Apr 23, 2018

技術書典4に参加して「まんがでわかるLinux シス管系女子3」とかグッズとか頒布しました

去る2018年4月22日、東京・秋葉原UDXにて開催された技術同人誌オンリーイベント技術書典4に、サークル「シス管系女子会」として参加してきました。無駄にパトロン枠での参加でした。

毎度、シス管系女子の草の根的な営業活動とファンサービス、あと〆切を設けることで何か新作を作るモチベーションにするという目的で参加していますが、今回も結果のほどを記しておこうと思います。なお、技術書典、技術書典2の結果、および技術書典3の結果は過去記事をご参照下さい。

数字的なこと

今回の数字は以下の通りでした。一般的な技術同人誌のサークルというよりも、一般書店で購入可能な商業出版物メインの企業参加者の例という感じで見て頂いた方が良いと思います(申し込みは自分が個人的にやっていますが、商業出版物は日経BPの委託販売という形で、売り上げもそっくりそのまま渡しています)。

技術書典2の時に作成した、サンプルを兼ねたチラシ形式のリーフレットも持ち込んではいました。ただ、こちらは前回に引き続き今回も積極的にばらまかなかったので、数としてはほとんど出ていないと思います。

今回特筆すべきは、本の持ち込み分が早々に完売してしまったという事です。特に「シス管系女子3」は、当初持ち込み分60部は11時の開場から12時50分頃までの間に払底してしまい、途中で日経Linux編集部にあったという19部を急遽追加してもらいましたが、14時30分の頒布再開後14時58頃までの間になくなってしまいました。本が無くなって以後も何度か「3を……えっもうないの」的な反応を頂いていて、数だけは多く用意できるはずの商業出版物であるにも関わらず、せっかく来ていただいたのに申し訳ない限りです。一応、Amazon等の通販や書泉ブックタワー等会場近くの書店でも普通に入手できる旨は案内させていただきましたが……

持ち込み部数は前回までの実績を踏まえて検討した結果だったのですが、晴天に恵まれてのべ参加者数が倍増した事と、今回の新刊である「シス管系女子3」が4月19日発売でこれ目当てに来て下さった方が相当数いらっしゃったようだという事から、全く想定外の売れ行きとなりました。新刊が多めに出るのは想定の範囲内でしたが、既刊も前回参加時より多く出ており、全ての本が15時台にはなくなってしまいました。やはり天候の効果は大きかったようです。グッズも、ステッカーは頒布価格が高めだったので10〜20ほど出ればいいくらいかなと思っていたのですが、気がつくと半分程なくなっていました。タイツは……元々あしピタが本命の物なので、まあこちらは想定の範囲内ですね。

スペース設営のこと

今回は商業誌3冊に加えてグッズも並べる必要があったのですが、今までのやり方だと確実に場所が足りなくなるので、どうにか縦方向にディスプレイする方向で工夫してみました。

まず本を縦にディスプレイする方法ですが、既製のイベント展示用の雛壇を調達しました。できれば何度も使える耐久性の高いプラスチックや金属や木の物を調達したかったのですが、ちょうど良さそうな物は品切れだったり、微妙にサイズが合わなかったりしてなかなか良い物が見つからず、最終的に選んだのはIGARASHI PROというメーカーの段ボール製組み立て式雛壇でした。本来はイベント毎に使い捨て前提の製品のようですが、それは勿体ないので、両面テープで固定する部分をマジックテープで置き換えてバラして持って帰れるように改造しました。また、結構奥行きがあってこれを置くと平積みのスペースを確保できないため、一番手前の段を潰すことにしました。

タイツは普通に置くと滑り落ちて危ないので、普通の店舗でワゴンセールになってる物のように縦にしてケース(たまたま家にあった未使用の不織布製収納グッズ。ある程度の柔軟性がある)に詰めて、その後ろに背の高いディスプレイでサンプルを展示する形にしました。高さを出すための物は最初は段ボール工作を考えていたのですが、もえじら組の最初のイベント参加の時に買ったスチレンボードの残りが出土された(10年以上前の物……)ので、それを切り貼りして適当に作りました。

後ろ側は紙製の簡易スタンド(同人誌の見本や値札を立てかけるために使われるような物)ですが、高さがある分倒れやすいので、後ろの方に足を延長してバランスを取ってみました。

