら胴長だなーと感じる場合は、胴の固定が不完全な可能性があります。

胴をスライドさせる溝はL字型になっています。(写真)胴を完全に左右に開いた状態だと、下方向に更にスライドできるようになっています。ここをきちんと変形させておかないと、胸が設定画やパッケージ写真と同じくらいの位置まで下りてくれません。比べてみればその差は歴然です。(写真)

C1[Bst]のウェイブライダーへの変形

一度やった人はもう嫌というほど痛感していることと思いますが、ディスプレイベースに飾る前提の場合、本体の変形→ディスプレイ用アームの取り付け→腕部ブースター取り付け→脚部ブースター取り付け という風になるべく早いうちにディスプレイ用アームを取り付けておくのがお勧めです。

こんなところも動きます

  • A1/C1の脚は膝上の部分で横ロール(回転)できます。
  • C1のウィングバインダーのプロペラントタンクは角度を変えられます。
  • C1の大腿部ビームカノンはビームサーベルの柄を取り外せます。

塗料がくっついて動かなくなってしまっている場合、ユーザーサポートに電話→交換。

縮尺

これはどうでもいいことですが。C1の状態で頭頂高を計測してみたところ、設定が19.86mなので1/144では約138mmなのに対し、このモデルは頭頂高133mmで約1/150でした。

改修点

商品の状態だと可動範囲が狭かったりロックが甘かったりするので、いくつか改修ポイントを紹介しておきます。なお、切削にはオルファのカッターナイフ(刃の角度が30°になってるやつ。ホームセンターで売られてます)を使いました。デザインナイフを持ってる人はそっちがお勧めです。

足の可動範囲拡大

製品の状態だと、ウェイブライダー時に足首がだらしなく下がった感じにしかなりません。ピッと水平近くまで足先を伸ばせるようにしましょう。

足首を脚から引っこ抜き、かかとも外して、足首のボールジョイントの受け口を削ります。(写真)時々脚にはめて、どこまで曲がるかをチェックしながら少しずつ削っていくといいでしょう。また、それだけだと足先を伸ばしたときにかかとがボールジョイントの軸にぶつかってしまうので、かかとのスライド範囲も少しだけ広げておきます。(写真)

水平まで上げられるようにした場合、そのままでは足の甲の装甲が足首と干渉して閉まりませんので、ツノのようにのびている部分を少しカットする必要があります。

カトキ立ちできるようにする

両脚を広く開いた立ちポーズ、いわゆるカトキ立ちをするには、製品状態だと脚が左右にあまり開けずに残念なことになります。股関節をもっと軟らかくしてやりましょう。

脚を広げられないのは、ボールジョイントの軸がモモに当たるからです。ジョイント受け口の上の方を削って、軸が当たらないようにしないといけません。プレート状のパーツを倒して、ナイフの刃でちょっとずつフチを削りましょう。(写真)両脚共にこの加工を施せば、大股開きとまでは行きませんが、カトキ立ちできる程度には脚を広げられるようになります。(写真)

肩のロック機構を改善する

製品はMS形態時の肩のパネル状の部品のロックが不十分なため、ちょっとしたことですぐに腕が開いてしまいます。接着剤などに手を伸ばす前に、可動を妨げない範囲でロック機構を改善してみましょう。

製品はよく見ると、裏側に小さな突起があって、ウェイブライダー時に位置を固定できるようなっています。この突起はテーパーがかかっていてただの突起でしかないので、MS時にロックとして利用できるようにカギ状に削ってみましょう。根本の上の方だけ少し削れば、それでもう十分です。(写真)

C1[Bst]の腕を画稿通りにする

某GFFスレで指摘されていたネタですが、1stロットだけの組み間違いなのか、監修段階で土壇場の修正が入ったのか、それ以外の何か(謎)なのか、製品のC1[Bst]のMS形態用の上腕(肩と肘の間の部分)は画稿や試作品(パッケージ裏の写真のもの)と少し違います。見比べると、上腕が前後(左右?)逆にはめ込まれているのがわかります。(写真)どっちでも正しく変形(腕を折りたたんでブースターに収納)できるという設定なら別に問題はないのですが、発表されている画稿そのままの形のものが欲しい場合、改修が必要です。

