Oct 02, 2008
旧ドラッグ&ドロップAPIから新ドラッグ&ドロップAPIへの移行
Fx3.1b1pre tabbrowser全滅で報じられているとおり、Bug 456048 – Use the new D&D API in tabbrowserによって、tabbrowser要素のドラッグ&ドロップ関係の処理がHTML5で定められた仕様に基づいたものに変更されたようだ。
新APIの使い方についてはGomitaさんが分かりやすい解説を連載で書いてくださっているので、そちらを見てもらうとして。
パッチを見た感じでは、可能な限り最小の変更で新APIに移行していたので、ツリー型タブにも手を入れてみた。変更点を見ると分かるけど、以下のようにしている。
- メソッド名の変更に追従した。
onDragStart
→_onDragStart
(ツリー型タブでは触ってないけど)onDragOver
→_onDragOver
onDragExit
→_onDragLeave
canDrop
→_setEffectAllowedForDataTransfer
- 各メソッドの引数から
aDragSession
が消えたので、Cc['@mozilla.org/widget/dragservice;1'].getService(Ci.nsIDragService).getCurrentSession();
でその都度取得するようにした。 canDrop
の代わりの_setEffectAllowedForDataTransfer
は、返り値が真偽値ではなく文字列になっているので、それに合わせて色々変更。- 受け入れるデータ型の「text/unicode」が何故か「text/plain」に変わったので、他の箇所でも「text/plain」を受け入れるようにした+他の拡張機能でドラッグを開始する時に「text/plain」もセットするようにした。
ツリー型タブでは、Firefoxのtabbrowser要素の各メソッドを書き換える時に上記の点を動的に判別して、Firefox 3.0.xとFirefox 3.1の両方に対応するようにしている。
基本的に、新APIは旧APIの機能をほとんど包含しているので、旧APIに基づいて作った拡張機能等はほとんど機能を失うことなく新APIに移行できると思う。逆に、新APIではドラッグ元要素に新しいイベントが発行されるようになっているため、それをバリバリに使った新しい機能は旧APIベースで再現するのは大変そうだ。
これに関連してMDCの最初のページだけ訳してみたけど、新しいシステムの上で訳したのは初めてだったので、だいぶ難儀した。翻訳文書新規作成支援ボットは使えないし、リンク先はいちいち手で打ち直さないといけないし、リンク先を変える時に開くプロパティみたいな画面を表示する度にいちいちものすごく待たされるし……
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