Jul 12, 2007

Mozilla Add-onsのエディタの人がどういう風に審査してるのか、についての詳細

XUL/Migemoの公開申請をつっぱねられた際に「これを読むように」と紹介された二つのページのうち、審査のプロセスについて述べた物を訳してみた。無断で。

AMOにおけるエディタの生活

近頃、私は非常に多くのアドオンが、アドオン作者が読むべき基本的な要求事項を読まれないままに、addons.mozilla.org(AMO)での公開を申請されている様子を見ている。そこで私は、公開を申請されて審査待ちのアドオンを審査する時に私が何を見ているかをアドオン作者に知ってもらうことが、良いアイデアだろうと考えた。彼らが要求事項を満たしていない申請を止めてくれることを願うばかりだ。

1. そのアドオンは利用者からのレビューが付いているか?

AMOでは、公開を申請されるアドオンには、ユーザからのレビューが付いている事を求めている。レビュー無しでは、私達エディタは私達の仕事を十分に果たすことができない。これはアドオンの公開の申請が却下される場合において私が目にしてきた最も多い例だ。

2. アドオンに付いているレビューは簡素なものか、それともより技術的なレビューに近い物か?

「これはすごい拡張機能だ!」とか「このテーマはとてもイイ」という風なレビューは、全く参考にならない。この種のレビューは私に、人々がそのアドオンの事をどれくらい便利と思っているかということを伝えてはくれるが、しかしそれだけでは公開の申請を受け付けるには不十分だ。そのアドオンがごくわずかしかレビューを得ていなくて、そしてそれらが上記の2つの例のような物であった場合、私は大抵そのアドオンをサンドボックスの中に留め置くだろう。

私が実際に見るレビューは、そのアドオンをインストールして、試して、そしてその結果を報告している物だ。プラットフォーム(Windows, OS X, Linux)への依存によって正しく動かない機能や、アプリケーション(Firefox, Thunderbird)もしくはそのバージョン、あるいは拡張機能自身のバージョンに起因する問題についてのレビューは、とても素晴らしい物と言える。レビュアーが何を試して、何を気に入り、何を気に入らなかったのか(詳細も含めて)、を説明したレビューは非常に役に立つ。もし正しく動かない昨日に付いての報告がいくつか見うけられたら、私はその拡張機能をサンドボックスに留め置いて、作者にそのことを知らせるだろう。しかし、技術的に十分に望ましいレビューがあるのなら、私は審査のプロセスを続けるだろう。

3. 作者はすぐに反応しているか?

そのアドオンについての議論の投稿がある場合、私は積極的にそれをチェックし、作者が反応しているか、それともそれらを完全に無視しているかを見る。ある投稿があってから数週間経過していて、作者からの返事がまだ付いていない場合、私はAMOのポリシーに従って、そのアドオンをサンドボックスに留め置くだろう。議論の投稿が全く無くて、作者が別の場所でアドオンを公開していてそこに投稿がなされていないかを調べるだろう。そこでも同じ方針を適用する。もし作者がちゃんと反応しているようであるか、もしくはそこに投稿が見当たらないなら、私は次のステップに進む。

4. そのアドオンは明解にそして的確に説明されているか?

私は些細な書き間違いを理由にして申請を拒絶しはしないだろうが、もしあなたの書いた説明文が間違っているか曖昧過ぎるなら、あなたはそれらを直してもう一度申請し直す必要があるだろう。もしあなたのアドオンが既にいくつかのバージョンをリリース済みであるなら、私はバージョンごとの注記を見て、あなたがそれらをどのように更新しているかを見るだろう。私はバージョンごとの注記が詳細でないことを理由に申請を拒絶しはしないだろうが、しかし私はその事についての注意をコメントに書いて、あなたがそれを修正してくれることを期待するだろう。あなたが次に新しいバージョンを送信した時に、エディタは、あなたが他のエディタに言われた通りにしたかどうかを見るだろう。

5. すべてのプライバシーとセキュリティ上の配慮について明確に説明されているか?

これは非常に簡単だ。もしそのアドオンがユーザの情報をインターネットを通じて送信する場合、何らかのプライバシーポリシー(個人情報保護の指針)が必要となるだろう。もしそのアドオンがそういう機能を持っていないなら、その欄は空欄にしておくのが一番だ。なぜなら、あなたがプライバシーポリシーを持っている場合、AMOはインストールボタンの隣に警告文を表示して、それはユーザを脅かして追い払うだろうからだ。同じ事がEULA(エンドユーザ向けの利用規約)にも言える。

6. そのアドオンは無許可で商標や著作権を侵害していないか?

AMOのポリシーのページはこの点について非常に明確だ。AMOは他人の登録商標や著作権を侵害するいかなるアドオンも掲載しない。だから、そういう物は公開を申請しないでほしい。

7. アドオンと作者はユーザに対しての尊敬の心を持っているか?

もしあなたのアドオンが不要なソフトウェアをインストールさせたり、ツールバーを常に表示することを強制したり、またはユーザに対して失礼なその他の要素がある場合、サンドボックスの中に留め置かれるだろう。あなたの拡張機能はあなたが対象とするアプリケーション上において「善良な市民」であるべきで、ユーザがそうしたいと思ったときに機能を無効にできるようなオプションを提供するべきだ。(これは非常に主観的で、どんな場合もそうでないといけないというわけではないが。)

8. そのアドオンは十分にテストされ、深刻な欠陥や明らかな欠陥が取り除かれているか?

これは私が審査する過程において最も時間を要する部分だ。私がそのアドオンをインストールしてブラウザ(または、Thunderbird用のアドオンのテストであればThunderbird)を再起動した後に、私が最初にチェックすることは、エラーコンソールにエラーや警告が表示されていないかどうかだ。私は厳密な警告表示やchrome内の警告だけを表示するフィルタリングの機能を持った拡張機能であるConsole2を使っている。私は全てのアドオン作者に対して、公開を申請する前に自分の仕事についてこの確認を行うよう、強く勧めている。警告は一般的には問題ないが、私たちは警告の数がそれぞれのリリースにおいて減少することを望む(増加することも、変化しないことも望まない)。エラーは、そのエラーがどういう内容であるかや、それが機能を壊すエラーであるかどうかによる。とはいえ、私はそれらがあなたの拡張機能の次のリリースにおいて修正されていることを期待する。

そうしてやっと、私はそのアドオンが提供する機能を使いはじめてみる。その時、私は私の普通の使い方が何らかのエラーを引き起こさないかどうかを確認できるように、エラーコンソールを表示したままにする。もし宣伝文句の通りに機能が動くのであれば、このアドオンは承認に一歩近付く。そうでないなら、私はそれぞれの問題について、それがそのアドオンをサンドボックスの中に留め置くべき理由となる問題であるかどうかを、ケースバイケースで評価する。

最後に、私はアドオンのソースコードを眺めることを始める。私がここで見付けようとしているのは、基本的なコードの誤りや、他の拡張機能との衝突の可能性、そしてプライバシーとセキュリティ上の問題だ。これらのうちいずれの問題も、そのアドオンをサンドボックスに留め置く十分な理由となるが、私はいつも、どのようにすればコードを修正できるかをはっきり示す。そうすることで作者はすぐに問題を修正して、再び公開を申請できる。

もしそのアドオンがこれらの全ての過程を通過したら、それは承認され、私は次のアドオンの審査に移るだろう。

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