Jan 08, 2008

年末~年始

NEW YEAR 2008
新年が明けてだいぶ経ってもうすっかり正月気分も抜けきった頃かと思いますが、ひっそりと年賀絵のような物を公開しておきます。というか喪中なので寒中お見舞い申し上げますなのですけれども。

ちなみに、冬コミのポストカード用の描き下ろし絵とかかも2日付で公開したので、先の絵の高解像度版も併せて見たい方はギャラリーへどうぞ。

とりあえず冬コミの時の話からいきましょうか。

冬コミ前夜

頒布価格と内容のバランスで悩みに悩んだ結果、ポストカードをおまけに付けて頒布価格700円でいこう、と決定したのが12月29日のこと。kaoさんのスペースにお邪魔した時に、予告通りもえじら組の応援イラストを配ってくださっていたのを見て、目が覚めました。僕は何を気にしていたんだと。一文の得にもなりゃしないのにここまでしてくれる人がいる、日和らず自分の思う価値を値札に付ける、同人ってそういうもんじゃないか、と。この訪問は僕にとってとても意義ある物だったと、今改めて思います。

さて。再録本だから今までの本を持ってない人に読んでもらうことの方が多いはず、ということはフルカラーの表紙も見てないだろうから、それを見せたい。でも今更カラーのページを挟み込むなんてことはできない。そこでkaoさんに頂いたポストカードサイズのイラストを思い出したわけです。このサイズだったら、本に挟んで保存するのにも手頃だし、印刷時間も短くて済む。というわけで、帰宅してから急遽、過去の表紙を使ったポストカードの制作に取りかかりました。

でも2~3種類印刷してみたところで欲が出てきて、せっかく出すならやっぱり新作を世に送り出したいなあ、と。幸い(?)下描き状態で放置していた絵が1枚あったので、29日夜から30日夜までかけて急遽それを仕上げてみました。しかしhknさんのふぉくす子コスプレ衣装合わせの様子をUSTREAMで見ながら塗っていたのですが、hknさんの身長が身長なのでブーツを除いた分だけ(多分履くとパッと見タイツみたいになってただろう……)渡していたために奇しくもこの絵と同じ状態=ふぉくす子衣装+生足になっており、大変悶々としながら作業をしていました。セクハラ過ぎますねごめんなさい。

あと念のためインクもCMYKすべて一つずつ替えの物を買って臨んだのですが、図柄の都合上暖色ばっかりだったのでイエローとマゼンタが猛烈な勢いで消費され、元からあった分も買い足した分も全部使い切ってインク切れ警告になってしまいました。でもこの時すでに31日の午前1時過ぎ。今更買い足すことは絶対不可能(近所でインクを売ってる店が開くのが10時)なので、もう絶体絶命。しかし実際の所この手のインクジェットプリンタというのはインクが実際にはまだ残っててもやや早めにインク切れ警告を出す仕様だということは周知の事実なので、いけるところまで行こうと、インク切れ警告を無視して印刷続行。いつ本当にインクが切れて残ったシアンだけで印刷された無惨な絵になってしまうかと戦々恐々としながら寝ずの番をしていましたが、ギリギリの所でどうにか予定枚数をすべて印刷し終えることができました。

ちなみに、6日に年賀絵のようなものが描き上がって寒中お見舞い用に印刷しようとしたところ、一発目は見事にシアンだけの状態で印刷されてしまいました。ヘッドクリーニング1回でなくなってしまう本当にギリギリの所までインクを使い切っていたようです。

冬コミ当日

手伝ってくれる予定の哀さんとhknさんにはすでにサークル入場チケットを渡してあったので現地にて合流の予定だったのですが、ホール間の移動ができなくなるギリギリまで二人とも姿を見せず。この展開は予想してなかった……まぁ何度も来てるしスペースの準備は一人で全部完了してましたけどね。とほほほ。

右隣の人がプロの人だというのは事前に分かってましたが、左隣の人はこっちはこっちでプロのエロゲンガーさん……というか挨拶の時に無駄にリアル名刺交換をしてしまったのですがスタジオ・エゴの山本和枝さんでした。さっき改めて調べ直してる間「どっかで聞いたことのある名前だなあ」と思ってて、今ようやくそのことを知りましたが、現場ではプロに挟まれたということでもうイッパイイッパイでしたよホントに。お誕生日席ではあったけど、これはアレですか。壁サークルで大手と大手の間に列捌き用の緩衝地帯として配置されるというショボサークル(大同人物語知識)のポジションではないですか。持ち前の卑屈さで、現場ですごい居心地の悪さを勝手に感じてましたよ僕は。いつもよりハリキってA4用紙4枚分割の大型POPを作っていったのですが両隣さんのもっと立派なのぼり(?)を見てまた居心地が悪くなり。さらに挨拶で僕の本をお渡しした際にそれぞれ新刊を頂いて、中を見てみて地の画力の差にますます居心地が……

