Jul 13, 2006

なぜ止まらなかったのか?

「こうなることが分かってたんなら最初からメイドなんか使うなよ」という風に各所で言われていることについての自分なりの考え。

雰囲気的には参加者それぞれのアイデアが割と柔軟に受け入れられるような状態だったから、僕にもストップはかけられた可能性はある。では何故強く制止しなかったのか。端的に言うと、ムキになっていたからだと思う。

僕の知り得た範囲では、Kazabana氏の指摘のようにきちんと理論に裏打ちされたマクロ視点での否定論が出てきたのはイベントが終わってから後のことで、それ以前には「オタクキモイ。メイドキモイ。クソ企画過ぎる。」「キモくて誰も受け取らない。誰も使わない。」という、感情に根ざしたミクロ視点の否定論が目立っていた気がする。それに対しては(秋葉原という土地柄を考慮して)ミクロ視点の肯定論がある程度は成り立つと予想できていたため、ミクロの否定論ではブレーキをかける材料にはならず、逆に、「てめーこんにゃろ見てやがれ」と焚き付けられた形となり、冷静な判断を失う方向に加速してしまったのではないかと思う。少なくとも自分は。

配布現場では老若男女様々な方がCD-ROMを受け取ってくださり、予想以上のスピードで配布が進んで、ミクロ視点では成功を収めたかのように見えていたことも、素早い判断を誤らせた一つの要因だったのではないだろうか。

あと、メイドさん方(や、その他のスタッフ)のルックスを一方的に非難する人も少なくなかった。これについても、現場で一緒に働くとそれなりに仲間意識みたいな物が(勝手に)出てきて、「みんな頑張ってくれてたぞ」とか「笑顔はなかなか良かったぞ」とか擁護したくなり、そこから先に思考を及ばせることを妨げる結果に繋がってしまったのではないかとも思う。

少なくとも、今回のような事態を中の人は事前に完全に予想し尽くすことができなかったワケで、中の人による"完璧なマーケティング戦略"にあまり期待しすぎるのはどうかと思う。もっと不完全なものなのだと諦め腹に落とした上で、「じゃあ俺が根性たたき直してやるぜ」と積極的にコミットするしか、今後同様のトラブルを防ぐ方法は無いのではないかと思う。

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