Oct 21, 2009

Webアプリケーションからも利用できるAPIを備えたXUL/Migemoをリリースしたよ

XUL/Migemo 0.12.xで、機能を他のアドオンとかから呼び出すためのAPIを刷新してみたよ。

古いAPI(はてなブックマーク拡張とかが使ってくれてるやつ)は僕自身が色々よく分からないまま作った物だったために、引数を文字列で渡さないといけないとか戻り値も正規表現オブジェクトではなく文字列だとか、色々と使い勝手が悪かったと思う。メインウィンドウ以外では呼び出す時にいちいちXPConnect使わないといかんし。

新しいAPIは、それに比べたらものっそシンプルになった。XPConnect使わなくてもmigemo.getRegExp('hoge')とか書くだけで使えるし、戻り値もすぐに使える正規表現オブジェクトが返ってくるし。互換性を保つために旧APIはそのまま残してあるので、旧APIを使ってるアドオンが動かなくなるということはないけど、今後は使うなら新APIの方を使うのがお勧めです。

で、このAPIはWebページ内のスクリプトでもCPUの使用率を取得できるようにするAPIを提供する例のアドオンの技術の応用なので、Webページ内のスクリプトからもXUL/Migemoの機能を利用できてしまいます。

ただしスクリプトの実行権限の関係で、上記のmigemo.getRegExp('hoge')のような、正規表現オブジェクトを直に受け取る機能は使えません。代わりにJavaScript/Migemo互換の、正規表現のソース文字列を返すAPI migemo.query('hoge') などを使う必要があります。

XUL/Migemo 0.12.2以降が入ってる環境でこのページを表示してれば、以下のデモを試せるはず。


  • コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • 抹茶
  • コーラ
  • 日本酒
  • ビール

ページ内検索系のメソッドもあるんだけど、多分使いでがなさそうなので解説は用意してないです。

すでに上でもリンクしてるけど、エンジンごとページ内に埋め込めるJavaScript/Migemoという実装もあるから、XUL/Migemoを入れてるFirefoxユーザでないと使えないこのAPIってなんか意味あんの?と言われそう。深くはツッコまないでください。

以下、補足事項。

当初このエントリでは、「Webページ上のスクリプトからもmigemo.getRegExp('hoge')のようにして正規表現を取得して利用できる」という風な書き方をしてたけど、これは大間違いだった。戻り値の正規表現オブジェクトが生成された実行コンテキストがUniversalXPConnect特権のある場所なのに対して、呼び出し元は特権のない普通のWebページ上であるため、それぞれの権限が違うので本来ならその正規表現の各メソッドは実行できないのが正しい。

ただ、Gecko 1.9.1(Firefox 3.5)以前のバージョンにはバグがあって、上記のようなセキュリティのチェックが働かないために、戻り値の正規表現の各メソッドを呼べてしまう状態になっていた。

このバグはGecko 1.9.2(Firefox 3.6)以降ではすでに修正済みで、実際、Trunk等で戻り値の正規表現オブジェクトのメソッドを呼ぼうとすると、その場で処理が中断されて Error: RegExp.prototype.toString called on incompatible ChromeObjectWrapper というエラーがエラーコンソール上に出力される。

ということで、JavaScript/Migemo互換のAPIとして正規表現オブジェクトのソース文字列だけを返すような機能を0.12.2で新たに加えた。文字列や数値などのプリミティブ値に対してはセキュリティのチェックが行われないようなので、こっちはGecko 1.9.2以降でもWeb上で使える。

エントリを編集します。

wikieditish message: Ready to edit this entry.











拡張機能