Jun 20, 2010

商業誌とWebマンガ

Web連載漫画の真実の魔法少女が、だいぶ前に連載終了してた事を今頃知った。理由は、商業誌で連載するためらしい。

「再編集版として」とのことなので、もう一度最初から描き直すのと続きを描くのとを同時には進められないという単純な人的リソースの問題が大きいんだろうなとは思うけど、続きが気になって読んでた身としては、残念だ。多分自分は、連載誌を買ってまで読もうとはしないだろう(基本的にコミックス派だし)。

こんな感じで読まなくなる人の数と、商業連載を改めて追う人の数と、掲載誌の元からの読者の数との計算。Web連載を人に見られる=アクセスカウンタが回るという事により得られる自己満足と、商業連載によって得られる原稿料+何より大きな「商業誌で連載してる」「プロの『漫画家』をやれてる」という自己満足の大きさとの比較。そういった諸々を考慮に入れて、この作者の人はWebではなく紙媒体の方を選んだのだろう。ただの一読者である自分が意見するような資格はないし、意見するつもりもない。

僕が思ったのは、仮に(このリンク先のWeb漫画の作者に限らず、「マンガを描く人」一般という意味での)作者の目的が岸部露伴のような「読者に読んでもらうこと」であったとしたら、紙媒体での商業連載という選択はこれから先Web連載に比べてどれだけ優位であり得るんだろうか? という事だ。

もちろん、週刊少年ジャンプのようなメジャー誌ならそっちの方が圧倒的に優位なのは間違いないと思う。あと「複数作品の同時連載」というスタイルであるが故に、看板作品目当ての読者に「お、この新連載なかなかイイね」という感じで目を付けて貰いやすいというメリットもある。編集者が付く事で、もしその編集者が有能な人であれば、作品がもっと良くなっていく可能性があるというのもメリットだと思う。

でも、マイナー誌で部数が少なくて、看板作品の読者層が自作の読者層と重なっていなくて、編集者もノータッチだったりあるいは元の良さをスポイルするような口出しばかりをされたり、という風な感じだったら、紙媒体の商業連載のメリットはなくなってしまうんじゃないだろうか。

そんな風に考えるのは、僕が天気予報もニュースもWebでしか見ないWeb中心の生活の逸般人だからなんですかね?

追記。「仮に作者の目的が~であったとしたら」って書いてあるのに「じゃあそれだったらまず同人誌がなくなるよね」とかツッコんでる人がいたけど、上に書いたような目的以外の目的を持っているなら同人誌でも商業誌でもそれぞれに価値があるだろう、という事まではこのエントリでは全く否定していないので、何故そこにツッコむのかがよく分からないです。

エントリを編集します。

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