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Twitterとかでポロポロこぼしてるのをまとめておきたいと思ったのでまとめることにした。要点だけ先に書いておくと、以下の3点。
何度も書いてる話をまた繰り返すんだけど。
僕がMozillaに肩入れしだしたのは、僕がW3C信者で、Geckoエンジンが当時一番マシなCSS2の実装を持ってた(ように僕には思えた)からだった。ポジショニングがちゃんと仕様通りにできて、疑似要素とかも使えて、スタイルシートWebデザインで語られていた「あるべきWeb」を実現してくれる物だ、という風に僕は思ってた。
そのうち僕はMozillaの拡張機能開発にのめり込んでいったんだけれども、のめり込む中で「Web標準は世間知らずの学生やら学者やらが語るだけのオモチャで非現実的な絵空事、なんかでは決してないという事を証明したい」「プラットフォームを選ばずWeb標準技術でアプリケーションソフトウェアを作れるという事そのものが、その証明になる」という思いをだんだんと強めていった気がする。その後でUIがどうとか色々加わったものも有るんだけど、発端にあって且つ今もある核の1つであることは間違いないと思う。
そうこうするうちにオープンソースというキーワードから就職が決まり、「オープンソース素晴らしい!」的な言説にそれまでよりも沢山触れるようになった。Mozillaも、「Firefoxはオープンソースだから多数の目によって監視されていて品質が高い」とかのアピールをよくしてた。Firefoxのシェアがちょっとずつ増えていって、「オープンソース素晴らしい!」「コミュニティ素晴らしい!」「バザール!」「カスタマイズ性が高いのって素晴らしい!」的な言説にもさらに多く触れるようになった気がするし、自分でもそういう事を言うようになった気がする。
こういうものがMozillaの、Firefoxの価値だと僕は思うようになっていた。
Mozillaの拡張機能を開発する中で僕は、それなりの評価を世間から得る事ができた。Firefoxが世の中で受け入れられていく中で、僕の成果も評価されていった。W3C信者でCSSコミューンで啓蒙啓蒙と息巻いていた頃に抱いた「どうしてこんな素晴らしい物を皆分かってくれないんだ」という鬱屈、運動ができず特段勉強ができるわけでも人気者でもない自分がメインストリームの人達を横目に休み時間机に俯せていた時に感じていたやるせなさ、朝礼での表彰だとかトロフィーだとか優勝旗だとかに憧れながら無縁のままだった口惜しさ、そういった物から僕は解放されたような気がしていた。
僕は、僕を救ってくれたモノの事を、僕自身の存在意義をも仮託して支持するようになっていたのだと思う。
ただ、世間がFirefoxを評価していた最大の理由は、そういう事とは全く別の所にあったんだな。
世間が評価したのはあくまで、Ben GoodgerやDavid Hyattといった人達が「こういうブラウザがあったら使いやすくて便利なのに」と思ってスカンクワークス的にユーザ視点で作ったアプリケーションソフトウェアとしてのPhoenix、そしてその血を引くFirefoxだった。これは多分間違いない。
オープンソースだとかWeb標準だとかは、ある意味ではオマケの要素に過ぎなくて、ある意味では「今時そうであって当たり前だろ?」っていうレベルの話でしかない。カスタマイズ性だって、別にFirefoxのやり方でなきゃいけなかったなんて事は全然無くて、というかFirefoxのやり方(不安定且つドキュメント不在のAPIの山で、全てが個々人のアドオン開発者に丸投げ)なんて下策もいいとこで、結果的に「フツーの人」や「ヘビーユーザ」が欲しい機能が手に入るのであれば、それは安定したAPIと開発を支援する仕組みによって実現されるものであっても何ら問題ないどころか、そうであった方がユーザのためにも良い。
「必要なのはこの機能だ」「こんな機能は不要だ」といった判断を下して方針を定めて1つのビジョンの元に形作られたからこそ、Firefoxには「使いやすくて便利だ」という分かりやすいメッセージが備わって、小難しい事になんか興味の無い普通の人にも受け入れてもらえてたんだと思う。
つまり、こういう事だ。「オープンソースでWeb標準」なMozillaが元々そこにあった。その中から「便利なアプリ」のPhoenixそしてFirefoxが産まれてきて、その「便利なアプリ」に惹かれていろんな人が寄ってきた。でもそのうちに「便利なアプリ」を作った中心人物達はMozillaを去って、AppleやらGoogleやらに行ってしまった。そして彼らはそこでまた別の「便利なアプリ」を作り始めた。今またその「便利なアプリ」が新たにいろんな人の関心を集めている一方で、「便利なアプリ」を産んだ中心人物達がいなくなったMozillaにはFirefoxには、多くの人の関心を集める材料たり得ない「オープンソースでWeb標準」という部分だけが残された。
「今まで使ってたFirefoxの新しいバージョンが入ったから使ってみたけど、重くてヤダ。これだったらGoogle Chromeっていうの? こっちの方がいいや。」カジュアルにFirefoxを使い始めた人は、こうしてカジュアルにFirefoxから去って行っている。今Firefoxについて行っているのは、その残された部分に元から惹かれていた僕のような酔狂な人間と、Firefoxやそのアドオン(特にTab Mix Plusあたり)にロックインされて他に移れなくなってしまったドン詰まりの人間だけだったりするんじゃないのか。
さらに言うなら、前述した通りオープンソースもWeb標準もカスタマイズ性も今となっては「どのプレイヤーも備えていて当たり前の、最低限の要素」となっているのだとすれば、Firefoxに残された部分にすら何ら特別な独自性は無いという事にはならないか?
