May 19, 2009

エロ絵と描き手の性別

注意:このエントリにエロい絵は無いよ!

エロ絵と端的に書いたけど、まあモロにエロ絵に限らず、パンチラ、絶対領域、等々の「狭義の萌え」つまり性的なイメージを何かしら喚起させる絵くらいの広さも含めての話なんだけどさ。

僕の中では、「エロ絵描いてる男」っていうとただひたすら「うえぇぇ……」というマイナスのイメージしかなくて、「エロ絵描いてる女」っていうと「いいじゃんいいじゃん……!」というプラスのイメージがある。「男が描いたエロ絵」っていうと「おおエロい……! でもこれ描いてる様子を想像したら……萎える」、「女が描いたエロ絵」っていうと「おおエロい……! そしてこれを描いてる様子を想像したら……もっとエロい……!!!」となる。

そう思うのは僕だけでしょうか。僕だけなんでしょうか。

男のエロ漫画家と女のエロ漫画家の表現の違いというのを分析してる人もいたと思う。その話自体には僕は頷くけれども、しかしそういう話とは全く別の次元で、女が描いてるって事が大きな大きなメリットになってる、ありていに言えば「売れるポイント」になる、という風に思う。むしろ、エロくなくてもそうなんじゃないかって思う。

今既に絵師を抱えてるプロジェクトがあって、その絵師さんが女の人で、よっぽど下手じゃないんだったら、それを男の絵師に替えるということには僕は強く反対する。というか実際反対した。(今の絵師がとてつもなく下手か、新しい絵師がとんでもなく上手いのなら、話は別。そこまでの圧倒的な差がない場合の話ね。)

ある意味ではこれは、描き手自身すらも商品の一部と考えてるって事で、女を品物扱いするとはけしからんと言われそうだけど、女だけじゃなく男も公平に品物として評価した上で、男の作者には商品価値が無くて女の作者には商品価値があると思ってる。作り手ではなく売り手・買い手としての僕は、そう考える。男からも女からも「純粋に画力で評価しろよ!!」って怒られそうだけど、商売としてはほんとにそう思う。

まあ「女の子バンドがチヤホヤされる」(音楽性がどうとかご立派事を言ってるが、要は女子がキャッキャウフフしてる所を商品として消費してるだけだろ? 「けいおん!」キモいと言ってる音楽ファンは自分らの姿を鏡で見せられてキモがってるだけだろ? あぁ? という話)というのと根っこの所は同じ事なんだろうとは思います。

で、自分自身についてもそういう目で見てしまわずにはおれない。自分の絵+自分という描き手、のワンセットの商品価値はいかほどか?ということを考える。で、価値を感じられないから(それどころかキモいと思う=マイナスに感じるから)、いい気分になかなかなれない。どんなによく扱っても、「エロい絵を描いている」という点はそれ単体でプラスになるとは思えず、「こんな真面目な僕だけど実は時々エロい絵描いちゃってます☆」といった文脈でのちょっとしたスパイス、という以上の価値は生じ得ないと思っている。スイカやあんこに塩を加えるようなもの。それだけ舐めても全然甘くない、むしろそれだけ取り出したらとても舐められたもんじゃない、そういうものだと思っている。

描き手の性別、というか、市場における描き手の商品としての価値と単純に話をまとめてもいいのかもなあ。「さわやかイケメン描き手」と「根暗ブス描き手」だったら前者の方が、作品+作者という全体での商品価値が高まりそうだと思う。ジャンプの表紙の漫画家大集合的な回で和月伸宏が顔を晒して不評を買って以降ジャンプの表紙に漫画家が出ることがなくなった、という話(裏は取ってない。僕はあくまで噂だと思ってる。)がそれなりに「ありそうな話だ」と思えるのも、やはり同じ事なのかなと思う。

セクハラ野郎、性差別乙、等々の非難はあっても仕方ないと思うし、そう思ってるのはお前だけだ勝手に全人類を代表して語ってんじゃねえよと言われても全くその通りだと思うけれども、僕という人間がそういう考えを持ってるという事実から目を背けることは、今更できない。

エントリを編集します。

wikieditish message: Ready to edit this entry.











拡張機能