C-0012 Windows 98 のシステムの修復

以下の文は全て非推奨です。読むことも、いかなる影響を受けることも、推奨しません。

Windows で急にシステムエラーが頻発するようになった場合、システムファイルが壊れている可能性があります。インストールディスクから壊れたファイルだけを取り出すのがベストの対処法なのですが、どのファイルがおかしいのかを調べ上げるのはまず無理です。こういう場合、 Windows 98 に Windows 98 を上書きインストールすれば、全てのシステムファイルを一気に修復することができます。

この作業方法は、95 から 98 へのアップデートと同じ要領で行いますので、再インストールによって Windows 98 上のこれまでの設定が失われることはありません(一部設定は元に戻されてしまいますが)。

Windows 98 に IE 5.x 以上をインストールしていたり、修正パッチを当てていたりすると、最悪の場合、 Windows が起動不可能になってしまう可能性があります。

メーカー製マシンの場合、「再インストールガイド」というものが添付されていることがほとんどですが、特に富士通製( FM-DESKPOWER 、 FM/V など)や NEC 製( PC-9800/21 、 NX など)マシンなどの場合、特殊なソフトウェアを使用している場合があり、下記の手順でやるとまず間違いなく失敗します(最悪、 HDD のフォーマットからのやり直しになってしまう)。パソコンについての詳しい知識が無い場合は、必ず「再インストールガイド」の指示に従って作業を行うようにしてください。

ここでは、 Gateway2000 製 GP6-266 (旧モデル)の場合の例を示しています。

上書き再インストールの手順

  1. 起動画面を変更している場合、起動ドライブのルートディレクトリ内「 logo.sys 」、 Windows ディレクトリ内「 logow.sys 」「 logos.sys 」のバックアップを取る。

    変更の方法に関しては、 別項を参照のこと。変更していない場合、この作業は必要ありません。

  2. Windows 98 のインストール CD-ROM をセットし、 setup.exe を実行する。

    ここで「ファイル名を数字の付いた8.3表示(例えば「 Windows~1.txt 」のような)できるようにしろ」という警告が出る場合、 \tools\mtsutil\mtsutil.txt の指示に従ってレジストリを修正する必要があります。

  3. 念のため、現在の環境のバックアップを取っておく。

    ただし、 HDD の空き容量が少ないとバックアップを作成できないので、この場合は、フリーのバックアップツール等を使って MO や PD などにバックアップをとっておきましょう。

    バックアップを取る必要がないと判断した場合、この作業はパスして構いません。

  4. インストールディスクの作成など一連の作業の後、ファイルのコピーが開始される。この間は、ディスプレイの電源を落とすなどして、作業の終了を待つ。

    希に、インストール作業中にエラーが発生してコンピュータが停止してしまうことがありますが、 Windows 98 の場合は途中からの再開もサポートしているので、気にせずに再起動すれば OK です。

  5. 何回か再起動した後、インストールが終了して、 Windows 98 が起動する。

    この際、ディスプレイドライバが Windows 98 に含まれていないと、 640x480 ・16色で起動することになります。この場合は、ビデオカード(グラフィックボード)付属のディスクや、メーカー製パソコンならリカバリディスクが添付されているはずなので、ドライバのインストールを行う必要があります。

    他にも、サウンドカードやモデムなど、専用ドライバのインストールが必要な場合があります。詳しくは、付属の説明書を参照してください。

  6. 起動画面を変更していた場合、バックアップを取っておいた「 logo.sys 」を起動ドライブルートディレクトリに、「 logow.sys 」「 logos.sys 」を Windows ディレクトリに戻す。

  7. 256色アイコンなどを使用している場合、フリーソフトの設定ツール( Windows の手Change-moi など)を使ってアイコンの色数設定を 16bit ハイカラー(6万 5 千色)以上に設定し直しておく。

    ユーザー別の設定を使用して、起動時にユーザー名でログインするように設定している場合、ユーザー名入力画面で「キャンセル」して「 Windows 本来のデスクトップ環境」を起動してからこの作業を行います。ユーザー別のデスクトップでこの設定を行っても、 Windows 本来のデスクトップの設定が16色になっている限り設定の変更が反映されないので、注意が必要です。

  8. ディスプレイの設定他、設定が変わってしまった部分を若干調整して、作業終了。

    インストール先チェンジャーなどのフリーソフトを使用するなどしてレジストリを変更し、アプリの標準インストール先を変更(僕の場合は「 D:\Win\Other\ 」)している場合、起動ドライブの「 \Program Files\ 」にインストールされるはずのペイント・ワードパッドなどのアクセサリ(付属ソフト)が、上記ユーティリティで指定しておいたフォルダ(僕の場合は「 D:\Win\Other\ 」)にインストールされてしまいます。しかし、スタートメニューから辿れるショートカットは C:\Program 〜」になっているので、そのままではアクセサリが使えません。こういう場合、「 Accessories 」フォルダを起動ドライブの「 \Program Files\ 」に移動しておいてください。

    同時に、 OutlookExpress などの付属ソフトも別フォルダにインストールされてしまいますが、こちらは問題なく起動できますので、移動の必要はありません。

2000年問題対応パッチやサービスパックをあてている場合、 Windows のインストール後に改めてそれらのパッチを入れ直す必要があります。もしあれば、それらの収録された CD-ROM をあらかじめ準備していた方がいいでしょう。

頻繁にシステムエラーに悩まされている人は、一度試してみて下さい。ただ、こういう事をしなくても、常駐しているプログラムを終了させるだけで状況が改善されることもありますので、注意が必要です。(出来の悪いプログラムの中には、システムリソースを喰い潰すバグがあるものやシステムを不安定にしてしまうものもあります)