他のプレイヤーが持ち得ない全く独自のカラー、進むべき道を指し示す分かりやすい「方針」「指針」を持てないと、Firefoxの衰退のスピードは加速する一方なのではないか。
Ben GoodgerらがPhoenixをスリムに作れたのは、彼らに「こういうものを作りたい」という思いがあったからというだけでなく、スカンクワークスとして余計な横やりに晒される事無く初期の開発を進める事ができたからではないだろうか。まだ世の中のどこにも無いまだ見ぬ「より良い物」を求めて最先端をひた走っていたからこそ、そういう事ができていたのではないか? 10年来の「Mozillaユーザ」といったしがらみに囚われて、船頭多くして船山に登りまくりになっているようにも見えるFirefoxが、他の模倣・後追いではない独自の「最先端」を切り開いていく事は可能なのだろうか?
FirefoxボタンやApp Tabやステータスパネルといった新機能の導入は、OperaやChromeといった競合製品の猿真似に過ぎなかったりはしないか? Microsummariesやプロファイルマネージャの廃止は、「アンケート調査の結果」という一見するともっともらしい数字を楯にした思考停止だったりはしないか? 受け身に徹していたりはしないか? そこにビジョンはあるのか? 一本筋の通ったストーリーはちゃんとあるのか?
……というかそもそもの話として、「進むべき方向が分からない。プロジェクトが生き残るために、進むべき道を定めなければ。」なんて考え方をしてるなら、その時点でもう終わっちゃってるとも思う。進みたい道があるから進む、その道を進むためにプロジェクトを立てる、それが当たり前のあり方だ。組織の自己保全が目的となった組織の末路なんて、今更語るまでも無い。プロジェクトの自己保全が目的となったプロジェクトだなんて、一体何の冗談か。プロジェクトとしての役割を果たし終えたのであれば、プロジェクトは解散しないといけない。
Netscapeのための「無償労働力集めの場」ではなくなったMozillaプロジェクトの目的は、一体何なのか。その目的はまだ達成されきってなどいなくて、今も果たし続けなければならない物なのか。The Mozilla Manifestoが「何かを言っているようで実は何も言っていない」言い訳などではないなら、ここから演繹される物がFirefoxの進む道なのだろう。
その道に、僕はどのように関われるのか。あるいは、どのように関われないのか。もうすぐ三十路に突入する僕は、個人的な承認欲求が満たされるかどうかといった話に留まらず、仕事上での関わりも含めて、いいかげん真面目に考えないといけないという気がしている。
もう見たかもしれませんが、(Firefox の)新しいマニフェストが出てます。
Brand Manifesto
https://wiki.mozilla.org/Brand/Firefox
ぼくはあたまがわるくてふぁいあふぉっくすをつかいこなせません><
まで読んだ
> Brand Manifesto
日本語でおk(訳:早くオフィシャルで翻訳して下さい)
> ぼくはあたまがわるくてふぁいあふぉっくすをつかいこなせません><
どこを読んだらそう読めるのか分からないです。
理由はあなたのアドオンです。
どれもとても魅力がある。
おかげで実に使いやすい。
あなたの悩みにアドヴァイスが出来るとしたらこうだ
「不真面目に考えてみて。ただし真剣に、時間をかけて」
マインドマップを利用してやってみると良いだろう。
僕もfirefox4のセンスのなさにびっくりしました。
そういうことじゃないと。。
でもGoogle Chromeは何度もインストールしてはアンインストールしています。
使い難いんですよ。縦タブがないと。。
4になって痛いことがもうひとつ。Migemoが使えない。。。
Google Chromeに縦タブひっさげて移行するなら、ついていきます。
テレビゲームだってハードじゃなくてソフトにファンがつくように、
僕はPiroさんのファンです。応援しています。
> Google Chromeに縦タブひっさげて移行するなら、ついていきます。
縦タブは今のバージョンのChromeには標準で入ってますよ。
about:flagsでSide Tabsという機能を有効にしてChromeを再起動し、タブバー上で右クリックして「サイドタブを〜」という項目を選択すると縦型タブになります。
位置はウィンドウの左端に固定のようです。
> テレビゲームだってハードじゃなくてソフトにファンがつくように、
ありがとうございます。
書いたあとで「どん詰まりは言い過ぎだったかも」と思い直していた所でした。
XUL/MigemoのFirefox 4以降への対応は、自分自身もユーザなので、いずれ必ずやるつもりです。
ただ、今すぐにというのはちょっと難しいので、もう少しお時間を頂ければ幸いです。
貴方はここまで言えることのことをやったのですか
他の人が用意した砂場で遊んでただけにしか見えないのですが
ツリータブだってIEコンポネブラウザからの衣食でしょう
の末尾に2020年11月30日時点の日本の首相のファミリーネーム(ローマ字で回答)を繋げて下さい。例えば「noda」なら、「2011-05-07_firefox-and-me.trackbacknoda」です。これは機械的なトラックバックスパムを防止するための措置です。
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