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Let's note CF-SX3をUbuntu 14.04LTSで使ってたんだけど、16.04LTSへのアップグレードではこういう所で詰まりましたという話。
ATOK X3を使っていたUbuntu 14.04LTSから16.04LTSにアップグレードしたら、ネットワークに繋がらなくなった。 これは、Ubuntu 16.04でATOK X3を使うに記載がある「ATOK X3のインストールスクリプトが/var/runを壊す」という問題がこのバージョンで表面化したせいだった。
リンク先の記事では正常な環境で新規にATOK X3をインストールする場合について書かれてるけど、既に過去のバージョンでATOK X3をインストールしていた場合 /var/run が既に壊れた状態になっていて、しかもロックがかかっていてそのままでは手の施しようがない。なのでリカバリモードで強制的に修正する。
ls /var/run
とls /run
を実行し、それぞれの結果を比較する。両者が同一なら問題ないが、内容が異なっている場合、その環境は壊れているので次のステップに進む。rm -rf /var/run
で今ある/var/runを消す。
……と言いたい所なのだが、そのままやっても以下のようなエラーになる。
rm: cannot remove `/var/run/vmblock-fuse/dev': Function not implemented
rm: cannot remove `/var/run/vmblock-fuse/blockdir': Function not implemented
これは、/(ルートディレクトリ)以下が読み込み専用でマウントされているせい。
なのでmount -o remount,rw /
というコマンド列を実行して、読み書き可能な状態にしてから、改めてrm -rf /var/run
で今ある/var/runを消す。
ln -s /run /var/run
を実行し、/var/runを/runへのシンボリックリンクにする。exit
でログアウトする。以上の手順で、壊れた/var/runを正常な状態に戻す事ができた。 ATOK X3を使っていなかった環境ではこの作業は不要です。
Ubuntu 16.04でATOK X3を使うという記事に色々情報がある。ただ、環境の違いのせいか、自分の環境ではそのままではうまくいかなかった。また、一部の手順はUbuntu 14.04 LTSをインストールした直後に行う設定という別のページを参照するように書いてある。全部転記すると余計に訳が分からなくなりそうなので、適宜リンク先を参照する前提で手順をまとめる。
必要なパッケージをインストールする。リンク先の記事でも同様の手順があるが、そこに書かれていないパッケージが必要になるので先に入れておく。
sudo apt-get install libpangoxft-1.0-0:i386 libpangox-1.0-0:i386
自分の環境はUbuntu 16.04LTSの64bit版なんだけど、これらの32bit版パッケージが無いとATOK X3がエラーで起動しなかった。ATOK X3のインストールスクリプトの実行時点で「libpangoxft-1.0.so.0: cannot open shared object file」というエラーが出ていて、このメッセージを検索した所、同様のエラーで詰まっている事例 が複数見つかったので、それらの事例で解決策として紹介されていた手順に従った。
/opt/atokx3/sample/iiimf_status_hide
と追記する手順があるが、これも飛ばす。(ここに書いても期待通りの結果は得られなかった)上記「変更点3」で作成したファイル「~/.xinputrc」の末尾に、さらに以下の2行を書き足す。
/opt/atokx3/bin/atokx3start.sh
/opt/atokx3/sample/iiimf_status_hide
これをやっておかないと、ウィンドウの左下のインジケータがいつまでも出るとか、ATOK X3が起動せずATOKパネルが表示されないとかの問題が起こる。
GNOMEの既定の配色でツールチップが黒背景・白文字になっているが、この状態だとATOK X3の補完候補のツールチップ等が「黒背景・濃いグレーの文字」になって読みにくいため、以下のファイルを管理者権限で編集して配色を変える。
tooltip_bg_color:#000000
→ tooltip_bg_color:#f5f5b5
にするtooltip_bg_color:#ffffff
→ tooltip_fg_color:#000000
にするtooltip_bg_color:#000000
→ tooltip_bg_color:#f5f5b5
にするtooltip_bg_color:#ffffff
→ tooltip_fg_color:#000000
にするtooltip_bg_color #000000;
→ tooltip_bg_color #f5f5b5;
にするtooltip_bg_color #ffffff;
→ tooltip_fg_color #000000;
にするsedでやるなら、こう。
sudo sed -i /usr/share/themes/Ambiance/gtk-2.0/gtkrc -r -e "s/tooltip_bg_color:#[0-9a-f]+/tooltip_bg_color:#f5f5b5/i" -e "s/tooltip_fg_color:#[0-9a-f]+/tooltip_fg_color:#000000/i"
sudo sed -i /usr/share/themes/Ambiance/gtk-3.0/settings.ini -r -e "s/tooltip_bg_color:#[0-9a-f]+/tooltip_bg_color:#f5f5b5/i" -e "s/tooltip_fg_color:#[0-9a-f]+/tooltip_fg_color:#000000/i"
sudo sed -i /usr/share/themes/Ambiance/gtk-2.0/gtkrc -r -e "s/tooltip_bg_color #[0-9a-f]+/tooltip_bg_color #f5f5b5/i" -e "s/tooltip_fg_color #[0-9a-f]+/tooltip_fg_color #000000/i"
システムを再起動する。
以上の手順で、Firefoxやgeditなどでは問題なく日本語入力できるようになった。
ただ、Linux版SkypeのようなQtアプリや、Wine上で動かしてるWindowsアプリでは、日本語入力ができなくなってしまった(以前はibus-mozcで一応は入力できる状態だった)。 これは解決の方法が無いっぽくてお手上げです……
ホットキー(Fn+ファンクションキー)でというか、そもそもUbuntu上で画面の輝度を変えられなくなっていた。Ubuntuの画面の明るさの調整を有効にする - ’s blogによると、これはGRUBの設定を変更すればいいようだった。 リンク先のページの後半にある通りにやったらホットキーが機能するようになった。
sudo vim /etc/default/grub
のようにしてファイルを開く。GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash"
とある箇所をGRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash acpi_backlight=vendor acpi_osi="
に書き換える。sudo update-grub
でGRUBを再設定する。14.04ではgpointing-device-settingsでこの設定ができたんだけど、16.04ではパッケージが提供されなくなっている。
検索したら、設定ファイルを直接編集すればいけるという情報があった。Let's Noteのタッチパッドの回転スクロールがログアウトすると無効になってしまうのを改善した。 - ここはひとつ、当て推量で。の記述を見つつ、
sudo mkdir -p /etc/X11/xorg.conf.d/
sudo cp /usr/share/X11/xorg.conf.d/50-synaptics.conf /etc/X11/xorg.conf.d/50-synaptics.conf
sudo vi /etc/X11/xorg.conf.d/50-synaptics.conf
という感じで設定ファイルをテンプレートからコピーして用意した上で、
Section "InputClass"
Identifier "touchpad catchall"
というセクションの最後に
Option "CircularScrolling" "on"
Option "CircScrollTrigger" "0"
EndSection
という設定を加えてから再起動すれば、回転スクロールできるようになった。 各設定の意味はSynaptics タッチパッド - ArchWikiに詳しい情報がある。
何かあったらまた追記するかも。
の末尾に2020年11月30日時点の日本の首相のファミリーネーム(ローマ字で回答)を繋げて下さい。例えば「noda」なら、「2016-08-31_ubuntu-16.04.trackbacknoda」です。これは機械的なトラックバックスパムを防止するための措置です。
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