とかなんとか僕は卑屈になりまくってたのですが、もえじら組が100円玉の釣り銭不足でヤバかった折に両隣さん共に両替にご協力いただけて本当に助かりました。この場で改めてお礼申し上げます。

お金や本の受け渡しについては、哀さんが事前に作戦を立てていて、お金の受け取りもお釣りを渡すのも本の手渡しも全部ふぉくす子コスのhknさんがやって、僕と哀さんはPOPを高く掲げつつ釣り銭を用意してhknさんにパスするだけという完璧な役割分担が実現されていました。やるな哀……! ちなみにhknさんの不在時は僕と哀さんが交代で普通に売り子をしていましたので、hknさんがいる時に来れなかった人はご愁傷様です。

それはそうと、hknさんのコスプレは実際に見てみるとやっぱり相当ぶかぶかでしたね……写真ではわかりませんが、後ろの方は安全ピン芸しまくりでした。まあ、絵と見比べると「衣装でかっ」と思わなくもないですが、hknさん単体で見れば決してそう悪くはない気がしました。袖が余ってる様子とかそれはそれで萌えます。もえじらブログの方に書いてますが、昼過ぎからはコスプレ広場にも行ってもらってました。風邪気味だったのにあんな衣装で寒い中を長時間にさせてしまい申し訳ない限りです。

ポストカードは、あんまり時間を取りすぎると迷惑かなと思って当初はこっちで勝手に選んで渡してたんですが、途中からは全部の絵柄を並べておいてお客さんに好きなのを選んでもらうスタイルに変えました。今思うと最初からそうしておけば良かったかもしれません。もう手遅れですが。ちなみに、最初に重点的に配ってた前の晩に描いた奴を除くと、そのスタイルに変えてからはmoezilla 24の表紙絵(今回の裏表紙絵)が一番評判が良くてすぐになくなりました。実際インクジェットプリンタで出したポストカードの方が色が鮮やかで綺麗だったからというのもあるかとは思いますが、同じ絵が裏表紙にあってもこれが一番人気だったというのが、予想外の結果で改めて色々と考えさせられました。

個人的には、このポストカードは商品にはならないチラシみたいな存在だと思ってて、単品で売る自信がなかったので値段は付けてなかったんですが、ポストカードだけ売って欲しいという人もいて、申し訳ないことをしてしまったかなぁと今では思います。

で、開場前は段ボールが4箱ありましたが、閉会時には最後の箱を開けるところまで行ってました。後で数えたらこの段階で230部以上出ていた計算になり、危惧していた採算ラインは越えることができていました。一応委託販売を前提にしていたので、売れ残りまくってもそれはそれで構わなかったのですが、会場だけで黒字になることができると帰り道の気分が軽くて良いです。会場で買って下さった皆さん、本当にありがとうございます。

前回はカートとか台車とかそういう物が無くて、委託で預かってた本の残りをクロネコヤマトまで運ぶのに大変苦労しました。その教訓から今回は耐荷重45kgの折り畳みカートを持参していて、結果的には恐れていたほどのヤバイ荷物にはなりませんでしたが、会場で無理な体勢で本の出し入れや箱の積み卸しをしていたせいで腰がヤバイくらいに痛まっていましたので、ペリカン便まで残部を運ぶのにもそれから家まで手荷物+回収したコスプレ衣装をを運ぶのにも彼には大変助けられました。

ちなみに両隣さんはどちらも軽く完売してました。特に左隣さんは開場20分で。格が違いすぎて鬱です。どうでもいいですが、右隣さんは完売した後もスケッチブックに絵を描いておられたので、立って売り子をしている間、絵を描かれている様子を凝視してしまいました。キモくてごめんなさい。

打ち上げ

哀さん、hknさん、応援に駆けつけてくれていた組長、同Makotoさん、あと僕の5名で会場を後にし、どういうわけかカレーうどん屋で打ち上げ。店内でうどんのどんぶりで乾杯する様子はさぞシュールだったと思います。

その後組長と別れ、東京駅でhknさん・Makotoさんとも別れ、残った僕と哀さんは暇をもてあましていたのでそのまま秋葉原に移動してみました。まあ冬コミの日だし大晦日だし何か面白い物があったりせんかなと思いまして。

