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年下好みと下流社会 - May 08, 2006

非モテは「相手よりも自分の方が優位に立てそうだから」年下が好きだと言うけれども、実際の年下と相対したとしたら、優位になんか立てないんじゃないのか? それよりも、年上女性に目を向けた方がよいのではないか? ――というのがここまでの流れ。「年下よりも年上に目を向ければいいんじゃないの?」というのは確かラジオクリルタイの収録時にも話題に出ていたと思うけれども、その再確認と発展。

さて、繰り返しになるが、僕という人間は指向的には年上好みだ。自分ではプライドと思っているけれども実際にはどうでもいい見栄でしかないものなんかかなぐり捨てて、「その人」の前では甘えまくりたい、と思っているところがある。「優位に立とう」という思いがないし、そもそも優位に立てるとは思ってない(体力もないし頭も悪いし、恋愛経験は言わずもがな……)、ということを自覚しているからそこまで「みっともない」考え方ができるのだろうと、自分では分析してみるのだけれども。

では何故、多くの非モテ男性はそのようなみっともない考え方にまでは至らないのか?

「下流社会の人々が、不満や怒りの発露の対象として、短絡的で過激な右翼的主張に走る」という話がある。今の小泉政権や石原都知事の支持基盤の一部は、そういう層が担っているという。僕は、これと同じことがこの件についても言えるのではないかと考えている。

非モテというのは、恋愛市場においては負け組、下流社会の住人と言える。それ故に、短絡的で過激な主張――亭主関白、男性優位、といった価値観に殊更こだわってしまうのではないだろうか。あるいは童貞<ruby><rb>騎士</rb><rp>(</rp><rt class="読み">ナイツ</rt><rp>)</rp></ruby>という価値観は、それが「紳士的」な形を取ったものに過ぎないのではないだろうか。

あと、それじゃあ実際に見栄をかなぐり捨てて年上に目を向けたとして、それで本当に報われるのだろうか? という問題もある。年上女性としても、全然いいところがない甘えたがりの坊やを相手にしたいとは思えないだろうし、男性としても、まるっきり自尊心を持てなくなってそれで生きていけるかというと、かなり厳しいところだろう。それ以外のところで何か自尊心を保てるものを手にしていなければ、どこまでもグダグダになってしまいそうな気がする。

年上に目を向けるということだけを安易に勧めるのは、もしかしたら危険なことなのかもしれない。

あ、亭主関白とか右翼とかの是非についてはここでは問うてませんよ。

分類:モテ・非モテ・恋愛・自己承認, , 時刻:03:32 | Comments/Trackbacks (0) | Edit

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