POPは、タイツがネタグッズなのでそれに合わせる形でヴィレヴァン風POPの作り方を参考にそれらしい物を作ってみました。手書きでやる自信が無かったので、青地の部分をたぬき油性マジック、それ以外の部分をふい字Pで「手書き風」にしました。ロゴは、フォントの形状がヴィレヴァンのロゴの物に似ているとして紹介されていたHelvetica Ultra Compressedベースで作成しています。

(POPのひとつ。「ステッカー MacBookでなくても貼ってええねんで? 800yen」の表記あり。)

本物のヴィレヴァンPOPには値段は書かれていないようですが、今回は値段も一緒に入れてしまっています。

「完売しました」のお知らせをその場で書いたりするのに、何も書かれていない白紙の状態の物も用意しておけばよかったなあ……と思いましたが、後の祭りでした。

物を作るモチベーション維持のこと

技術書典への参加目的の1つは何か作る事へのモチベーションを高めるという事なのですが、今回はちょうど「シス管系女子3」の作業とタイミングが重なったため、これをモチベーションに作業を進めていました。

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元々は、この1週間後くらいの発売予定で作業スケジュールが組まれていたのですが、そうなると技術書典の直前くらいは作業の大詰めで何も他の事ができそうになく、技術書典合わせの何かコピー本を用意するという事ができない&「シス管系女子3」も間に合わないという最悪の事態になってしまう事が予想されたため、〆切を早めてもらって発売日をイベントの前に変更、イベントにも新刊として持ち込むことができました。冒頭のプロローグの構成をギリギリで変更する事になったり、目立つ所では裏表紙の大野先輩のスカートのテクスチャが抜けた状態になってしまっているなど詰めの甘い箇所が残ってしまったりと、心残りもいくつかありますが、本来の価値である技術の本としては申し分ない物にできたのではないか……と自画自賛しています。

また、〆切が手前にずれた関係でイベント直前に2週間ほどの余裕が生まれ、コピー本は無理でしたがグッズを用意することができました。

なお、グッズ類は現在BOOTHで通販もしています。会場に来られなかった方や、会場で見落とされていた方は、こちらからご注文いただければと思います(あんしんBOOTHパック利用のため、こちらに個人情報が伝わる事はありません)。グッズがなければBOOTHを使ってみる事もなかったので、これも技術書典がきっかけで活動の幅が広がったという事だと言えそうです。今後は、過去に少数だけ生産したブックエンドもラインナップに加えられたらなあと思っています。

会場での反応のこと、新刊への反応のこと、今後のこと

毎度書いている気がしますが、会場では読者の方に何度もお声がけをいただき、大変ありがたかったです。紙媒体の商業出版物でしか読めない連載ということもあってか普段あまり感想を見聞きする機会が無く、こういう場で「1も2も持ってます」「3をずっと待ってました」のようなありがたいお言葉を頂けると、大変励みになります。

また会場外でも、今回の「シス管系女子3」についてはWeb上、というかTwitter上で今までにない量の反応を頂けている印象があります。2年前にWebサイトTwitterアカウントの運用を開始して以降、自分にできる範囲で地道なプロモーションとも言えないようなプロモーションを続けてきましたが、その間湊川さんや沢渡あまねさん、ビタワンさん、ナツヨさん(※今回イラスト内のキャラクターの使用許可を頂いた方々)、他にも数多くのフォロワーの方々に度々告知やアピール文を拡散していただけていて、その影響がこうして目に見える形で表れてきたという事なのではないかと思っています。皆さんのご厚意に感謝するばかりです。

正業の傍らでの短いページ数の連載、しかも掲載媒体の日経Linux誌が月刊から隔月刊になったということで、今まで以上にページ数が溜まるスピードが落ちる事が予想され、次の本が出るとしたら一体どのくらい先になってしまうのか全く見えない状況ではありますが、今のこの気持ちを忘れないで、腐らず歪まず続けていければと思っております。皆さん本当にありがとうございます。(……と感謝の意を激しく表明すると「最終回」っぽさが漂ってしまいますが、別にそんな事はなく実際これから次の回の作業に入らなくてはいけないので、今後とも見守っていただけましたら幸いです。)

余談

どういう訳か、スペースにお越しの方に「マンガで分かるGitのスペースはどこですか」と訊かれてしまいました。それは僕じゃなくて湊川さんなんです……タイトル似てますが別作品です……

エントリを編集します。

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