Home > Latest topics

Latest topics > Mozillaの揺るぎない部分、もはや揺るがされ得ない部分、これからのこと

宣伝1。日経LinuxにてLinuxの基礎?を紹介する漫画「シス管系女子」を連載させていただいています。 以下の特設サイトにて、単行本まんがでわかるLinux シス管系女子の試し読みが可能! シス管系女子って何!? - 「シス管系女子」特設サイト

宣伝2。Firefox Hacks Rebooted発売中。本書の1/3を使って、再起動不要なアドオンの作り方のテクニックや非同期処理の効率のいい書き方などを解説しています。既刊のFirefox 3 Hacks拡張機能開発チュートリアルと併せてどうぞ。

Firefox Hacks Rebooted ―Mozillaテクノロジ徹底活用テクニック
浅井 智也 池田 譲治 小山田 昌史 五味渕 大賀 下田 洋志 寺田 真 松澤 太郎
オライリージャパン

Mozillaの揺るぎない部分、もはや揺るがされ得ない部分、これからのこと - May 03, 2006

Firefox の拡張機能にしたってインストールパッケージに電子署名を施しているものをほとんど見かけない。彼等(提供者)は IE から何も学んでいないのか。しっぽのさきっちょ 2006年05月より)

Firefoxの(Mozillaの、XULアプリケーションの)揺るぎない特徴は、簡単に言えば「簡単に好き勝手いじくれること」、難しく言えば「開発が容易であること」、極論すればただこの1点のみ――より詳しく言うなら、Web関連技術との相性がよいこと、開発が容易であることと、機能拡張が容易であること、それがクロスプラットフォームで実行可能であること、の4要素――に集約されると僕は考えている。それ以外の点、安全だとかカッコイイとかカワイイとか便利だとかいうのは、時期的な偶然だったり、主観的な思い込みだったり、慣れだったり、そういう、移ろいやすい夢幻のようなものでしかない。

ActiveXコンポーネントという形で、IEにはFirefoxと似たような仕組みがもう10年近く前から実装されていた。にもかかわらずIEのそれは大きく注目されず、Firefoxの拡張機能は注目されている。何故か?

その理由は、もちろん「拡張機能」を前面(の一つ)に押し出したマーケティング戦略にもあるだろうけれども、しかしその大本としては、先の「揺るぎない特徴」から導かれたものだと僕は考える。ユーザがFirefoxに惹かれるのは何故か? 便利な拡張機能が豊富だからだ。何故拡張機能が豊富なのか? 開発が容易だからだ。統合開発環境も、変数の型の縛りや記述ルールなどにうるさい言語も、コンパイラも、一切使わずに、Firefoxの拡張機能は開発・配布することができる。

「開発者を囲い込む」、これはMicrosoftが今も採り続けている重要な戦略の一つだ。開発のための環境や膨大な技術資料を整備してきたのも、アカデミックライセンスを安売りしていたのも、最近になって統合開発環境をタダでばらまき始めたのも、全てはその戦略から来るものだ。Firefoxは(Mozillaは、XULアプリケーション開発は)、MSの戦略のような懇切丁寧さは用意しなかったが、しかしその代わり、テキストエディタとアーカイバがあれば本格的アプリケーション開発に手を出せるという手軽さを用意した。

だが、それだけだ。繰り返して言うが、それ以外は夢幻のようなもの。揺るぎないものは決して失われることはない。しかしそれ以外のこと、シェアが少ないことに起因する被害に遭う可能性の低さ、機能の数、そういったものは、容易に失われ得る。先日の実験を通しても、僕はそのことを述べてきているつもりでいる。そういう移ろいやすい部分に依りかかってものを考えるのは危ういことだ、ということは常に忘れずにいたいし、他の人にも、忘れずにいて欲しいと思う。

そして。ならばこそ。(←某少佐っぽいなあ。もしくはヒラコー節?)Firefoxというのは本来なら、その揺るぎない部分に最大の価値を見出すGeek以外が依りかかってはいけないものだったのではないだろうか。シェア増大の中で、揺るぎない部分に依りかかるだけならまだしも、移ろいやすい部分にまで依りかかられてしまったのではないだろうか。そしてもう引き返せないところまで来てしまっているのではないだろうか。

もちろん、他のソフトウェアだって、移ろいやすい部分に依りかかられてなお崩れることなく生き続けているものもあるだろう。ただ、自分達が売っているものが移ろいやすいものだということを、商人たる彼ら自身でよく分かっている。然るに、商人ではなかった僕達アーリーアダプターが商人と張り合うのなら、僕らもまた、その残念な事実を理解しなくてはならないのではないか。前に進むために、失望しなければならないのではないか。

「安全性云々はどうでもいい、それ以外のところが魅力なんだから」と言いたいのではない。「今のFirefoxの仕組みごときで安全性云々を言うのは片腹痛い」と、僕は言いたい。Firefox(と、それを取り巻く環境。自分のしていることも含めて)の現状は、セキュリティという言葉を使うのがおこがましいほどだ。

「安全性云々はどうでもいい、それ以外のところが魅力なんだから」と自分が思って使うのは一向構わないし、自分もそういうスタンスで使っているのは事実だ。けれども、そのスタンス自体をそのまま他人に勧めてよいのか? 過去に自分のしてきたこと、今自分がしていることへの反省も踏まえた上で、これからは考えたい。

以下、参考記事。

分類:Mozilla > その他, , , , 時刻:00:56 | Comments/Trackbacks (1) | Edit

Comments/Trackbacks

Firefox と Windows のぐだぐだデスクトップ環境の後継者

outsider reflex より. あー面白い.Mozilla Party JP 7.0,行けるものなら行ってみれば良かった……ってあの頃は日本居ないかったんですが. 後でこういうフォローが付いているので,そちらを先に紹介しておきます. Firefoxは全然安全じゃないぞということを僕がやけに強

Trackback from NyaRuRuの日記 at 2006/06/08 (Thu) 09:24:53

TrackBack ping me at


の末尾に2014年1月19日時点の日本の首相のファミリーネーム(ローマ字で回答)を繋げて下さい。例えば「noda」なら、「2006-05-03_essential.trackbacknoda」です。これは機械的なトラックバックスパムを防止するための措置です。

Post a comment

writeback message: Ready to post a comment.

2014年1月19日時点の日本の首相のファミリーネーム(ひらがなで回答)

Powered by blosxom 2.0 + starter kit
Home

カテゴリ一覧

過去の記事

1999.2~2005.8

最近のつぶやき

オススメ

Mozilla Firefox ブラウザ無料ダウンロード