Mar 10, 2006

窓の杜とFirefoxとプラグインと拡張機能

「拡張機能」「テーマ」「プラグイン」「検索プラグイン」などなど、似て非なるものが色々あるのはユーザに対して望ましくないことだと思うので、窓の杜の「いちいち呼び分けるのは分かりにくい。統一的にプラグインと呼ぶべきだ」という考えには僕も一定の理解を示したい。

ただ、考えるのと、実行に移すのとは別だ。実行に移すということは他者に影響を与えるということだ。窓の杜ははっきり言って、その点について無責任過ぎる。

なんで今更こんなことを思うかというと、拡張機能の開発を取り扱う場面で「Firefoxのプラグインってどう作るの?」みたいに無邪気な質問が出てるのを見掛けて、さすがに窓の杜の「罪」というものを認識したからだ。拡張機能の開発したい人をプラグインの開発に誘導してどうするよ。原理からして全然別物なんだよこれらは。

  • 「Firefoxのプラグイン」という認識で検索すると、現状では、ユーザは意図しない検索結果に多数遭遇してしまう。Flashプラグインや検索プラグインなどの情報に埋もれて、ユーザが本当に調べたい「拡張機能」の情報に辿り着きにくくなる。
  • 「プラグイン」と「拡張機能」の単語の浸透度が逆転したとしたら、今度は逆に、Flashプラグインや検索プラグインなどの本来の「プラグイン」に関する情報だけを調べたいユーザや開発者が、無関係の情報に翻弄されることになる。

こういうところで混乱を招いている責任をどう取ってくれるというのか。

ほんと、プラグイン特集とか言ってハシャいでる場合じゃないでしょう。あのネトランですら、ちゃんと「拡張機能」って呼んでるのに。良識を疑うよ。

話はズレるけど、物や人の名前をちゃんと覚えられないってのはどうかと思うんだ。初めての時に間違うのはともかく、何度言っても改めようとしないというのは、それってすんげー失礼な事じゃね? と思う。「上田」と書いて「ウエタ」と読む人のことをしつこく「ウエダさん」と呼びつづけるとかそういうの。「日本においては『上田』のことを一般的に『ウエダ』と読むこともあり、読み方の違いを意識せずにウエタ君と親しんでほしいという観点から、他の『上田』君と同様にウエタ君のことを『ウエダ』と発音する。」と平然と言ってのける、そこにシビレる、憧れ……じゃなくって。

これは「なんでお前の言うことを聞かなきゃならんのだ? お前はいつから俺に意見できるような対等な立場になったのだ?」と言ってるようなもんじゃないのか。

問題の記事にはMozilla Japanの瀧田さんまでもが拡張機能のことを「プラグイン」と呼んだかのように書かれている部分があるが、これもいかがなものか。瀧田さんは「Mozilla JapanはMozilla Foundationの日本支部」ではなく「Mozilla JapanはMozilla Foundationの公式アフィリエイト」と、一般になじみの薄い言葉ででも正確を期して言うような人なのだから(ぉぃ)、ここでも当然「拡張機能」と正確な用語で発言していたはずだ。もちろん、インタビュー記事で字数制限などのために発言内容を整理することはよくあるが、ここでわざわざ文字数を1文字、データ量にして2バイト増やすことに必然性は無い。これはもう、「プラグイン」と呼ぶことのエクスキューズにするためにわざと改変したと取らざるを得ない。

Mozilla Firefox完全攻略ガイドAmazon.co.jp)ではちゃんと「拡張機能」と呼んでくれてたし、インプレスという会社ではなくて、あくまで窓の杜スタッフのみの暴走だと思いたいのだけれども。

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