肘関節を取り外すには、まず腕全体を熱湯につけて部品の素材を軟らかくする必要があります。2〜3分して素材が十分軟らかくなったら、腕をお湯から取り出し、上腕をまっすぐ引っこ抜いて下さい。うまく抜けたら、あとは逆向きにしてはめ込んで形を整えてやればできあがりです。

関節の軸がちぎれてしまった場合はちょっと厄介です。僕は両腕とも軸がちぎれてしまったので、プラモのABS製部品のランナーを切り出して新しい軸にしました。(写真)ちなみに、ちぎれた方の軸受け穴が埋まっていた場合、カッターナイフでほじくり返してちゃんと軸受け穴を作ってやらないといけません。

画稿の向きだと肘をあまり曲げられないから、この向きに改修された……という可能性もありますが、ポーズを固定して飾るだけなのであまり動かなくてもいいと思う場合、画稿通りに改修してみてはいかがでしょうか。

ヘナヘナのウィングバインダーを改良する

ウィングバインダーの基部のボールジョイントは、構造上の欠陥というか、宿命というか、とにかくすぐヘタります。GFF-Maniaxの掲示板でこのジョイントをもっとヘタりにくいものに置き換える改造が紹介されていたので、ここでも勝手に紹介。

ボールジョイントの代わりに埋め込む関節には、僕はコトブキヤのポリユニット ダブルジョイント(L)ダークグレーを使いました。元のボールジョイントの受け部分に色・形が近いので、違和感なく設置できてオススメですね。

まず、ジョイントを設置するためにボディを切り欠きます。(写真)切り欠きが大きすぎたりすると設置後にグラつきますので、なるべくぴったりになるように現物合わせで削っていきます。僕はダブルジョイントの軸を差し込んで固定できるように、穴も少しだけ空けました。(写真)

ウィングのジョイント側も加工します。ボールジョイントを取っ払って、(写真)代わりにダブルジョイントの軸を差し込むための穴を空けましょう。(写真)ここでは3mm径の穴にしてます。

接着して固定する前に、一応、可動に支障がないかをチェック。(写真)変形後の軸の位置が元とズレていないか、脚の付け根のプレートとは問題なくロックできるか、ちゃんと確認しておきましょう。(写真)

あとはダブルジョイントの基部とボディを固定すればおしまいです。ちなみに僕は瞬間接着剤で止めてみました。強度が不安な場合、真鍮線を通したりしてしっかり固定しておくといいでしょう。

取り付けを工夫すれば、真鍮線の補強無しでも結構丈夫に固定されてくれます。2個目では、ジョイントの胴に挿す方の軸を少し長めに残しておいて、穴を深めに開けてみました。(写真)そのまま取り付けると灰胴をスライドさせる溝に軸がはみ出てしまいますが、軸の方をカマボコ型に切ってやれば、スライド機構との干渉は回避できます。(模式図)

銃口の開口

スマートガンの銃口は穴がかなり浅く、しかもブルー(あるいはレッド)で塗られているため、覗き込むと「銃口が塞がっている」のがかなり目立ちます。これを軽減するために3.2mm径のドリルで深い穴を開けてみました。

……ところが、砲身の色が塗装・成形色ともに白いせいで光が透けてくるため、どこまで掘っても銃口の奥が見えてしまいます。こりゃいかんということで適当なところで中断し、スマートガンの先端の部分をポッキリ折って(写真:折ったところは真鍮線で連結している。ちゃんと接着した方がいいだろうなあ……)、中に黒い塗料を流し込んでごまかしてみました。

銃口の開口は足の裏のモールドと同じくらい目立ちませんが、ドリル刃さえあればできるお手軽ディティールアップということで、結構お勧め。