まずは哀さんが仕入れた情報に基づいて、コスプレ居酒屋Little BSDに行きました。なんでBSDなんだ「小悪魔」なんだと思いましたが、よく考えればBSDのマスコットってデーモン君でしたね。「コスプレ居酒屋」と聞いていつかのアレを思い出してしまいましたが、ここは普通に店員さん(小悪魔)がコスプレイヤーでした。

注文取りとかに来た小悪魔の人が、話してみると(といっても哀さんが呼び止めて会話する流れに持って行ったのですけどね……)元コミケの常連だとかで、話が通じる人そうだったので試しにもえじら組の本を見てもらって「この本がいくらくらいで売られてたら納得する?」と聞いてみたら「800円くらい?」と答えられたので、ああ客観的に見てそのくらいの価値はありそうと思ってもらえたんだ、と、ちょっといい気分になりました。

日付が変わる頃に鏡割りイベントが予定されていたそうですが、僕らは2時間制限で追い出されてしまいましたので、仕方ないので他の店を探してまた夜の秋葉原を彷徨うことに……

店から追い出されるまでとその後の道すがらで、同人市場の特殊性とか今後のもえじら組の(というか僕の)活動方針とかについてワリとマジメに議論のようなことをしていましたが、それについてはまた別のエントリで書こうかと思います。

年越し、初詣

次に行ったのは、これまた哀さんが「カウントダウンパーティというイベントをやっているらしい」という情報を仕入れた、メイド喫茶のJAM。カウントダウンパーティの時間まで準備中ということでゲーセンで時間を潰してから出直してやっと入店しましたが、壁にバドワイザーとかハイネケンとかのネオンが光っていて、店の様子はどう見てもメイドバーでした。

日が変わる前後の1時間ちょっと店にいたのですが、店を後にするまで、僕自身は終始微妙な感じでした……ここはなんというか、こう、この空間とこの空気に没入できる人のための場所だったんだなあ、と。半端な一見が飛び込んでいい場所ではなかったなあ、と。そんな事を妙に醒めた頭で考えていました。

いや、店の(イベントの)空気がどうこうという話ではなかったのかもしれません。今まで家族と過ごすのが当たり前だった新年を迎える瞬間、昨年(一昨年?)は一人で過ごしましたが、それを友人と過ごすという体験。自分の中で何となく特別だったイベントが、ワリとありふれたイベントになった、という事実。夢見すぎだろと言われるでしょうが、できれば特別に特別なイベントの一つとして彼女と一緒に体験したいなあと思っていましたので、それがあっさり否定されて「は? そんなんべつに特別でもなんでもないやん」と突き放されてしまったような気がして、ガッカリしていたのだと思います。いや、哀さんやJAMの人やそのお客さん達が悪いとかそういうことを言いたいのではなくて、そもそも僕自身特に参加したがらなかったわけでもないので、僕としては、やり場のない虚脱感だけが残ってしまって戸惑っているというのが正直なところです。

まあそんな事はどうでもよくて、その後神田明神に初詣に行きお好み焼きを食べたり焼き鳥を食べたり酒粕まんじゅう?を食べたりお参りしたり(多分バイトの)巫女さんを見物したり(って、おみくじやるの忘れてた……)した後、その勢いで靖国神社にハシゴしてみようかと提案してみるも二人ともその気力が残っていなかったので、年始ダイヤで早くから動いていた電車に乗ってお別れして帰りました。

で、夜明け前に家まで帰り着いてそのまま爆睡して目が覚めたらもう夜でした。初日の出から初日の入りまでずっと寝てたよ!!! 実に酷い元日ですね。

正月休み

正直、正月気分に浸れるような準備は何もしていなかったのでどうしようかなーと途方に暮れていたのですが、両親が気を利かせておせち料理セットを送ってくれたので、思いもよらず正月気分を味わうことができました(主に食で)。ありがとうございます。それもあってなんだかんだで備蓄の食糧だけで正月を乗り切ってしまいました。

どうでもいいですが、6日の昼にハガキの用紙とプリンタのインクを買うために外出するまで本気で一歩も家から外に出ませんでした。年賀絵のようなものを描いた以外は、寝てるかご飯食べてるかニコ動見てるかのどれかでした。ていうか冬コミの時の腰痛がギックリ腰の連続みたいな感じで半端なく痛くてまったく何もやる気が起こらなかったです。元日にシャワー浴びた時なんて、イスに腰を下ろしたまま体洗おうとしたらあまりの激痛に身動き取れなくなったくらいです。静養しまくったお陰で今はもう治まりましたけど。実に酷い正月ですね。

そんな救いようのない僕ですが本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

エントリを編集します。

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